「売主物件と仲介物件の違いって何?」
「売主物件を購入するメリットとデメリットの詳細を詳しく知りたい」
「不動産投資で売主物件を購入する際の注意点はある?」
とお悩みではありませんか。
この記事では「売主物件と仲介物件の違い」や「売主物件のメリットとデメリット」について詳しく解説します。
さらに「売主物件を購入する際の注意点」についても紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
もくじ
不動産投資における「売主物件」と「仲介物件」の違いとは?
売主物件とは「売主と買主の間に仲介業者(不動産会社)を挟まずに、不動産を直接販売している物件」のこと。
ちなみに売主物件は大抵の場合、「売主が不動産会社」であることが多いです。
一方、仲介物件とは「売主が仲介業者(不動産会社)に売却を依頼し、不動産を販売している物件」のこと。
仲介物件の場合、売主から依頼を受けた仲介業者が不動産の買主を探し、売主と買主の間に入って売買契約の締結をします。
また、「売主物件と仲介物件の違い」について、以下の点も合わせてチェックしておきましょう。
- 仲介手数料
- 値引き交渉のしやすさ
- 提携ローンの利用
- 契約不適合責任(瑕疵担保責任)
仲介手数料
2つの物件の違いとして、「売主物件は仲介手数料が発生しませんが、仲介物件は手数料が発生する点」が大きく異なります。
なぜなら「売主物件は売主が直接買主を探さなければいけませんが、仲介物件は仲介する不動産会社が買主を探す契約」だから。
例えば、5,000万円の中古アパートを仲介業者を通して購入する場合、「(5,000万円×3%)+6万円=156万円」の手数料を物件購入価格とは別で仲介業者に支払う必要があります。
値引き交渉のしやすさ
売主物件は仲介物件と比較して、値引き交渉に応じてくれる可能性が高い傾向があります。
なぜなら「売主物件の売主は不動産会社である可能性が非常に高く、直接値引きの交渉をすることができる」から。
実は売主がプロの不動産会社である場合、あらかじめ買主から値引きされることを想定して、「物件価格を相場よりも少し高めに設定して売りに出す」ということが多いです。
そのため売主物件を購入する際は、強気で積極的に値引き交渉をするのがおすすめ。
その一方で、仲介物件の場合は売主が一般の素人である可能性が高いため、値引きの交渉が難しいケースが多い傾向があります。
提携ローンの利用
提携ローンとは、「売主である不動産会社と金融機関が業務提携している場合、一般の融資よりも優遇された金利で組めるローン」のこと。
そのため、売主物件は提携ローンを利用することが可能ですが、仲介物件は提携ローンをほとんど利用できないケースが多いです。
売主物件を購入する際に提携ローンを利用することができれば、低い金利で融資を受けることが可能であるため、不動産投資において非常に大きなメリットになります。
契約不適合責任(瑕疵担保責任)
契約者不適合責任(瑕疵担保責任)とは、「購入した不動産の部屋が傾いていたりなど、契約の内容に適合しない物件を売主が引き渡した場合、売主に対して修繕費、購入金額の減額、損害賠償の請求ができる制度」のこと。
売買のプロである不動産会社が売主の場合、「物件の引き渡し日から、最低2年以上の契約不適合責任(瑕疵担保責任)」を売主が負うことになります。
ちなみに仲介物件の場合、「引き渡し日から3ヶ月以内の契約不適合責任」を売主が負うケースが多いです。
もしも中古の収益不動産の購入に不安がある方は、「不動産会社が売主の物件」を購入するのがおすすめ。
不動産投資で「売主物件」を購入するメリット
不動産投資で「売主物件を購入するメリット」として、以下の3つのポイントを抑えておきましょう。
- メリット①|より良い条件の物件を購入可能
- メリット②|売主から物件の詳細な情報を聞くことができる
- メリット③|コミュニケーションのレスポンスが早い
メリット①|より良い条件の物件を購入可能
「新築の売主物件」を購入する場合、より良い条件の収益不動産を購入できる可能性が高いと言えます。
なぜなら「収益物件を販売する不動産ディベロッパーは、物件が売れないとビジネスとして継続できない」から。
不動産ディベロッパーは人気の駅から近かったり、利便性の高い土地を開発したりなど、プロとしてマーケティングを徹底してから土地を購入しています。
また不動産ディベロッパーは独自のネットワークを持っており、「一般の個人ではなかなか買うことができない希少価値のある土地」を仕入れるのが得意です。
メリット②|売主から物件の詳細な情報を聞くことができる
売主物件を購入する場合、「物件の詳細な情報を売主に直接聞くことができる」のは大きなメリットになるでしょう。
なぜなら「不動産投資は物件の目に見える部分だけが重要ではなく、売主に直接ヒアリングしないと分からない情報がたくさんある」から。
例えば内装や外装など目に見える情報は現地に行って物件を内覧すれば把握することができますが、「過去の修繕履歴やよくトラブルを起こす入居者の情報」などは、売主に直接聞かないとわかりません。
このように、Web広告のチラシや物件概要書、登記簿謄本などの記載されていない重要な情報は、売主に直接聞いた方が安心です。
メリット③|コミュニケーションのレスポンスが早い
売主物件を購入する場合、「コミュニケーションのレスポンスが早い」という大きなメリットがあります。
なぜなら「売主物件は間に仲介業者を挟まずに、買主と売主が直接コミュニケーションを取ることが可能」だから。
収益物件を購入する際、費用対効果の高い人気の物件ほどすぐに売れてしまうため、「売主とのコミュニケーションの速さ」が重要です。
ただし、「売主が一般の素人」である場合、不動産の知識や売買経験の不足によって、コミュニケーションがうまくいかない可能性が高いので注意しましょう。
不動産投資で「売主物件」を購入するデメリット
不動産投資で「売主物件」を購入する際は以下のデメリットがあることをあらかじめ認識しておく必要があります。
- デメリット①|客観的な視点に欠けてしまう
- デメリット②|売主物件は数が非常に少ない
デメリット①|客観的な視点に欠けてしまう
売主物件は「客観的な視点に欠けてしまう」のが最大のデメリットと言えるでしょう。
なぜなら「売主物件の場合、基本的に売主が売買契約書を作成するため、どうしても売主にとって有利な条件や契約内容になりがちになってしまう」から。
特に「売主がプロの不動産会社、買主が一般の素人」の場合、買主にとって不利な条件になっていても素人だと気づきにくい可能性が非常に高いため注意が必要。
不動産投資に関する専門知識や売買経験があまりない方は、「売主と買主の間に仲介業者を入れて中立的な取引」をするのがおすすめです。
デメリット②|売主物件は数が非常に少ない
売主物件は仲介手数料がかからないというメリットがありますが、売りに出されている数が少ないため、なかなか見つけるのが難しいです。
なぜなら「不動産情報サイトに掲載されている物件は、売主が一般の素人であるケースが圧倒的に多い」から。
「ある特定の駅に近い」など、物件の購入条件にこだわりがある場合は、売りに出されている数の多い仲介物件の購入を検討した方が良いでしょう。
不動産投資で「売主物件」を探すには?
売主物件は数が少ないため、効率よく探すなら「売主物件のみを紹介している不動産情報サイト」を利用するのがおすすめです。
今回は売主物件を探す際におすすめの不動産情報サイトを3つご紹介します。
- おすすめ|e-物件情報
- おすすめ|不動産直売所
- おすすめ|家いちば
おすすめ①|e-物件情報
「e-物件情報」は有限会社バードランドが運営している、「不動産の売買や賃貸の契約を個人間で行うことができるサイト」です。
ちなみに現在売却中の戸建て、マンション、事業用建物は155件あり、大手の不動産情報サイトには掲載されていないお宝物件を発掘することも可能。
(※2022年4月現在)
仲介手数料がゼロで購入できるため、少しでも安くコストを抑えて物件を購入したい方に非常におすすめです。
もし素人同士の不動産売買に不安がある場合でも、オプションでプロの不動産会社による「書類作成や物件調査などのサポート」も受けることができます。
【HP】https://www.e-bukken.co.jp/
おすすめ②|不動産直売所
「不動産直売所」は、誰でも無料で売買物件の広告を掲載できるサイトです。
物件購入時の仲介手数料が無料であり、不動産の用途や種類、建物の規模などの制限がないため、様々な物件を探すことができます。
ただし、「価格や条件の交渉、契約書の作成と締結、決済と物件の引き渡し」は全て個人間でやる必要があるため、不動産の専門知識や売買経験が豊富な方におすすめのサイトです。
【HP】http://www.fudousankojinbaibai.com/
おすすめ③|家いちば
「家いちば」は家いちば株式会社が運営している、使わない空き家や古ビルの買主を売主が自分で探すことができるサイトです。
「売出し価格がまだ決まっていない物件」や「古くて売主が困っている物件」、「相続したばかりでまだ売りに出せない状態の物件」などが多く、直接売主と価格や条件の交渉がしやすいのが大きなポイント。
ただし契約が成立した場合、買主に対して、「通常の仲介手数料の半額+6万円(成約料)」が発生するため、注意しましょう。
不動産投資で「売主物件」を購入する際の注意点
不動産投資で「売主物件」を購入する際は、最低でも以下に紹介する内容だけでもチェックしておくのがおすすめです。
- 注意①|売主が作成した契約書は全ての内容を理解する
- 注意②|売買価格と近隣の類似物件の相場を比較する
- 注意③|パッと見の綺麗さに騙されないようにする
注意①|売主が作成した契約書は全ての内容を理解する
売主物件を購入する場合、「売買契約書が売主独自の書式になっている」という点に注意する必要があります。
なぜなら「買主にとって不利な条件の多い契約書になっている可能性がある」から。
特に「契約書の特約に記載されている事項」には、必ず全て目を通して記載されている文言の内容を理解するように徹底しましょう。
特約に記載されている内容は、「その取引特有の条件」が追加されている可能性が高く、買主にとって不利な条件が記載されていることが多いため注意が必要です。
注意②|売買価格と近隣の類似物件の相場を比較する
売主物件を購入する際は、必ず「売買価格と近隣の類似物件の相場を比較する」ことを忘れないようにしましょう。
なぜなら「売主物件を購入する場合、中立的な立場でアドバイスをくれる人が誰もいない」から。
売主物件は売主と買主の間に仲介業者を挟まないため、仲介料が発生しないというメリットがありますが、「売買価格の妥当性」は必ず自分で責任を持ってチェックしておくのがおすすめです。
不動産情報サイトで近隣の類似物件の相場をリサーチして、購入物件の売買価格が適正かどうかを調べてから購入しましょう。
注意③|パッと見の綺麗さに騙されないようにする
「リフォーム済みの売主物件」を購入する際は、見た目の綺麗さだけで購入の判断をしないように注意しましょう。
なぜなら「建物の劣化をリフォームによって隠している可能性がある」から。
特に「築年数が経過しており、設備が古い物件」は、リフォームしてから販売する不動産会社が多いです。
例えば雨漏りで発生したシミを上からクロスで覆って隠した場合、素人だとほとんど気づくことができません。
どうしても中古の売主物件の購入に不安があるなら、「第三者によるホームインスペクション(住宅診断)」を検討してみるのもおすすめです。
まとめ
今回の記事では「売主物件と仲介物件の違い」や、「売主物件のメリットとデメリット」について詳しく解説しました。
売主物件は仲介手数料が発生しないため、コストを抑えて物件を購入することができますが、価格や条件交渉を全て自分で行う必要があるため注意が必要です。
特に中古の売主物件の購入に不安があるなら、第三者による住宅診断や、仲介手数料を支払ってでも仲介業者からアドバイスをもらうのがおすすめです。
これから売主物件の購入を検討している方は、まずは「売主物件のみを紹介している不動産情報サイトで物件を探すこと」から始めてみてはいかがでしょうか。
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