「ワンルームマンションを売りに出しているのに全然売れない」
「売れない時は仲介会社を変えるべき?それとも売買価格を下げるべき?」
「ワンルームマンション投資で赤字になっていて、今すぐにでも現金化したい」
と困っていませんか?
今回の記事では「ワンルームマンションが売れない理由」と、「ワンルームマンションを売るときの注意点」を初心者でもわかるように詳しく紹介します。
「売れないワンルームマンションを売るポイント」についても丁寧に解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
もくじ
「売りたい価格」と「売れる価格」は異なる
「売りたい価格」と「売れる価格」は異なるということを以下の3つの項目に分けて説明します。
- ●「業者の査定価格」は実際に売れる価格ではない可能性がある
- ●「売りたい価格」とは売主が希望する売買価格
- ●「売れる価格」とは買主が希望する売買価格
「業者の査定価格」は実際に売れる価格ではない可能性がある
「一括査定サイト」などの業者の査定価格は実際に売れる値段ではない可能性があるため、注意が必要です。
なぜなら実際に売れるかどうかは広告を出してみないと分からないから。
特に現地を実際に見ないで査定している場合は「査定価格の根拠」を必ずしっかりヒアリングして情報の裏を取る必要があります。
仲介業者が「媒介契約」を締結したいために、あえて高い値段で査定している可能性も考えられるため注意が必要です。
「売りたい価格」とは売主が希望する売買価格
売りたい価格とは「売主が希望する売買価格」のことであり、売主が希望する値段では売れないケースが非常に多いです。
なぜなら売主は「少しでも高く売りたい」という気持ちが強くなってしまい、相場の値段よりも価格を高く設定する傾向があるから。
ほとんどの売主は所収してきた物件に愛着が湧いてしまい、多少の欠点があったとしても目をつむってしまうものです。
不動産売買は相対取引のため、「売主が売りたい値段」と「買主が買いたい値段」がうまくマッチングしないと契約は成立しません。
「売れる価格」とは買主が希望する売買価格
不動産を売却するには「買主が希望する売買価格にすること」が必要です。
なぜなら買主が割高だと感じると、問い合わせさえしないから。
具体的には「直近で取引された類似物件の売買実績」をリサーチして、相場に見合った価格に設定することが重要。
特に投資用不動産の場合は費用対効果が見合っていないと売れないということをしっかり意識して価格の設定をしましょう。
不動産投資の失敗|いつまで経ってもワンルームマンションが売れない理由
広告を出してもワンルームマンションが売れない理由を以下の6つの項目に分けて解説します。
- ●不動産の売却価格が相場よりも高い
- ●売出し中のライバル不動産の存在
- ●利回りが低い
- ●不動産の賃貸需要がないエリア
- ●不動産の売出し広告が魅力的ではない
- ●築年数が古い不動産
理由①|不動産の売却価格が相場よりも高い
不動産が売れない一番の原因は「価格」であることが多いです。
なぜなら不動産に限らず「相場よりも値段の高いもの」は誰も買いたくないから。
業者の査定額を参考にしつつ、自分でもネットで類似物件の売買実績をリサーチして相場に見合った売買価格を設定するのがおすすめ。
特に問い合わせが全くない場合、まずは「価格」を見直すことが必要かもしれません。
理由②|売出し中のライバル不動産の存在
売出し中のライバル不動産があると売却しにくくなります。
なぜなら近隣で類似物件が自分の不動産よりも安く販売されている場合、買主は安い方を購入するから。
不動産を売却する場合、まずは近隣で類似物件が売りに出されていないか必ずチェックしましょう。
似たような条件の不動産でも、「角部屋」や「最上階」の物件は人気が高く売れやすい傾向があります。
もしライバル不動産よりも不利な条件であれば、値段を安くしないと売却するのは厳しいです。
理由③|利回りが低い
値段は相場と見合っていたとしても、利回りが低いとワンルームマンションは売れにくくなります。
なぜならワンルームマンションの購入者は「投資用の不動産」として購入する可能性が高く、キャッシュフローが残らない利回りの低い物件を買わないから。
特に古い物件の場合、家賃の低下、管理費や修繕費の増大、空室リスクによって実質利回りが低くなる可能性が高くなります。
一つの目安として東京23区であれば「表面利回りで4〜5%」くらいないと、買主にメリットがないため売るのは難しいでしょう。
理由④|不動産の賃貸需要のないエリア
不動産の買主が物件選びで重要視するポイントの一つとして「賃貸需要のあるエリア」であることが大事です。
なぜなら郊外にあるアクセスの悪いエリアだと自分が住むにしろ、人に貸すにしろなかなか手を出しにくいから。
例えば賃貸需要のあるエリアとして代表的なのが、「山手線の駅から徒歩10分圏内にある物件」であり、売却する時も困ることはないでしょう。
賃貸需要がなく、利便性の悪いエリアだと金額を安くしないと売却するのがどうしても難しくなります。
理由⑤|不動産の売出し広告が魅力的ではない
仲介業者が作成する売出し広告が魅力的ではない場合、物件を売却するのが難しくなります。
なぜなら魅力的な広告で買主の注目を集めて問い合わせの件数を増やすことによって、不動産を売却できる可能性が上がるから。
例えば築年数や利回りなど類似物件よりも魅力的なポイントがあれば、仲介会社に伝えて広告でしっかりアピールしてもらいましょう。
すでに入居者がいる場合は内装の写真があると買主が部屋の内部をイメージしやすくなるため、購入に繋がりやすくなります。
理由⑥|築年数が古い不動産
築年数が30年以上経過している古い不動産は売却するのが難しくなります。
なぜなら建物の耐用年数が残り少なく、価値がほとんどないと評価されるため、金融機関がなかなか融資をしてくれないから。
一般的に築年数が古いと共同担保がなければ融資が通りにくく、仮に通ったとしてもローン完済後に売却しにくいため出口戦略が難しいです。
また築年数が古いと内装の設備もリフォームされていない場合が多く、空室リスクを懸念してなかなか買主も手を出しづらくなります。
不動産の出口戦略|ワンルームマンションが売れないのは業者のせい?
残念ながら不動産会社の中には売る気がない仲介業者もいるため注意が必要です。
なぜなら自社で買主を見つけることができれば、「売主と買主の両方から仲介手数料をもらうことが可能」であるから。
つまり他の業者から買付の問い合わせがあったとしても、あえて購入の申し込みを断っている仲介業者が少なからず存在します。
相場に見合った価格で売りに出しているにも関わらず問い合わせがない場合は、不動産の仲介業者を変えることも検討しましょう。
不動産の出口戦略|ワンルームマンションを売るときの注意点
実際にワンルームマンションを売却する時は以下の2点に注意しましょう。
- ●売却価格の相場の値段でローンを完済できるか?
- ●不動産所有年数によって税金が変わる
注意①|売却価格の相場の値段でローンを完済できるか?
実際にワンルームマンションを売却する場合は「ローンを完済できるか」をしっかり検討する必要があります。
なぜなら金融機関の抵当権が設定された不動産をわざわざ買う投資家はいないから。
通常、銀行などの金融機関はローンを組む際に対象の土地と建物を担保として「抵当権(※1)」を設定します。
まずはローンを組んだ金融機関へ問い合わせをして、「ローンの残高」を確認しましょう。
ローンの残高よりも売却価格の相場が上回っていないと完済することができないため、売却するのが難しくなります。
(※1)ローンの担保に提供したものについて、他の債権書に先立って自己の債券の弁済を受ける権利のこと。
注意②|不動産の所有年数によって税金が変わる
不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、税金を支払う必要があります。
実は不動産は所有した年数によって支払う税金の額が変わるため、注意が必要です。
具体的には「不動産の所有期間が5年以下の場合は”短期譲渡所得”、5年を超える場合は”長期譲渡所得”」と区分され、以下のように所得税と住民税の税率が変わってきます。
区分 | 所得税率 | 住民税率 |
---|---|---|
短期譲渡所得 (5年以下) | 30% | 9% |
長期譲渡所得 (5年超え) | 15% | 5% |
具体的な税金の額は以下の①〜③の計算式で算出される合計となります。
- ①所得税=譲渡所得×所得税率
- ②住民税=譲渡所得×住民税率
- ③復興特別所得税=(上記①の所得税)×2.1%※「2037年」まで
上記の税率の表に示す通り、所有期間が5年を超えると所得税と住民税の税率が約半分になるため、売却する際は注意すべきポイントです。
不動産の出口戦略|売れないワンルームマンションを売るポイント
ここからは「売れないワンルームマンションを売るポイント」として以下の4つをご紹介します。
- ●売却価格を見直してみる
- ●空室の場合は入居者を決めてから売りに出す
- ●適した時期に売却する
- ●ワンルームマンションの売買実績が豊富な不動産会社へ依頼する
ポイント①|売却価格を見直してみる
売却に出しても問い合わせが全くない場合、まずは「売却価格」を見直す必要があるでしょう。
なぜならワンルームマンションを購入するのは不動産投資家が多く、「キャッシュフローが残る物件しか購入しない」から。
売却する際は依頼した仲介業者が査定額を算出してくれますが、必ず「査定額の根拠」を担当者に聞くようにしましょう。
また仲介業者に任せっぱなしにせず、自分でも近隣の類似物件の成約事例を参考にしてどれくらいの金額なら売れそうかリサーチしておけば、納得感を持って物件を売却できます。
ポイント②|空室の場合は次の入居者を決めてから売りに出す
ワンルームマンションの場合は空室よりも入居者が入っている方が売却しやすいです。
なぜなら物件を売却した際、新しいオーナーは購入した初月から家賃収入を得ることができるから。
ちなみに現状が空室のままだと、「元々賃貸需要がない物件なのでは?」と空室リスクを懸念してなかなか買主が手を出しづらい傾向があります。
賃貸の専門業者へ相談して、しっかり広告費を払ってでも入居づけをした方が、より早く物件を売却できる可能性が高いです。
ポイント③|適した時期に売却する
収益用の不動産は12〜2月、もしくは6〜8月に売りに出すと売れやすくなる傾向があります。
なぜならワンルームマンションを購入するのは不動産投資家が主な対象となり、「年度末の3月と半期決算の9月に金融機関がローンを承認しやすくなる」から。
各金融機関の融資担当者は「融資額のノルマ」を課されており、決算期が近くなるとノルマを達成するため融資に積極的になりやすいです。
ただし不動産は売りに出してから売買成立するまでに3ヶ月程度必要とするため、12〜2月もしくは6〜8月に売却を開始して、3月もしくは9月に売買成立を目指すようにしましょう。
ポイント④|ワンルームマンションの売買実績が豊富な不動産会社へ依頼する
なかなかワンルームマンションを売却できない場合、不動産の仲介業者を変えるのも戦略の一つとして有効です。
なぜなら「ワンルームマンション販売の実績がない業者」に売買を依頼しても、売却できる可能性が低いから。
実は一口に不動産会社と言っても、仲介専門、賃貸専門、戸建て売却専門、不動産投資専門など各会社によって、得意なジャンルと不得意なジャンルがあります。
またワンルームマンションは戸建てや一棟マンションなどと比較すると、どうしても売買価格が低くなりがちです。
業者が報酬としてもらう仲介手数料は「成約価格の3%が上限」であるため、ワンルームマンションの販売活動は不動産会社にとって優先順位の低い案件となります。
早く売却して現金化したい場合は「ワンルームマンションの売買実績が豊富な不動産会社」に依頼をすることが大事です。
不動産投資の出口戦略|ワンルームマンションが売れない時は「買取」を検討してみる
ワンルームマンションを売りに出してもなかなか売れない場合は、不動産業者に直接買い取ってもらうことも検討しましょう。
なぜなら価格と条件次第では不動産会社が直接買い取ってくれるケースもあり、早く現金化できるから。
ちなみに不動産会社が買主となって直接買い取ってもらえれば仲介手数料を払う必要がないため、費用を節約できるメリットもあります。
不動産会社によっては「中古の不動産を購入後にリフォームして再販売する業者」もいるため、直接買取の相談をしてみるのもおすすめです。
ただし不動産業者に直接買い取ってもらう場合は「相場の7割程度の価格」になることが多いため、注意しましょう。
まとめ
今回の記事では「ワンルームマンションが売れない理由」と「ワンルームマンションを売る時の注意点」についてご紹介しました。
ワンルームマンションを購入するのは不動産投資家がメインとなるため、利回りが悪く費用対効果が見込めない物件は売却できないと思った方が良いでしょう。
またライバル物件が安い価格で売りに出されている場合や、3月や9月などの金融機関の決算のタイミングも物件を売却する際に意識したいポイントです。
これから所有する物件を売却しようと考えているのであれば、まずは「近隣の類似物件の売買成約」のデータを集めて売却価格の参考にしてみてはいかがでしょうか。
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【リスク】を少なく不動産投資を始めてみましょう。