FPに聞いてみた

不動産投資で成功するには?物件購入前のチェックリストを徹底解説

不動産投資で成功するには?物件購入前のチェックリストを徹底解説

「不動産投資で物件購入する時は、どんな項目をチェックすればいいの?」

「不動産投資の現地調査の詳しいやり方について詳しく知りたい」

「不動産選びのポイントをまとめたチェックリストが欲しい」

とお悩みではありませんか。

この記事では「不動産投資で物件購入する際のチェック項目」や、「現地調査の詳しいやり方」について詳しく解説します。

さらに「契約書や重要事項説明書のチェックポイント」についてもご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

不動産投資をする上で、物件の購入前に必ずチェックしておいた方が良い事についてFPの方に伺ってみました。チェック漏れから損になってしまうのは勿体ないので、是非頭の片隅に入れておいてください。

不動産投資で物件購入前にチェックすべきこととは?

不動産投資で物件購入前にチェックしておくべきことは様々ですが、最低限以下の項目はチェックしておくことをおすすめします。

不動産投資で物件購入前にチェックすべきこととは?
  • チェック①|建物と設備の状態・法令の適合性・隣地との境界の確定
  • チェック②|物件の収益性
  • チェック③|収支のシミュレーション

チェック①|建物と設備の状態・法令の適合性・隣地との境界の確定

【チェックリスト】建物と設備の状態・法令の適合性・隣地との境界の確定

チェック項目内容備考
再建築不可の判断・接道義務(※1)を満たしているか?・測量図の確認
・不動産業者へヒアリング
違法建築の判断・確認済証があるか?・検査済証を取得していない方も多いため、検査済証はなくても問題ないが、あった方が無難
ガス管・上下水道管・隣地の所有者とガス管や上下水道管を共有しているか?
・ガス管と上下水道管が他人の敷地に侵入していないか?
・不動産業者へヒアリング
隣地と境界の確定境界確定図はあるか?・不動産業者へヒアリング

(※1)原則として幅4mの建築基準法上の道路に対して、2m以上敷地が接している必要がある。

まずは建物の設備の状態や、法令の適合性の確認を不動産業者にヒアリングしてよく確認しておきましょう。

なぜなら再建築不可や違法建築の場合、買主に取ってデメリットになることが多いから。

例えば再建築不可や違法建築の物件は金融機関の融資が通りにくく、仮に融資がついても高金利になる可能性が高いため、不動産投資として非常に効率が悪くなります。

ちなみに再建築不可や違法建築の物件を欲しがる投資家はかなり少なく、物件売却の際に苦労するためおすすめできません。

また測量図が古い場合、隣地との境界確定が済んでいないこともあるため、売主や不動産会社に必ず確認しておきましょう。

チェック②|物件の収益性

【チェックリスト】物件の収益性

チェック項目内容備考
物件のレントロール(※2)と家賃相場の確認・大手賃貸不動産業者のポータルサイトを利用・ホームズ
https://www.homes.co.jp/

・スーモ
https://suumo.jp/
購入価格と類似物件の価格のリサーチ・収益物件売買のポータルサイトを利用・健美家
https://www.kenbiya.com/

・楽待
https://www.rakumachi.jp/

・国土交通省の「土地総合情報システム」
https://www.land.mlit.go.jp/webland/

(※2)各部屋ごとの賃貸借条件を一覧にした表のこと

物件の収益性は必ず自分でチェックするのがおすすめです。

なぜなら物件価格や現在の家賃の情報を自分で裏を取っておかないと、後で損をしてしまう可能性があるから。

例えば物件価格は買主から値切られることを想定して、あらかじめ相場よりも高めに設定されているケースが非常に多く注意が必要です。

また現状は空室なのに満室想定で利回りをシミュレーションしている可能性もあるため、売主や不動産業者に正しいレントロールを提供してもらいましょう。

チェック③|収支のシミュレーション

物件の収益性を確認したあとは、収支の具体的なシミュレーションも自分でやるのがおすすめです。

なぜならほとんどの不動産会社の資料に記載されている利回りは、購入コストや税金などの支出を考慮していない「表面利回り」が多いから。

ちなみに実質利回りの計算方法は以下の通りです。

実質利回り=(年間収入-諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100

慣れないうちは以下のような実質利回りのシミュレーションができるサイトを利用し、慣れてきたらエクセルで自作してみると様々な計算ができるようになります。

不動産投資で現地調査を行うチェックポイント

不動産投資で現地調査を行う際のチェックポイントを以下の通り解説します。

不動産投資で現地調査を行うチェックポイント
  • ポイント①|物件の室内をチェック
  • ポイント②|建物の外部をチェック
  • ポイント③|周辺情報のチェック

ポイント①|物件の室内をチェック

【チェックリスト】物件の室内

チェック項目内容備考
日当たり近隣の建物に日差しが遮られないか?
騒音・目の前に大きな幹線道路があるか?
・隣や上下に住んでいる人の生活音が聞こえないか?
※可能であれば、昼と夜の両方確認するのがおすすめ
内装の状態
(クロス・床・壁)
・タバコのヤニで黄ばんでいないか?
・退去の際に綺麗に原状回復できているか?
水回り
(トイレ・風呂・洗面台)
・清潔に保たれているか?
・設備は古すぎないか?
内装設備・人気のある設備になっているか?オートロック
浴室乾燥機
ウォークインクローゼット
追い焚き機能
宅配ボックス など
部屋の傾き・水準器を持参して確認する部屋の様々な箇所でチェックする

もし購入を検討している物件に空室がある場合、必ず物件の内部を直接確認することをおすすめします。

なぜなら不動産会社から提供してもらった資料と現状が一致していない可能性があるから。

中古の一棟マンションや一棟アパートを購入する場合、すでに入居者がいるため部屋の内見をするのは難しいですが、空室がある場合は必ず部屋の内部をチェックしましょう。

物件の設備が古い場合は新しいものに交換するか、家賃を相場よりも安くしないと次の入居者が決まりづらくなるため注意が必要です。

ポイント②|建物の外部をチェック

【チェックリスト】建物の外部

チェック項目内容備考
外壁と屋根・外壁にひび割れ、塗装の変色はないか?
・屋上の床のひび割れ、雨漏り対策の補修はされているか?
共有部分
(廊下・エントランス)
・目立った傷や汚れはないか?
・綺麗に保たれているか?
駐輪場・駐車場・自転車が散乱していないか?
・駐車場の路面に凹凸はないか?
・契約者以外の自転車や車がないか?
ゴミ捨て場・定期的に清掃されているか?
・ゴミが放置されていないか?
建物の設備・消防設備は点検されているか?
・エレベータの有無を確認
過去の大規模修繕の履歴・売主に連絡を取って確認しておく
現在の入居者の把握・ベランダ側から入居者がいるか確認する
・電気やガスのメーター稼働を見て空室を確認する
事件や事故の可能性・売主にヒアリングする
・事故物件サイトで確認
・事故物件紹介サイト
大島てる
https://www.oshimaland.co.jp/
物件の外周の確認・隣地から越境物がないか?

アパートやマンションなどの収益物件は建物の外部チェックが欠かせません

なぜなら建物の清潔感が維持されていないと全体のイメージが悪くなり、新規の入居者が決まりづらくなってしまうから。

例えばゴミ捨て場が綺麗に手入れされておらず汚れたままになっていると、他の人が勝手にゴミを捨てやすくなってしまいます。

賃貸物件を探している方はゴミ捨て場のチェックをする人も多いため、ゴミ捨て場の清潔感を維持することが重要です。

もちろん建物の外壁や屋根、廊下やエントランスなどの共有部分の状態もしっかりチェックしておきましょう。

ポイント③|周辺情報のチェック

【チェックリスト】周辺情報の確認

チェック項目内容備考
駅からの距離・実際に歩いて時間を計測
近隣の人気のある施設【単身者向け】
・コンビニ
・飲食チェーン店
・ドラッグストア

【ファミリー向け】
・保育園、幼稚園
・学校
・公園
・病院
・スーパー
入居率に影響を与える施設・パチンコ
・風俗店
・反社関係の事務所
・火葬場
・墓地 など
ハザードマップ(※3)・国や各自治体のHP、役所にて確認
近隣の治安・地場の不動産屋に行って、直接ヒアリングする
近隣の賃貸需要の確認・近隣に似たようなライバル物件がどれくらいあるか確認
・ベランダ側に回って空室状況を確認
近隣エリアの雰囲気・朝と夜に実際に歩いてみて、雰囲気がガラッと変わらないか確認

(※3)自然災害の発生をシミュレーションした地図のこと

物件の周辺情報は必ず自分で現地へ行って、近隣エリアの情報をチェックしておくのがおすすめです。

なぜなら近隣に似たようなタイプの物件が建設中だったりなど、買主にとって不利な情報をあえて教えてない不動産業者もいるから。

例えば最寄りの駅から物件まで自分で歩いてみると、不動産業者の資料には掲載されていない様々な情報がわかります。

特に近隣に似たようなマンションやアパートが多い場合、自分の物件の入居率に大きな影響を与えてしまうかもしれません。

その一方で大規模な商業施設や都市計画が予定されている場合、今後そのエリアで賃貸需要のアップが予想されるため、近隣エリアの最新情報はよくリサーチしておきましょう。

物件購入の契約書・重要事項説明書のチェックポイント

物件を購入する際、不動産業者から提示される契約書と重要事項説明書のチェックポイントについて詳しく説明します。

物件購入の契約書・重要事項説明書のチェックポイント
  • チェック①|登記簿(登記簿謄本)の内容
  • チェック②|第三者の占有に関する情報
  • チェック③|契約不適合責任の有無
  • チェック④|契約解除に関する内容

【チェックリスト】契約書・重要事項説明書

チェック項目内容備考
登記簿(登記簿謄本)・表題部
・権利部(甲区・乙区)
建物の築年数
構造
付属建物(※4)
債権額と利息
第三者の占有に関する情報・現在の居住者情報の確認過去に家賃を滞納した人の情報は必ずチェック
契約不適合責任・「特約」の内容売主が意図的に、「契約不適合責任の対象とならない」ことを明記していないかチェック
契約解除・ローン特約
・手付け解除
契約解除の期日を確認
契約解除の期日・手付金の額を確認

(※4)倉庫や物置など、おまけとして付いてくる建物のこと

チェック①|登記簿(登記簿謄本)の内容

登記簿(登記簿謄本)とは、不動産の権利がまとめられている書類のことです。

ちなみに登記簿の主な記載情報は以下の通り。

  1. 表題部|基本的な物件の概要
  2. 権利部(甲区)|不動産の所有者に関する情報
  3. 権利部(乙区)|所有権以外の権利に関する情報

「①表題部」でチェックすべきポイントは、建物の築年数・構造・付属建物の3つです。

特に不動産業者の情報と登記簿の情報が異なる場合、必ず売主側に連絡を取って事実確認を徹底しましょう。

一方、「②権利部(甲区)・③権利部(乙区)」でチェックすべきポイントは、物件の債権額と利息です。

物件の債権額と利息をチェックすることによって、金融機関がその物件に対してどれくらいの評価をしているかをある程度予測できます。

また自分が購入する際、取引価格の妥当性の判断をしたり、どれくらいの融資を受けられそうか予想したりする参考データとして利用しましょう。

チェック②|第三者の占有に関する情報

「第三者の占有」とは、物件の居住者に関する情報のことです。

具体的には居住者の名前・賃料・契約期間・属性など、様々な情報が掲載されています。

一般的に賃貸借契約書も一緒に添付されているため、レントロールと照らし合わせて内容をよく確認しましょう。

特に、「過去に家賃を滞納した居住者の情報」を事前にヒアリングしておくことで、家賃未納リスクに備えておくことが可能です。

チェック③|契約不適合責任の有無

不動産売買の契約書をチェックする際は、特約に記載されている「契約不適合責任(※5)」をよく確認する必要があります。

(※5)物件の種類・数量・品質が契約内容を異なる場合、売主が買主に対して負担する法的責任のこと

なぜなら特約によって代金の減額請求や解除を制限し、買主にとって不利になる契約に変更されている可能性があるから。

例えば物件の状態が契約内容と異なる場合、契約不適合責任によって買主は売主に対して以下の4つのことを請求することが可能です。

①履行の追完請求

(例)天井の雨漏りを売主に修復してもらう

②代金減額請求

(例)天井の雨漏りの補修を売主に依頼して断られた場合、売主に対して代金の減額を請求する

③損害賠償請求

(例)雨漏りによって汚れた家具の弁償を売主に対して請求する

④契約の解除

(例)建物の床の傾きがひどいため、売買契約を解除する

悪意のある売主の場合、意図的に特約として「契約不適合責任の対象とならない」ことを明記している場合があるため注意しましょう。

チェック④|契約解除に関する内容

売買契約書をチェックする時は、「契約解除に関する内容」を必ず確認しましょう。

なぜなら融資を受けられなかった場合や、購入前に建物が損壊した場合など、やむを得ず契約を解除する際にトラブルを防ぐことができるから。

例えば不動産売買の場合、「手付け解除」と「ローン特約」の項目は必ずチェックしておく必要があります。

「手付け解除」とは、契約時の手付金を放棄することによって、売買契約を解除できる取り決めのことです。

手付け解除に関しては、「契約解除の期日と手付金の額」をよく確認しておきましょう。

一方「ローン特約」とは、金融機関からの融資を受けることができなかった場合、無条件で契約解除ができる取り決めのことです。

ローン特約に関しては、「契約解除の期日」の確認をチェックしておきましょう。

その他にも、取引前に地震や水害で建物が損壊した場合や、違約金を支払うことで契約解除ができる取り決めを契約書に記載するケースもあります。

まとめ

今回の記事では「不動産投資で物件購入する際のチェック項目」や、「現地調査の詳しいやり方」について詳しく解説しました。

不動産投資は数千万単位の大金が必要であるため、絶対に失敗が許されません。

不動産投資を成功させるには、業者から提示された情報をそのまま鵜呑みにせず、「物件の収益性・現地調査・契約書の内容」などの情報を自分でしっかり裏を取っておくことが一番確実です。

ご紹介した内容を全て実践するには時間がかかりますが、まずは「物件のリサーチと実質利回りのシミュレーションの計算」から始めてみてはいかがでしょうか。

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「難しい専門知識をわかりやすく解説すること」をモットーとしており、実務に基いたノウハウの提供ができるのが強み。 不動産関連の記事だけで「累計100記事以上」の執筆経験があり、ライターと不動産営業マンの二足のわらじで活動中。 【所有資格】 ・宅地建物取引士 ・ファイナンシャルプランニング技能士2級 ・住宅ローンアドバイザー

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