REIC編集部
当サイト、REICの編集部編集長です。投資の中でも「クラウドファンディング」に今は注視しています。様々な投資についての記事を作成していく予定です。投資について様々な角度からアプローチしていきます。投資経験は5年ほどと歴はそこまでありませんが、FXや暗号資産を経験。現在は、不動産投資に興味がありましたが、現在は不動産小口投資や不動産投資型クラウドファンディングで投資を行っています。今後ともよしなに!
LISK・危険性
不動産投資を検討している方の多くは「空室リスク」を過剰に恐れています。確かに運用に大きなインパクトを与える重要な要素ですが、正しい対策をすれば過剰に恐れる必要はありません。その方法は、物件購入前・購入後それぞれで適切な対策を考えることです。
今回は、空室リスクの現状や空室が埋まらない3つの原因、物件購入前・購入後の対策方法を解説。さらに、空室発生前と発生後それぞれに効果的な対策法を紹介します。
この記事を読むと空室対策を考える材料が手に入り、複数の視点から正しい判断ができるようになります。ぜひご参考ください。
もくじ
不動産投資において、空室リスクはキャッシュフローに大きな悪影響を与えます。なぜなら、不動産投資は家賃収入が収益の柱だからです。ここではまず、空室リスクの概要説明や日本の原状を見ていきましょう。
不動産投資は毎月の家賃収入で成り立っており、空室になると家賃収入は得られません。そして、収入の有無に関わらず管理費・修繕積立金・保険費用・税金・ローン返済などさまざまな費用が発生します。家賃収入からこれらの費用を支払う必要があるため、空室期間が長いと自己資金を持ち出すことになります。
複数の物件を所有しているベテラン大家さんはリスク分散しやすいですが「初めての1戸の入居が決まらない」となると、毎月赤字の状態で心身ともに疲弊するでしょう。つまり、肝心な1軒目の投資は特に事前のシュミレーションが重要ということです。
日本では賃貸用住宅における空室の数は年々増加しており、総務省の統計データでは平成10年には352万戸、平成30年には431万戸まで増加しています。とはいえ、近年では増加ペースが緩やかになっているのも事実です。
また、人口推移に関しては2009年から現在まで毎年減少しており、2020年では前年比−45万8,566人と大幅な減少がみられます。このようにマクロの視点でみると「不動産投資なんてやめた方が良いのでは?」と考えるでしょう。しかし、不動産投資はミクロの視点でみることが大切です。
たとえば、人口が増加している地域でいうと「大阪市中央区:3,329人増」「千葉県流山市:4,833人増」(人口増減率ランキング2021)というように、増加している地域や将来的に増加が予想されている地域もあります。つまり、リサーチを重ね地域や物件を厳選すればその影響を受けずに運用できるということです。
空室がなかなか埋まらないときに「運が悪いだけ」「人口が減っているから仕方ない」と真の原因を分析しない人もいます。
しかし、空室を改善するためには自ら分析・行動しなければいけません。ここでは、原因を把握するために代表的な事例をご紹介します。
一番わかりやすい原因が、条件に対して割高な物件になっている場合です。購入直後であれば単純にリサーチ不足ですが、購入後年数が経っている場合は老朽化や設備が周辺物件に比べ見劣りしている可能性があります。そのため、定期的にエリアの空室率や需要、周辺物件の変化をチェックして迅速に対策がとれるようにしておきましょう。
空室が埋まらない原因として、管理会社の募集方法が効果的でない場合があります。その一つが、管理会社が他社のメディアに掲載していないケースです。他の業者で入居が決まると仲介手数料が入らないため募集をしない業者が存在します。
「うちで募集すれば他にも情報がいくので大丈夫」といっても、実際は募集していないケースがあるので要注意です。その対策として、掲載されているメディアを管理会社に確認し、自分の目でチェックしましょう。また「複数の業者への依頼は管理会社に悪い」と考えがちですが、空室期間の損失は自分が補填することになるため、事業として最善の行動を取るようにするべきです。
とはいえ、管理会社との関係も大切にしたいところ。そのため、あらかじめ期限を設け「みつからなければ他の業者にも依頼させてください」と話を通しておくことで、関係が悪化を防げます。
以上のように、管理会社任せにせず自分でも募集状況をチェックして改善を試みましょう。
供給過多の原因として、不動産投資家へ販売目的の大量建築や、相続税対策を理由に需要も考えず建築したエリアなどがあります。そして、供給過多の地域の物件を購入してしまうと、想定以上の空室率になりキャッシュフローが悪化、空室対策も効果が出にくいという悪循環になることも。
土地勘のない地域ではこの供給過多に気づかずに購入してしまうケースもあります。そのため、初めての物件購入は現地調査をしっかりとおこうことが大切です。
不動産投資のリスク対策は購入前がもっとも大切です。購入前に細かなリサーチをしておけば、大抵のリスクを軽減できます。また、購入後のリスク対策もラクになるため慎重に対策していきましょう。
リスク回避を考えるのなら購入前のリサーチがリスクを避けれるかどうかの多くを占めます。ここを面倒臭がってしまってはいけません。
まずは、周辺エリアの家賃相場や設備のリサーチから始めましょう。インターネットでの相場比較や管理会社へのヒアリングでライバル物件と比較していきます。このときの注意点は、精度を上げるためにエリアを広げすぎないことです。
エリアを絞り、立地や間取りの似た物件、つまり同じ需要を持った物件と比較してみましょう。
家賃は単純に金額だけの比較は危険です。もし周囲より家賃が高い場合でも、その理由が明確で腑に落ちるものであれば問題がないからです。つまり、間取りや築年数が同じでも、設備や付加価値が地域の需要に合っていれば多少家賃が高くても問題がないといえます。反対に、同じ家賃で周囲に空室が出ていない場合は、そこから改善案を見いだしましょう。
次に設備ですが、こちらも需要があるかが大切です。たとえば、忙しい一人暮らしの会社員が多い地域に豪華なシステムキッチンが設置されていても需要がない可能性が高いといえます。
一方、女性の一人暮らしが多い地域であれば、ディンプルキーの採用や監視カメラの設置など、他の設備が多少劣っていても良い訴求材料になるでしょう。また、本人だけでなく両親などからも選ばれやすくなります。
このように、エリアを絞り家賃や設備が「ターゲットにとってどうであるか」を徹底的に考えることが大切です。
管理会社に委託するのであれば、会社選びは非常に重要な要素になります。なぜなら、物件や入居者の管理が適切でない会社だと、物件の老朽化や住民トラブルなどで空室に繋がりやすくなるからです。とはいえ「選ぶポイントがわからない」という方も多いでしょう。
まずは、エリア内の管理会社を回って先入観をもたず直接対応をチェックします。次にネットで口コミや実績などの情報を集めましょう。
チェックする項目として
費用や条件はもちろん、以上の項目も確認しておきましょう。
家賃は毎年平均にならすと1%程度下落していくといわれています。特に初めの10年は下落率が大きく、20年を超えるとなだらかになるのが普通です。そのため、家賃の下落率と人口減少率を織り込んで計算していきます。
その材料として「下落後の家賃」と「エリアの人口予測(国立社会補償・人口問題研究所)」を使います。以下を御覧ください。(ローン返済や諸経費除く)
当初家賃(2戸所有)
10年後の家賃(毎年1.5%の下落)
10年後の人口減少率:3%
新築時
・家賃収入:204万円
10年後
・家賃収:168万1,980円
以上のように、年間の収益は減少し、戸数が多ければその差も大きくなります。そのため購入前に一度計算しておきましょう。
空室リスクの対策は発生前後で異なります。ここからは、それぞれ効果的な対策方法を解説していくためご参考ください。
時期的なものも含め、空室になるリスクはどんな物件にも存在します。その際にしっかりと対策する事で、空室になっている期間を短く抑えましょう。
空室は現入居者が住み続けてくれる限り発生しません。つまり、いかに退去の理由を0に近づけるかが大切です。ここでは、空室になる前にできる対策を解説します。
空室を発生させないためには、入居者に継続して住んでもらうことが理想といえます。空室が発生すると、次の入居のために室内の手直しや広告宣伝費なのが必要です。その上家賃収入がない状態なので、自己資金に余裕がないと支払いが苦しくなります。そのため、入居者が快適に暮らせるよう住環境には気を配りましょう。
たとえば、共用部の掃除や設備の故障は迅速に直すなど、入居者に安心感を与えることが大切です。また、更新料を割安もしくは無料にするなども住み続ける理由になるため、キャッシュフローと相談して検討すると良いでしょう。
退去の原因に住民同士のトラブルをよく耳にします。騒音やゴミ捨て、その他ルールを守らないなどでクレームの連絡が管理会社に入ることも。素早く対応する管理会社なら安心ですが、多くの物件を抱える管理会社は対応が遅い、実際に行動しないというケースが往々にしてあります。
そこで、クレームや入居者トラブルがあれば必ず連絡を入れるよう担当者に伝えておくと効果的です。「それは管理会社の仕事でしょ?」という意見もありますが、あくまでも物件のメンテナンスや家賃支払いなどの管理を任せる程度に考えていた方がリスクを抑えられます。このように、自らもトラブルを把握できる仕組みを作っておきましょう。
いくら住環境に気をつけても空室は一定の割合で発生するものです。大切なのは、発生後に戦略を持って対応できるかにかかっています。
家賃の金額に関わらず、フリーレントや敷金礼金の無料は効果的です。予算の少ない方にとっては少しでも初期費用を抑えられ、家賃が高額な方にとってはその金額が大きくなるからです。
収益は減少しますが、継続的な家賃収入を重視するという視点ではメリットの方が多いでしょう。
メディアへ掲載する写真や広告デザインを工夫すると、部屋を探されている方の目につきやすくなります。部屋探しをしている方は、似通った条件や写真をたくさんみるため工夫が必要です。そして、管理会社が用意したものは質が低いことが多い印象。
そこで、明るく質の高い写真や魅力的な紹介文を掲載すると、閲覧数を伸ばすことができます。そのために、自分で写真を撮ったりデザインを作ってみたりすると管理会社からの印象も良く、コストをかけずに集客力をアップできるためコストパフォーマンスの良い方法です。
「設備を入れ替える」「リフォームをする」などの空室対策をする前に、細かいところを少しづつ改善することもキャッシュフローを悪化させないコツです。
など、細かいながら好印象を与えられます。
また、費用もそれほど必要ないため効果が無くてもさほど影響がないところもメリットです。以上のように、細かい部分を1%ずつ改善することで大きな改善に繋がるため意識しましょう。
いきなり数十万円〜数百万円もかけたリフォームをおこなうのは危険です。もし見当違いのリフォームだとさらにキャッシュフローが悪くなり、取り返しがつかないことがあります。また、リフォームをする場合でも回収するために必要な期間を計算しておかないと、入居が決まったとしても収益を生まない物件になります。
そのため、管理会社や不動産投資仲間などに相談しながら、最小限のリフォームで最大の効果が出る方法を考えましょう。
対応する物件が少ないペット可や、敬遠されがちな外国籍・独居高齢者の入居を受け付けると入居率を上げることが可能です。しかし、対応物件が少ないことには理由があります。たとえば、ペット可にして室内の原状回復に高額な費用がかかったり、高齢者の孤独死により事故物件になったりなどです。
これらのリスクを軽減するためには、募集要項に制約をつける必要があります。効果的な方法として「小型犬・猫を2匹まで」や「高齢者見守りサービスを必須にする」「直接面談をして適正をみる」などです。このように、リスク管理をしながら効率的に入居者をみつられます。
空室リスクはキャッシュフローへの影響が大きい警戒すべきリスクです。そして、物件購入前・購入後それぞれ適切な対策をする必要があります。
今回ご紹介したように、コストをかけなくても効果的な方法もあるため、まずは自らさまざまな視点で仮設・検証をしてみてください。
大切なことは、一つの要素だけに気を取られず、リサーチした問題点や対策方法を紙やパソコンなどに書き出し冷静に評価をすることです。ぜひ参考に、満室大家さんを目指してください。
この対策は成功した、失敗したと言う判断をする事は大事ですが、その際に適切なタイミングで適切な対応をしたのかどうかも一緒に考えてみるといいかもしれませんね。
不動産投資をする上で必ず悩みとなる「空室リスク」ですが、適切なタイミングで適切な対応をする事で、リスクを減らす事も出来ます。
ですが、対策やタイミングを間違えてしまうと、大きな損に繋がる可能性も秘めているので、十分に注意してください。
投資として考えるのなら当然、需要と供給が大事になってきます。需要が無いから空室になる訳で、投資をする前に事前にしっかりと調べていきましょう。
家賃相場などをしっかりと確認して、設備投資も怠らない事で空室リスクは回避する事も不可能ではありません。
転勤や引っ越し時期などもあるので、全ての時間で空室を無くすと言うのは不可能ですが、空室になっている期間をなるべく短くするように考えていきましょう。
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