「不動産投資で家賃収入が欲しいけど、もし失敗して借金だけが残ってしまったらと思うと行動できない」
「不動産会社に不良物件を掴まされてカモにされたらどうしよう」
と困っていませんか?
この記事では過去に先輩大家が不動産投資で失敗してしまった原因を徹底的に分析し、失敗を防ぐための具体的な対策までご紹介します。
不動産投資で高利回りの物件を所有している投資家の具体例についてもわかりやすく解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
もくじ
不動産投資で失敗するとはどういう状態なのか?
不動産投資で失敗するとは「トータルの収支が赤字になってしまう状態」のことです。
なぜなら不動産投資は一般的に金融機関から融資を受けて、35年など長い期間をかけて資産運用していくため、長期的な収支で考える必要があるから。
具体的には「物件購入→資産運用→物件売却」までの長い過程において、「収入と支出のバランスがトータルでプラスになっているのかマイナスになっているのか」で判断します。
例えばローン返済中に物件を売却したとしても、売却額がローンの残債額を上回っていればトータルの収支はプラスとなるため投資としては成功です。
「不動産投資の成功の判断」は1年や2年という短いスパンではなく、ローンの返済や物件の売却なども考慮して判断する必要があります。
不動産投資で失敗するとどうなるのか?
不動産投資に失敗してしまうと最悪の場合「自己破産をするリスク」があります。
なぜならローンの支払いが滞って物件を売却したとしても、売却額がローンの残債額よりも下回ってしまうとどうすることもできないから。
例えば空室による家賃の減少、屋根や外壁の塗装など思わぬ大きな修繕費が発生すると、月々のローンの返済が厳しくなります。
ローンの返済が滞ってしまうと物件を差し押さえられ、裁判所が物件を競売(※1)にかけて現金化することが多いです。
通常、競売にかけられた物件は相場よりも安く取引されることが多いため、売却額がローンの残債額より下回ってしまう可能性もあります。
物件を売却した後もローンの残債が残ってしまう場合、自己資金で返済できなければ自己破産をする可能性があるため注意が必要です。
(※1)ローンの支払いが滞ったり、税金を滞納すると裁判所が物件を差し押さえて売却して現金化する
サラリーマンが不動産投資を始めたら業者にカモにされる?
特に公務員や東証一部上場企業で働くサラリーマンは不動産業者のカモにされやすいため注意が必要です。
なぜなら収入が安定していて属性も良いためローンが通りやすく、不動産投資の知識が不足している人が多いから。
投資物件を販売している不動産会社は「投資家に儲けてもらうことで稼いでいる」のではなく、「売買による仲介料をもらうことで稼いでいる」ということをよく理解する必要があります。
特に年収が高いサラリーマンは本業が忙しい人が多く、自分で不動産投資の勉強をする時間がない場合が多いです。
不動産会社にカモにされないようにするには自分で不動産投資について勉強して理論武装し、「不動産業者が言っていることは正しいのか?」を自分で判断できるようにならなければいけません。
不動産投資の失敗例|原因と対策も解説
ここからは先輩大家の方々が不動産投資で失敗してしまった以下の事例を具体的に紹介します。
- 失敗例①|利回りが低い
- 失敗例②|利回りだけで判断して物件を購入
- 失敗例③|競売物件を購入
上記3つの失敗例の原因と対策についてもしっかり解説します。
失敗例①|利回りが低い
最初の失敗例は不動産会社の営業マンの言う通りに不動産を購入した結果、利回りが低くなってしまったケース。
利回りが低くなってしまう原因は相場よりも高い金額で物件を購入している場合が非常に多いです。
相場よりも高い金額で物件を購入してしまうと、家賃も相場よりも高くしないと手元に残るキャッシュが少なくなってしまいます。
仮に相場よりも家賃を高く設定しても入居者がなかなか決まりにくく、リフォームして内装をグレードアップしたとしても必ず家賃をアップできるとは限りません。
物件を相場よりも高い金額で購入してしまうと、ローンの返済や利回りに大きく影響するため慎重に判断する必要があります。
利回りが低い原因|不動産の購入価格が高い
不動産投資の表面利回りは「年間家賃収入÷物件購入価格×100」で計算することができます。
利回りが低くなってしまう最大の原因は「物件の購入価格が高すぎる」から。
例えば「外観がキレイだから」、「不動産の営業マンがおすすめしているから」という理由は利回りとは一切関係しないため、注意が必要です。
家賃の設定と物件の購入価格が適正であるのかを「近隣の類似物件のデータ」を参考にしてしっかり裏付けのデータを取る必要があります。
低利回りの対策|相場のリサーチと返済シミュレーションの徹底
不動産投資で高利回りを実現するには「相場のリサーチ」と「返済シミュレーション」を徹底することが必要です。
なぜなら表面利回りは「年間家賃収入÷物件購入価格×100」で計算されるから。
実は不動産投資の利回りには「表面利回り」と「実質利回り(※1)」の2種類があり、より現実的なシミュレーションをする場合は実質利回りで計算する必要があります。
物件を購入する際は以下の4つの情報を必ず抑えておくようにするのがおすすめです。
- 「類似物件の売買価格の相場」→ネットもしくは不動産会社へ問い合わせてリサーチ
- 「類似物件の家賃相場」→ネットでリサーチ
- 「物件購入に必要な経費」→物件価格の7〜10%程度
- 「物件を維持管理する費用」→家賃収入の25%ほどは確保したい
不動産会社の営業マンが提示するデータをそのまま鵜呑みにせず、自分自身で裏付けとなる情報をリサーチしてから購入を検討することをおすすめします。
(※1)「(年間家賃収入ー管理費用)÷(物件購入価格+購入時の費用)×100」で計算することができ、物件の管理費用や物件購入の費用を考慮した現実的な利回り
失敗例②|利回りだけで判断して物件を購入
2つ目の失敗例は表面利回り8.4%の築浅ワンルームマンションを1000万円で購入したが、空室で半年もの間家賃収入がゼロになってしまったケース。
家賃は7万円で年間収入は84万円、購入費が1000万円のため表面利回りは「84÷1000×100=8.4%」です。
最初は順調に資産運用ができていましたが、引っ越しシーズンを過ぎた夏ごろに空室になってしまい、約半年の間家賃収入がゼロ。
結局、空室の間はローンの返済を給料で補填することになり、利回りは半分の4.2%まで落ち込んでしまいました。
原因|空室リスクを想定していなかった
今回の例のように「区分所有マンション」の入居率は0もしくは100%という極端な数字になります。
表面利回りが「8.4%→4.2%」まで落ち込んでしまった原因は「空室リスクを想定していなかった」から。
引っ越しシーズンである2〜4月を過ぎてしまうと引っ越しを検討する人が少ないため、新規で入居が決まるのはかなり難しい傾向があります。
また単身者向けのワンルームマンションは似たような間取りが多く、ライバル物件との家賃勝負になりやすいです。
空室リスク対策|最初の物件購入は一棟物件もしくは中古一戸建てがおすすめ
空室リスク対策として、不動産投資で最初に購入する物件は「一棟物件」もしくは「中古一戸建て」がおすすめです。
なぜなら一棟物件であれば複数の部屋を所有することで空室対策が可能ですし、一戸建ての賃貸は供給数が圧倒的に少ないため1年を通して賃貸需要があるから。
特に一戸建ての賃貸物件を探している人は「様々な条件でこまめに検索している」ため、引っ越しシーズンを過ぎても入居が決まりやすいです。
失敗例③|競売物件を購入
最後は競売によって物件を安く購入できたが、思いもよらぬ修繕費が発生したことで想定よりも利回りが悪くなったケースです。
競売で落札した後に部屋の中を確認すると残置物が非常に多く、トイレやお風呂などの水回りの設備はリフォームしないと厳しい状態。
結局リフォームするのに600万円以上もかかってしまい、想定していたよりもはるかに利回りが低くなってしまいました。
今回の例のように競売には気をつけるべき点がいくつかあるため注意が必要です。
原因|内装の状況を把握していなかった
今回のケースでは思わぬ修繕費が発生したことによって利回りが低くなってしまいました。
失敗の原因は「物件の内装の状況を把握せずに購入価格と想定利回りのみで購入を判断した」から。
実はほとんどの場合、競売物件には居住者が住んでいることが多いため、内覧して内装の状態を確認できない可能性が非常に高いです。
そのため競売物件は「現況調査報告書・評価書・物件証明書」の3点セットが公開され、入札する人はこの情報のみで購入を判断する必要があります。
また競売物件の場合、購入後に何か重大な問題があったとしても全て買主が責任を負うため、不動産の素人は注意が必要です。
対策|内覧もしくは写真で内装を把握する
今回のケースでは競売で物件を購入した結果、思わぬ修繕費が発生してしまいました。
対策としては「内覧や写真で現状の内装を把握してから購入する」もしくは、「内装を把握できない場合はフルリフォームを想定して物件を購入する」しかありません。
中古の物件や競売物件を購入する場合、居住者が住んでいると内装の状態を把握するのが難しいため、必ず修繕費を予算に組み込んで購入することをおすすめします。
不動産投資で成功している投資家の利回り
ここからは不動産投資で成功している先輩大家の実質利回りの具体例を2つ紹介します。
- 地方の中古一戸建ての場合
- 中古のRC一棟マンションの場合
それでは一つずつ紹介します。
地方の中古一戸建ての場合
1つ目の成功例は「地方の中古一戸建てで実質利回り15%以上」を達成しているケースです。
中古一戸建てで高利回りを達成するには「物件の購入費とリフォーム代を合わせて500万円以内にすること」がポイント。
中古の一戸建て賃貸はアパートやマンションと比較して圧倒的に供給数が少なくライバル物件がほとんどいないため、仮に空室になっても1年中賃貸需要があるメリットが魅力です。
また地方の中古一戸建てであれば数百万円から購入可能であり、購入費とリフォーム代を全て自己資金で支払うことができれば金利や返済比率などの複雑な計算をする必要がありません。
具体的に実質利回りを計算してみます。
【地方中古一戸建ての例】
(※全て自己資金で支払った場合)
- 物件価格:300万円
- リフォーム代:200万円
- 家賃:6万円
物件管理費用:18万円:年間家賃収入の25%を想定)
購入時費用:30万円(物件価格の10%を想定)
※実質利回り=(年間家賃収入ー管理費用)÷(物件購入価格+購入時の費用)×100
(6×12-18)÷(300+30)×100=16.3%
地方の中古一戸建てで上記のような高利回りを実現するには以下のような条件の物件を購入するのがおすすめです。
【地方中古一戸建ての購入条件】
- 築年数:30年ほど(新耐震基準を満たしていることが条件)
- 構造:木造
- 駐車場:あり
- エリア:地元から隣県まで
- 実質利回り:10%以上
中古のRC一棟マンションの場合
2つ目の成功例は「地方の中古RC一棟マンションで実質利回り10%」を達成しているケースです。
>RCというのは「鉄筋コンクリート造」のことで、RCマンションというのは「鉄筋で補強されたコンクリート造のマンション」のことを言います。
一棟マンションであれば複数の部屋を所有できるため、空室リスク対策が可能。
また地方の中古マンションであれば都内と比較して物件購入価格が安く抑えられるため、実質利回りが高くなりやすく手元に多く現金を残せるのが魅力です。
それでは具体的に実質利回りを計算してみます。
【地方の中古RCマンションの例】
物件価格:10000万円
一ヶ月家賃収入:6.5万円×25部屋×0.85=138.1万円
(空室率15%を想定)
物件管理費用:487.5万円
(満室時の年間家賃収入の25%を想定)
購入時費用:700万円
(物件価格の7%を想定)
※実質利回り=(年間家賃収入ー管理費用)÷(物件購入価格+購入時の費用)×100
(6.5×25×12×0.85−487.5)÷(10000+700)×100=10.9%
※空室率15%で計算
地方の中古RCマンションで上記のような高利回りを実現するには以下のような条件の物件を購入するのがおすすめです。
【地方の中古RCマンションの購入条件】
- 築年数 :10〜20年の築浅
- 構造 :RC構造
- 駐車場 :あり
- エリア :地元から隣県まで
- 実質利回り:10%以上
まとめ
今回の記事では過去に先輩大家が不動産投資で失敗してしまった原因を徹底的に分析し、失敗を防ぐための具体的な対策までご紹介しました。
将来的に不動産事業を広げて物件を買い増していく予定であれば、最初の物件でしっかり収益を出すことが必須条件となります。
最初に購入する投資物件として、上記で紹介した「地方の中古一戸建て」か「地方のRC一棟マンション」が高利回りを達成しやすいためおすすめです。
これから不動産投資を始めようと考えている方は、まずは「様々な物件の実質利回りを自分で計算する」ことから始めてみてはいかがでしょうか。不動産投資型クラウドファンディング
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【リスク】を少なく不動産投資を始めてみましょう。