FPに聞いてみた

どこまで出来る?やっていい?投資用物件のDIYリフォーム

どこまで出来る?やっていい?投資用物件のDIYリフォーム

不動産投資の成功のポイントの1つに「良質の物件を低コストで入手する」という点があります。利回りは家賃収入と投資金額から算出するのですが、投資金額が抑えられると利回りがそれだけアップするからです。

ところで、中古物件を購入して取得コストを下げたとしても、リフォーム費用が掛かり過ぎたのでは美味しさが半減してしまいます。そこで検討されるのがDIYによるリフォームです。

DIYであればリフォームコストが大きく削ることが可能。利回りもそれに伴ってアップします。

しかし、DIYでのリフォームとは言ってもイメージが付きにくいかも知れません。

そこで、ここではDIYリフォームに焦点を当て、その特徴や出来ることなどを紹介したいと思います。

DIYには限界がある場合も多く、プロに任せた方が良い箇所もかなりあるので、自分で出来る部分とそうでない部分はしっかりと判断した方がいいです。プロがやったものと素人がやったものでは違いが分かりますので、安価で出来る分、不動産自体の商品価値を下げる可能性がある事もお忘れなく。どちらにせよFPの方に伺ってみました。

投資用不動産のDIYリフォームについて

DIYを趣味にしている人は多く、不動産投資家の中にも上級者が居ます。彼らは言わば「空間造り」を自前でやってしまいます。ホームセンターで販売している資材を活用し、レベルの高い工事をやってのけるのです。

投資用不動産のDIYリフォームについて

では、投資用不動産のDIY施工はどの様な意味とメリットを持つのでしょうか。ここで、改めて確認してみましょう。

物件の収益性が低コストで上げられる

投資用不動産は収益性が非常に大切です。

収益性が良ければ、入居者の確保に有利なだけでなく、売却の際も有利ですし銀行の評価も高くなります。

しかし、物件の収益性を上げるためには費用が発生します。それほど難しく無いリフォームであっても100万円を超える物は少なく無いからです。

その点、DIYで施工をするならば、発生する費用は基本的には材料費がほとんどです。また、業者に依頼をするならば職人の人件費も必要ですが、その人件費も発生しません。

確かに手間は必要となりますが、低コストで収益性アップ、更には利回りも向上。DIYの強みはその点にあるのです。

DIYリフォームのメリット

DIYリフォームは費用を抑えられる以外にもメリットがあります。

特に、自分のイメージ通りの部屋造りが可能な点が大きなメリットです。リフォーム業者にもよるのですが、なかなかイメージしていた通りの改装は簡単ではありません。しかし、DIYならば思い通りの空間造りが可能です。

DIYではデザインのコンセプトを自分で作り、客付けに結びつけることも可能です。例えば、物件の「古さ」を活かし、レトロなデザインを作ることもDIYであれば業者に依頼するよりも幅が広がります。

DIYリフォームのデメリット

DIYのデメリットは「手間と時間が掛かる点」と言えるでしょう。

特に、これは副業の投資家には高いハードルと言えそうです。本業で時間がただでさえ取られるのに、その上で時間が必要なのは大変だからです。

また、工事の質が落ちる可能性もあります。

仮に自分の技量を過信する場合、良くない仕上がりにもなり得ます。そうすると、実際に使用している時にもアクシデントの発生確率の増加にも繋がり得ます。その場合には更なる修繕が必要ともなり得るのです。

やってはいけない工事もある

DIY情報をネットで見ると、非常に高度な施工を見つけることが出来ます。また、ホームセンターなどに言っても、プロ用の資材を販売しているため、施工は容易に見えてしまいます。

しかし、後述しますが、実は全部の工事をDIYですることは出来ません。と言うのも、住宅の工事の中には資格を持っていないと出来ない物もあるからです。

仮に、ブログなどを見るだけで、知識を習得したことにして施工してしまうと、思わぬアクシデントが発生することもあります。DIYには制限があることを忘れるべきでは無いのです。

法的な知識も必要

建物の改装には法的知識が必要になる場合が少なくありません。良い例が建築基準法や都市計画法、そして消防法などです。

これらの法律は建物の仕様を細かく定めています。建築物はこのルールに則って作られなければならないので、法的知識も必要なのです。

尚、仮に法的な知識が無いままで施工をすると、違法建築にもなり得ます。そうなると売却が難しくなるなど、困った事態も発生し得ます。

比較的容易なDIY工事の例

それでは、実際のDIYリフォームにはどの様な例があるのでしょうか。

比較的容易なDIY工事の例

まずは比較的容易なDIY工事を挙げてみましょう。

壁紙などの張り替え

壁紙は部屋の雰囲気をガラっと変えるので、物件の印象を大きく変えます。部屋の印象にも結びつくので、非常に重要と言えるでしょう。

さて、壁紙の交換は比較的容易です。壁紙のメーカーからはDIYで施工出来るキットなども販売されています。これらの中には必要な道具も同梱されている物もあり、まさに「DIY向け」とされている商品もあります。

また、壁紙には消臭などの機能を付加させている物もありますので、部屋の付加価値を上げることも可能です。

ただし、DIYが容易とは言っても、工事は適当ではいけません。部屋は入居者の生活拠点。きちんとした施工で無ければいけないのです。

フロア部分の工事

フロア部分も防音床に変えるなど、大掛かりな物で無ければ比較的容易な工事と言えます。可能な工事はフロア材の模様替えなどです。

床材の張替えとなると大掛かりなのでプロの仕事になってしまうでしょう。しかし、模様替え程度であればカバー工法の床材を張れば、案外簡単に張ることが可能です。

また、クッションフロアなども接着剤での施工になるためDIYでも可能です。クッションフロアも様々なデザインと機能の物があります。部屋を比較的手軽に変えられるのでおすすめです。

簡易な塗装工事

塗装工事も簡易な物であればDIYでも可能です。

例えば、室内の壁ですが、壁紙を使うのでは無く、塗装で仕上げることも出来ます。

また、造作家具の様な物も塗装は可能。部屋の雰囲気をガラリと変えます。

塗装の工事には技術をそれほど要しない部分もあります。養生に気を使う必要はありますが、それほど特殊な工具が無くても塗ることは可能です。

ただし、塗装も塗る規模が大きくなってしまうと、DIY上級者であっても荷が重くなってしまいます。自分の技術レベルを考えて工事箇所を決めることが大切です。

棚などの取付け

棚などの取り付けも比較的容易な工事と言えるでしょう。下地となる壁の仕様にもよりますが、DIYでもしやすい工事の1つです。

また、今では棚板の風合いを変えることも可能です。例えばオイルで棚板の表面を仕上げたりすれば、シックな雰囲気を作ることが出来ます。

尚、中古不動産を購入してDIYでリノベーションをするならば、棚などで収納が増えるため、アピールポイントが増えます。入居者を呼び込むのにも効果を持つことでしょう。

難易度の高いDIY工事の例

次に、難易度の高いDIY工事の例を挙げてみます。

難易度の高いDIY工事の例

難易度が高くなると、工事が乾式では無く湿式の物も増えて、寸法精度も要求されます。

窓やドアの工事

窓やドアの工事は一見すると簡単な様にも見えますが、実は工事には精度が必要。難易度は高くなります。

例えば、寸法精度がいい加減だと、開閉に支障が出てしまうことにも繋がります。操作が重くなってしまったりするのです。

また、窓やドアには気密性や水密性が要求されます。特に水密性は重要で、台風が来た場合などは、窓枠の部分から水が入って来ることもあります。

いずれにせよ、窓やドアは寸法をしっかりと出さないと本来持つべき性能が発揮出来ません。DIYでの工事は難易度が高いのです。

エクステリア工事

エクステリア工事も難易度は高いです。多くのアイテムはコンクリート基礎を作らなければなりません。

また、寸法精度も必要です。門扉やフェンスなどの場合には、精度がでないと倒れて見えてしまったり、歪んで見えてしまうからです。DIY施工には技術が必要。難易度は高いのです。

尚、エクステリア工事の中でもカーポートの様な大型のアイテムは、DIYでの施工は不可能ではありませんが、部材が長くて重量もあるため、プロに依頼をした方が無難です。

止水を伴う工事

止水工事も小さな部分であればDIYは可能。ただし難易度は小さい部分の工事であっても高いです。

作業内容は基本的にはコーキング材などによる隙間埋めの工事です。古くなった物を剥がして、新しい物を打つ様な工事になります。

さて、止水工事は非常に重要な工事です。と言うのも、単に止水だけでなく、耐久性も必要とされるからです。

例えば外壁部分のコーキングですが、10年以上の耐用年数が望まれます。しかし、工事の仕上がりが悪い場合には、それほど長くは持ちません。作業者の技術力が必要なのです。

モルタルやコンクリートを使う工事

モルタルやコンクリートを使う工事も可能ではあります。しかし、この工事も高い技術力が必要。簡単ではありません。

例えば、玄関アプローチ部分にコンクリートを打ってタイルや石材を敷く工事があります。

これは単にコンクリートを流すだけでは不十分です。下地にスチールメッシュなどで配筋を作り、コンクリートを打った後でも平滑にしなければならないからです。

また、コンクリートは意外に重量があります。運搬にも手間も掛かるので、DIYは上級者向けになるでしょう。

やってはいけないDIY工事の例

DIY工事の中には「やってはいけない工事」があります。基本的には資格が必要な物や、安全性に注意しなければならない物が挙げられます。

やってはいけないDIY工事の例

水道工事

水道工事はDIYでも可能な様に見えます。

実際、ホームセンターに行くと配管部材や水栓などのアイテムが販売されているので、資材を揃えることは出来るでしょう。

しかし、水道工事のDIYは個人で可能な部分は限定的であって、大部分は資格が必要なのです。

個人で可能なDIY工事は水栓やパッキンの交換。給水管や排水管の工事は有資格者でないと出来ません。

ちなみに、仮に水栓などの交換をDIYでやったとしても、水漏れなどの被害は自己責任となってしまいます。

電気工事

電気工事も資格が必要です。

電気は扱いを間違えると感電の危険性があるだけでなく、火災のリスクも出て来ます。

例えば、コンセントの工事などは一見すると単純に見えてしまいます。しかし、結線の工事が良くないと漏電などもあり得ます。

また、電線の選定を間違えると、状況にもよりますが、発火の危険性も上がり、火災の発生にも繋がります。

いずれにせよ、電気工事は素人の仕事ではありません。プロの工事業者に依頼しましょう。

延床面積の変更

延床面積の変更を伴う工事は非常に大掛かりになるため、現実的ではありません。

最近ではビルトインガレージを居室に変える様な工事も見られますが、窓を設置したり断熱や湿度の対策が必要となるので、DIYのレベルを超えてしまいます。

また、床面積の変更は確認申請が必要な物もあります。個人では対応が困難です。

更に、増築の様な工事は土地の建ぺい率や容積率にも関係して来るため、場合によっては違法建築物になってしまいます。

床面積を変える様な工事はプロの領域です。専門業者に相談しましょう。

高所作業

高所作業は屋根工事が良い例として挙げられるでしょう。また、高い部分の外壁塗装なども該当します。

これらの工事は、基本的には「上って工事をする」物では無く、「足場を組んで工事をする」物です。

仮に、作業中に足を滑らせて転落…と言うことになったなら、大怪我や死亡をする場合もあり得ます。

いずれにせよ、DIYでの工事は現実的ではありません。プロの業者に依頼しましょう。

まとめ

DIYでのリフォームは投資費用の削減に結びつくため、投資家にとっては非常に魅力的に見えるかも知れません。

また、DIYでのリフォームに成功して利回りを大きく上げる例も確かにあります。

しかし、リフォームはDIYで可能なレベルと不可能なレベルがあります。技術が必要な工事、資格が無いと出来ない工事があるのです。

ですから、挑戦する際には自分の手に負えるレベルの工事なのかを見極めることが非常に大切。しっかりと吟味して取り組みましょう。

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