FPに聞いてみた

タイミングが重要!投資信託の利益確定と損切り

タイミングが重要!投資信託の利益確定と損切り

「継続は力なり」と昔の人は言いました。これは確かに投資信託でも言えることです。長く続けることが資産形成には重要と言われます。

しかし、投資信託は単に継続させるだけでは無く、敢えて売却に踏み切る場合もあります。そして、これは利益確定と損切りの点で大切です。

売却と言っても無鉄砲に行うべきではありません。やはりタイミングは重要なのです。

ここでは投資信託の利益確定・損切りのための売却タイミングについて取り上げます。売却の意義についても、一層深く分かると思います。

投資信託はタイミングが重要と良く聞くことがありますが、一体どういった事なのでしょうか?FPの方に聞いてみました。利益確定と損切りのタイミングは特に間違う事が出来ませんので、タイミングを間違わないように知っておきましょう。

投資信託の利益確定・損切りとは

まずは投資信託の利益確定と損切りについて取り上げましょう。

投資信託の利益確定と損切りとは?

利益を確実にする

投資信託の利益は分配金と売却益の合算です。そして、その合算した金額が投資費用を上回るなら、その上回った金額が利益と考えられます。

ところが、投資信託の利益は時間と共に累積されるかと言うと、必ずしもそうではありません。銀行預金の様に利子が付いて残高が貯まると言う訳では無いのです。

これは、基準価額が日によって変動するため。上がる局面もあるのですが、下がる局面も当然あり、利益は減ってしまい、更には元本を割ることもあり得るのです。

しかし、ある程度の利益が見込めた段階で売却をするならば、その利益は確実な物となります。

利益確定はこの様な売却。投資信託の戦術の1つなのです。

時間のロスも抑えられる

投資信託は継続することも大切なのですが、無駄に継続させるよりも時期を見切って売却した方が良い場合もあります。例えば、分配金がほとんど付かずに低迷が長期間に渡って続くファンド。この様なファンドは複利効果もあまり期待出来ず、しかも売却益もあまり見込めません。…もっと言うならば時間の無駄です。その資金を別なファンドにまわした方が良いのです。

しかし、仮に上がり幅がそれほど多くなくても売却すれば利益は確定出来ます。そして、その後の時間のロスも抑えられます。投資信託の複利効果を考えるならば、時間も資産形成の重要条件。時間を取るために売却するのもアリなのです。

損切りの売却もある

売却は損失を小さくするためにも行われます。

例えば基準価額が低迷し、更に将来的に下落が予測される場合。この様な場合には評価額が時間と共に落ちて行くので、持っているだけで損失が増えてしまいます。分配金と売却益が投資信託の利益なのですが、分配金がゼロで基準価額を下げ続けるならば評価額も落ち込んでしまうのです。

しかし、基準価額が下がりはじめる段階で売却をしてしまえば傷は浅くて済みます。損切りとなるのです。

主な売却のタイミング

この様に、投資信託では売却が重要な意味を持ちます。

主な売却のタイミング

そこで、投資信託の主な売却のタイミングを挙げて見ましょう。

基準価額が上がった時

基準価額が上がった時が売却のタイミングです。

ところで、この時に大切なのが「どれくらい上がった段階で売却するか」と言う問題です。理想を言うならば、最も高いタイミングでの売却が大きな利益となるのですが、それはあまり現実的ではありません。どうしても時間的にはズレが発生してしまいます。

ですから、無理に極大値を狙うよりも、ある程度上がった段階で確定させた方が良いと思われます。上がり切るのを待って下降局面に突入してしまうと損失が出てしまうからです。「ある程度」上がった段階が重要なのです。

評価額が目標に達した時

評価額が目標に達した時も利益確定のタイミングと言えます。

投資信託は計画が大切で、目標額も設定しておくべきです。仮に計画を立てずに始めると自転車操業の様な状態になってしまうからです。

そして、仮にズルズルと引き延ばしていた場合には、タイミングを逃して基準価額が下がってしまうこともあります。場合によっては元本を割り込むこともあるのでしょう。

その様な状態の予防のためにも計画を立てること、目標に達成した段階で売却し、利益を確定することが大切なのです。

ファンドを乗り換える時

>1つのファンドで投資を続けるのも良いのですが、別の有望なファンドを見つけておいて、監視することも有用です。そして、そちらのファンドの方が条件が良ければ乗り換えるのも十分にアリ。利益を更に上げるために売却するのも必要でもあるのです。

ただし、この場合には将来的な予測とチャートの動きを注視することが大切になります。と言うのも、乗り換え先のファンドの今後が良ければ乗り換えるのは有効なのですが、乗り換え先が逆境にある時には良くないからです。乗り換える際には利益を確定した上で動くのがベターでしょう。

資産バランスの調整をする時

分散投資はリスクヘッジの基本なので、投資信託においても投資先を変えながら分散させることは良策と言えます。

しかし、複数のファンドのバランスは考えておいた方がベターです。タイミングを見計らって有望株に注力する方が良いケースもあるからです。具体的なアクションとしては、不利な値動きをしているファンドを売却し、良い状態のファンドに資金をまわします。…この時が売却のタイミングなのです。

この資産バランス上手に取って行けば、常に有望株に資金がまわせるので利益を生み続けます。そのためには売却タイミングを読むことが大切なのです。

別の投資をする時

投資信託は続けることが大切です。しかし、他に現状よりも良い投資があればファンドを売却してそちらに資金をまわすことも良いでしょう。

例えば不動産投資信託は銀行の融資が使えませんが、実物不動産投資であれば銀行のローンが利用出来ます。そして、仮に良い物件が良い条件で手に入るのであれば、不動産投資信託を売却して実物不動産投資にまわすこともアリでしょう。

ただし、投資先を完全に変えて成功するためには人一倍勉強に精進しなければなりません。

資金が必要になった時

投資信託の目的は人それぞれです。子供の将来のために教育資金とするケース、マイホーム取得のための資金にするケース、老後の年金の足しにするためのケース、実に様々です。

そして、投資信託の計画はそれに合わせて立てられます。教育資金であれば18歳になった時点を売却のタイミングとする、マイホームであれば物件価格の2割になったら売却するなどです。

しかし、将来はその様に計画通りに行くとは限りません。別のライフイベントも発生し得るのです。

例えば家族が増える時などは資金が必要になるタイミングとなるでしょう。そして、その時が売却のタイミングなのです。

損切りの時

前述の様に、相場はいつもが右肩上がりとは限りません。状況によっては下落が続くこともあり得るのです。その時もファンドの売却タイミングです。損失を可能な限り抑えるのです。

例えば債権相場などは金利の影響を大きく受けますが、金利が上がると債権は安くなってしまいます。そのため、仮に政府が金利上昇をこれからの方針とするならば、債券価格も将来的に下がる可能性が濃厚になるでしょう。その状況は将来的に損失が増えることもあり得ます。売却して損失を食い止める方がベターと言えるのです。

利益確定のタイミングを逃すとどうなるか?

それでは、売却のタイミングを逃して利益確定に失敗したならば、その後はどの様なシナリオが待っているのでしょうか。

利益確定のタイミングを逃すとどうなるか

基準価額下落による損失発生

基準価額は変動する物ですが、運用の状況によっては持ち直さない場合も無い訳ではありません。売却タイミングを逃してしまう場合、その後に値を下げて戻らない場合もあるのです。

そして、場合によっては損失の発生もあり得るのです。

ちなみに、損失の金額は投じている資金に比例すると言えます。分散投資を忘れてしまって集中させたファンドが落ちる場合には総崩れにもなり、損失が膨らむこともあるのです。

信用リスクの表面化

投資信託には信用リスクが付いてまわります。投資先の勢いが無くなってしまい、有価証券も弱体化するのです。

そして、価値を落とす前に損切りで売却をしなければ信用リスクが表面化してしまいます。損失を被ってしまうのです。

例えば海外の債券の場合には様々なカントリーリスクがあります。宗教、民族問題、政治のスキャンダルなど、日本では考えられない様な要因も少なくありません。そして、その国の状況が悪くなり、債権の価値を下げた時には取返しのつかない状態にもなり得ます。売却を落ちる前にすることが大切なのです。

投資先の破綻

投資先の破綻もあり得ます。この場合には破綻する前に損切りをしてしまい、被害を抑えなければなりません。

例えば株式がありますが、株式は企業あっての物。ですから企業の経営が悪化し過ぎた場合などは非常に悪い状態に陥ります。

しかも、経営の悪化の状況によっては、そのまま倒産をすることもあり得るのです。その場合は大きな損失を被ってしまうのです。しかし、タイミングを間違えずに売却をするならば損失を食い止めることが可能。売却タイミングを間違えてはいけないのです。

繰上償還もあり得る

投資先の破綻が無かったとしても、運用会社が判断をすれば繰上償還もあり得ます。状況によっては大きな損失も被りかねません。

しかし、その様な状態が来る前に売却をしてしまえば被害は小さくて済みます。売却のタイミングは大切なのです。

投資信託売却の注意点

この様に、投資信託では売却のタイミングが大切です。利益確定と損切りのための売却は重要なのです。

投資信託売却の注意点

しかし、売却に関しても注意点はあります。ここでは売却に関する注意点を挙げてみましょう。

クローズド期間に注意する

投資信託によっては、スタートから一定の期間の売却を不可とするクローズド期間を設けている物があります。この様なファンドの場合には、基準価額が上がったとしても利益確定の売却も出来ません。

また、損切りのための売却も受け付けてもらえないので、損失を受け入れなければなりません。

ですから、投資信託を選ぶ際には銘柄が有望かどうかを見るのと同時に、クローズド期間の有無も見た方がベターです。

税金に注意する

投資信託の利益は評価額の上昇に合わせて得られる売却益と分配金による利益です。そして、利益確定の際には両方の利益を見て決めます。

さて、投資信託には税金が発生します。そのため、利益確定のために売却をしたとしても、利益が税金として消えてしまうこともあり得るのです。

ですから、売却の前に税金をチェックすることが大切です。忘れずに確認をしましょう。

長期保有も併せて考える

投資信託の基準価額の変動は小さな周期で動く場合と大きな期間で動くこと、様々あります。

さて、利益確定での売却は十分にアリなのですが、持ち直しを期待して長期保有にすることも手段の1つです。

例えばコモディティ投資では原油や貴金属などがありますが、これらは今のところは使用は続きそうです。ですから、基準価額が下がるからと言って売却に走らなくても良いのです。

「敢えて」という判断も大切です。状況を見て決めましょう。

償還日を忘れない

投資信託には償還日を設けている期限がある物と償還日を設けない無期限の物があります。

さて、利益確定を考える場合ならば償還日についても確認しておかなければなりません。

仮に値動きが思っていた物と違った場合には、損をしたまま償還日を迎えてしまうこともあるからです。

始めるにあたっては、最初の段階で償還日を確認して計画を練りましょう。

まとめ

投資信託の利益確定や損切りのタイミングについて取り上げました。売却のタイミングの重要性が掴めたことと思います。また、売却する際のポイントについても理解が深まったことでしょう。

さて、投資信託はどこまで行っても自己責任の世界です。投資家はイニシアチブを持って臨まなければなりません。ぜひとも自分の計画を立て、利益確定や損切りを成功させましょう。

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