FPに聞いてみた

実は重要!投資用不動産は外壁・屋根のメンテナンスを忘れがち

実は重要!投資用不動産は外壁・屋根のメンテナンスを忘れがち

不動産投資の利益のためにはキャッシュフローの管理が大切…なのですが、それと同じ程に不動産管理が大切です。ただ、不動産管理と聞くと家賃の回収や物件の清掃などばかりを思い出す人も多いことでしょう。しかし、不動産管理の重要な仕事には建物のメンテナンスもあります。

さて、建物の外壁や屋根のメンテナンスが建物の寿命にも大きく関係することはご存じでしょうか。物件を長期的に使用するためには、建物の状態をキープする必要がありますが、外壁や屋根は大きなポイントなのです。

そこで、ここでは外壁と屋根のメンテナンスを取り上げ、リスクや利回りなどの関係性を解説したいと思います。

リフォームと言えば内装のリノベーションと言ったイメージはありますが、不動産投資をする上で注目されるのは内装だけではなく、外装もなんですよね。改めてFPの方の記事を見ていきましょう。

投資用不動産と外壁・屋根部分のメンテナンス

建物の健康状態を維持するためにはメンテナンスが大切ということは多くの人が知っていることと思います。しかし、「どれくらい大切な事項か」ということまで知っている人は少ないのでは無いでしょうか。

外壁・屋根のメンテナンス

また、建物の健康状態が不動産投資にどの様に関係するか…という点もイメージ出来ない人が多い様にも思えます。

そこで、ここでは改めて、物件メンテナンスの重要性、そして利回りなどとの関係性を取り上げたいと思います。

耐用年数を守るため

建築物には耐用年数があります。ただし、ここでの耐用年数は法定耐用年数ではありません。耐用年数の実力値、実際に使える期間です。

さて、物件のメンテナンスは耐用年数に大きく関係します。それは、外壁や屋根の様な部分のメンテナンスも同じです。…これを聞くと「屋根は雨漏れが関係するから重大な問題に結びつくが、外壁がそれほど深刻な問題になるのだろうか」といった疑問が出て来ると思います。

しかし、屋根にしても外壁にしても耐用年数に大きく関係します。理由は建物の内部に水が浸入するため。侵入した水は建物内部の部材を腐食させるからなのです。

水の建物内部への侵入は屋根や外壁のメンテナンスで防ぐことが可能。つまり、耐用年数の維持のために必要なのです。

美観の維持のため

築年数の経った建物は美観が良くありません。色褪せた建物は安っぽく見えてしまい、とても価値のある物には見えなくなってしまうのです。その様な建物は魅力が無くなるので高い家賃は望めなくなってしまいます。

しかし美観を維持させるなら物件の魅力も維持されます。建物を考える場合には生活空間にばかり目が行ってしまい、キッチンや浴室などの設備ばかり考えてしまいがちではありますが、建物の外観は印象として残るために非常に大切なのです。

特に、今は物件の写真をネットに載せる時代。外観の印象によって引き合いの有無までが違い得るのです。

快適な住環境を提供するために

外壁や屋根のメンテナンスは物件の住環境にも影響します。物件の住環境は建物の状態に大きく関係して来るからです。

例えば、建物の内部に水が浸入したことを考えてみましょう。状況にもよりますが、壁や天井の部材が濡れて放置されてしまった場合、カビの問題も発生します。仮にカビを放置するならば、居室に胞子をまき散らして空気環境を汚染することもあるのです。

また、断熱材によっては湿気に弱い物もあります。そのため、仮に水が浸入してしまうと断熱性能が落ちてしまう場合もあるのです。その場合には、夏場は暑く、冬場は寒くなってしまい、居室の快適性が損なわれてしまいます。

更には建物内に侵入した雨水は内装も汚してしまいます。天井や壁などにシミが出来てしまい、更には雨漏りにも繋がってしまうのです。

利回りを維持するために

外壁や屋根のメンテナンスが住環境に関与するならば、そのまま利回りにも関係して来ます。と言うのも、物件の状態は家賃にも影響するためです。物件の状態が悪いままならば家賃も落ち込んでしまい、利回りも下げてしまいます。

また、それに留まらずに空室のリスクさえも出て来ます。…賃貸契約に漕ぎつくことさえ難しくなってしまうのです。汚い部屋には誰も住みたがらないのです。

そして、その状態は赤字体質を慢性化させてしまい、利回りまでも落してしまいます。建物の状態を維持しないことは利回りも維持出来ないのです。

売却を有利にするために

物件の状態は売却にも影響します。外壁や屋根のメンテナンスは売却にも関係するのです。

物件の売却額は収益性によって決まります。当然ながら、きれいな物件は入居者が集まりやすいため収益性が上がるのです。

ちなみに投資用物件を購入しようとする人は、多くの場合が別な不動産投資家です。手入れの行き届いた物件は魅力的に見える物。売却に有利なのです。

投資用不動産の価値を上げる為に必要な外壁のメンテナンス

ここで、実際のメンテナンスの例を紹介します。

外壁のメンテナンスについて

実際の方法としてはいくつもあり、現場の状況によって変更しますが、ここでは代表的なメンテナンスを取り上げます。

塗装

外壁メンテナンスの1番の代表例は再塗装です。これは特に小規模のアパートなどに見られるサイディングを使った外壁のメンテナンスが良い例でしょう。

アパートなどに使われるサイディングは美観も良く、耐久性も良いのですが、日射や風雨に晒されるために表面が傷んでしまいます。その結果として水分を含む様になってしまい、反りなどの不具合を起こし得るのです。

その様な状態になる前に、表面保護のために再塗装をするのです。

尚、塗装にはグレードがあり、耐久性が上がるに連動してコストも上がって行きます。ただ、塗装のグレードを闇雲に高くするのはオーバースペックになってしまい、修繕費用が膨らんでしまうこともあるので、慎重に決めなければなりません。

シーリング

シーリング工事も重要です。

シーリングは雨水の侵入防止などのために行う目地処理。ウレタンなどのシーリング材で処理します。

さて、外壁は日射や風雨の影響を受けるのですが、シーリング部分もこの影響を受けてしまい、劣化してしまいます。そして、その状態を放置すると割れや剥がれが発生して水が入り込むことも。建物を守るためにも、シーリング部分のメンテナンスも欠かせないのです。

補修工事

状況にもよりますが、外壁も補修工事が入ります。工事の内容はヒビ割れの様な小さい部分の補修から、外壁材の張り替えなどが入ることも。ダメージが小さければ少しの工事で済むのですが、修繕をせずに放置してしまうと大きな工事が必要にもなります。

尚、外壁の修繕には既存の外壁材に新たな外壁材を張るカバー工法が取られることも。この方法であればコスト削減が可能となります。

外観の維持に重要な屋根のメンテナンス

屋根も非常に重要です。

屋根のメンテナンスについて

屋根は日射や風雨がダイレクトに影響する部分です。ただ、下からは見えないため、劣化の状況が分かりにくい部分でもあります。

塗装

屋根はダメージの度合いによってメンテナンス方法が変わりますが、ダメージの浅い内は塗装にて対応します。

屋根材の塗装も外壁塗装と同様にグレード分けがされているので、どれを選ぶかがポイントになります。コストと性能のバランスの取れた物を選びましょう。

尚、屋根に遮熱塗料や断熱塗料を塗ると、日射による気温の変化が緩和されて快適になります。

防水

マンションの場合、屋根部分には定期的な防水工事が必須です。

昔の物件の場合にはウレタンなどが主流だったのですが、今ではシートやFRPなどの防水となっています。これらは昔よりも良くはなっているのですが、やはり定期的なメンテナンスは重要です。屋根はわすれがちな部分ですが、しっかりと修繕計画を立て、適切なメンテナンスを心掛けましょう。

補修工事

屋根も状態が悪くなると補修をしなくてはなりません。

ただし、屋根の場合は状態によっては屋根材のカバー工法で済む場合と、屋根の下地から交換しなければならない場合もあります。これも、外壁と同様に小さな不具合を放置しておくと大きな問題になってしまいます。

【意外とよく見られているベランダ】のメンテナンス

意外かも知れませんが、ベランダ部分も非常に大切な部分。この部分が適切に処理されていないと雨漏りの原因になります。

ベランダのメンテナンス

防水

ベランダの防水も屋根防水に近いのですが、ベランダは人が歩く部分なので強度の高い処理が必要となります。

防水の方法としては、シートの物やFRPを用いた物などがあります。摩耗に強いタイプが良いでしょう。

補修工事

ベランダ部分も状態が悪くなると補修工事が入ります。

これも小さい不具合であれば小さな工事で済みますが、大きな問題になるとベランダの下地まで工事をしなければならなくなります。メンテナンスをせずに放置すると、やはり工事は大きくなってしまうのです。

メンテナンスせずに放置した場合、不動産の価値は暴落する可能性も

ここで、物件のメンテナンスを適当に済ませた場合、放置した場合について考えてみましょう。メンテナンス不良は進行してしまいます。物件の劣化は様々な部分に大きな爪痕を残すことになるのです。

メンテナンスの放置は危険

美観が悪くなる

外壁部分のメンテナンス不良は美観に大きく影響します。ボロボロになってしまうのです。

当然ながら、物件がボロボロになってしまうと魅力も競争力も無くなってしまい、利回りも売却も不利になってしまいます。

また、一旦進行してしまったダメージは簡単には治らなくなることも。ダメージが浅い時点ならば塗装で済むところが、進行してしまうと外壁材の交換まで必要にもなり得るのです。

部材の腐食

外壁や屋根などが傷んでしまうと、屋根裏や壁の内部に水が浸入してしまい、部材を腐食させてしまいます。

部材の腐食は強度の低下も引き起こします。腐ってボロボロの木は簡単に折れてしまいますが、それと同じ現象が壁の中で発生しているのです。

また、鉄骨系や鉄筋コンクリート系の建物であっても、鉄の腐食は建物各部の強度低下に結び付きます。つまり、耐震性などが落ちてしまうのです。

内装材へのダメージ

メンテナンス不良で建物内部に入り込んだ水は内装材にも悪影響を及ぼします。

よく見られるのが天井や壁のシミ。これは付着した汚れでは無いので、掃除では落ちません。内装材の交換が補修の手段となります。

また、前述の様に入り込んだ水は部材を腐らせますが、この腐食が天井材を支えている部分に来た場合…それが悪くなると天井材を支えることも出来なくなってしまい、天井が剥がれ落ちる事態にもなり得るのです。

尚、内装材へのダメージは内装材だけの問題では無く、内装材を支える部材もダメになっている場合が少なくありません。そのため、修繕は下地部分から必要になり、工事の規模が大きくなってしまうのです。

家財を汚す

内装材を汚すまでの雨漏りならば、家財を汚す可能性も出て来ます。家財は入居者の所有物です。しかも調度品が高級な物であれば、事態は一層ひどいことにもなり得ます。

ちなみに、室内に置いてある物は家具だけではありません。壁には絵画を飾っている場合もあり得るのです。しかも、それが高価な物であったならば、取り替えしの付かないことにもなり得るのです。

空室リスク・家賃減額リスクのアップ

物件の状態が悪くなると入居者の生活空間を悪くしてしまいます。きれいな物件がボロボロになって行く訳ですから、入居者に嫌われるのも無理の無いこと。その結果、退去リスクも上がります。そして、一旦空室になった場合には、物件の状態が悪くなっているので、同じ額の家賃では入りにくくなってしまいます。つまり、空室リスクが出てしまうのです。

そして、入居者を呼び込むには家賃を下げる必要も。…家賃の減額リスクも発生するのです。

結果的に利回りが落ち込むのは目に見えている

空室リスクが発生し、実際に空室が発生すると収益が落ち込むため、利回りも落ちてしまいます。

さて、利回りが回復するためには、同条件の家賃で入居してもらわなければなりません。しかし、物件がボロボロになっている場合には、家賃を下げざるを得ない状況にも立たされ得ます。そうすると家賃収入が落ち込んでしまい、利回りも下がってしまうのです。

外壁や屋根のメンテナンス。つまり建物のメンテナンスは利回りにまで影響します。決してなおざりにすべきでは無いのです。

まとめ

外壁や屋根のメンテナンスと言っても不動産投資との接点は小さいと思われたかも知れませんが、実は非常に大きな関係があることが分かったことと思います。メンテナンスをするかどうかで、リスクの発生具合も変わるのです。

いずれにせよ、物件が健全であれば問題にならないで済む点を、放置して大きな問題にしてしまうのは賢明では無いことです。定期的に物件の確認をして、適切なメンテナンスをする様にしましょう。

REIC編集部おすすめの簡単投資

不動産投資型クラウドファンディング

不動産投資に興味があるけども、ローンを組んでまで投資をするのには【リスク】を感じる。

そんな方は、不動産投資型クラウドファンディングを試してみてください。

どちらの事業者も不動産投資を少額から始めてみる、試してみるにはピッタリな事業者だと言えます。

【リスク】を少なく不動産投資を始めてみましょう。

清水みち代

関東在住の30代女性。 生保代理店で窓口営業に従事していましたが、コロナの影響で休業中。 自宅にいる時間に資格取得に目覚め、通関士、宅地建物取引主任者、FP2級、総合旅行業務取扱管理者の各資格を取得。 将来の目標は、北海道での「田舎暮らし」。

COZUCHI

COZUCHI

利回り率の高さは魅力的!投資してみたい不動産が見つかる!

不動産投資型クラウドファンディングを初めて利用するなら、「COZUCHI」を利用してみよう!初心者でもわかりやすく、少額からも始める事が出来るので、初めての不動産投資、または不動産投資型クラウドファンディングを始めるのには持ってこい。利回りも高くなっているので、一度は使ってみたい業者。

  • 平均利回り6%以上
  • 少額からのクラウドファンディングも可能
  • 元本毀損が発生していない!?
  • 結果次第で10%以上の利益もあり得る!

新着記事NEW ARTICLE