不動産投資はサラリーマンの副業として人気の高い投資ですが、経営が上手く行くと「脱サラしても大丈夫じゃないか」と考える人も多いこでしょう。
しかし、サラリーマンとは違う世界。不安を覚える人もいるのでは無いでしょうか。そうすると「脱サラの条件」について考える様にもなるとも思います。
では、不動産投資で生きるための脱サラの条件とは何でしょうか。
もくじ
脱サラをして不動産投資を行うメリット
脱サラに憧れるサラリーマンは多いですが、これは不動産投資家も同じ。ただし不動産投資家の脱サラには独自のメリットもあります。
では、不動産投資家の脱サラのメリットとは何でしょうか。
大きな利益を狙える
不動産投資には「労力が少なくて済む」というメリットはあります。物販や、何等かの製作をするよりも労力は掛かりません。
しかし、手間がゼロと言う訳には行きません。管理や資金繰りには労力は必要なのです。そのため、不動産投資で利益を狙うためには時間はあった方が有利なのです。
そして、当然ながら副業での不動産投資よりも、脱サラをした方が時間も労力も割くことは可能。その労力は一層の収益を呼びます。脱サラは大きな利益を生むメリットがあるのです。
仕事のスケジュールを組みやすい
サラリーマンをしていると、どうしても時間に縛られてしまいます。例えば営業マンの場合だと、夜間や休日しか空かない人は多いです。そのため、副業のスケジュールを組むのも難しい場合が多いことでしょう。例えば銀行などは行ける時間は限定されてしまいます。
その点、脱サラをしてしまえば基本的には全部の時間が自分の物。自由度が途端に高くなります。動きやすくなるならば、物件を増やしやすくもなることも。より大きな利益を得るのにも好都合なのです。
ストレスの軽減
ストレスを抱えるサラリーマンは少なくありません。特に近年は心の病気を抱えるサラリーマンが増えた程。仕事のノルマ、人間関係、通勤電車…これらを考えただけで頭痛のする人も少なくは無いと思います。
さて、脱サラをするならば、牢獄の様なこの状態から解放されます。確かに別の苦労は出来るとは思われますが、理不尽で横暴な上司と会わずに済む仕事。これほど大きな魅力はありません。
退職金の活用が可能
勤務先や立場にもよりますが、サラリーマンは辞める時に退職金を支給されます。結構なまとまった金額であることが少なくはありません。
この退職金ですが、投資用途とすることも可能。それだけ大きなビジネスがスタート出来るのです。
ちなみに不動産投資は金融機関の起用で更に大きな投資が可能になります。ですから、退職金が数百万円であったとしても、状況によっては数千万円単位の投資も。これは退職金のサラリーマンならではの強みと言うことが出来るでしょう。
脱サラをする事で不動産投資が難しくなる点
それでは、逆に脱サラで難しくなる点とは何でしょうか。
銀行融資が難しくなる
不動産投資に銀行融資は欠かせません。サラリーマンが不動産投資を始める時も同じで、多くが銀行を頼りにしてスタートします。
ところで、この銀行、「サラリーマンだから貸している」と言えます。つまり会社の看板を背負っているから貸している…と言う面が少なく無いのです。
投資家が脱サラするならば会社の看板が消えてしまいます。脱サラ投資家は銀行からの評価はサラリーマン程ではありません。そのため融資を引き出すことが難しくなるのです。
収入が安定しないこともある
サラリーマンは給与が安定しているのがメリット。今は確かに賃金が上がらない時代ではありますが、それでも安定はしています。
ところが、この収入の安定性はサラリーマンだからこそ得られる物。一般の自営業者はこのメリットを得られません。脱サラした不動産投資家もこのことは同じ。サラリーマンとは違って収入の安定性は無くなるのです。
ちなみに、不動産投資は空室が発生すると収入が絶たれます。赤字でも給与が出るサラリーマンとは違い、途端にピンチにもなり得るのです。
信用が低下する場合もある
人には信用度がありますが、それは良い会社、良い立場になるに従って上がって行きます。例えば、零細企業の社員と上場している巨大企業の社員では、信用度には大きな差が見られます。
これは不動産投資家でも同じこと。サラリーマンの立場であれば会社のお蔭で信用度は保てますが、脱サラをすれば信用度が無くなってしまいます。脱サラした投資家はそれまで属していた企業とは完全に無関係になってしまうので、信用度も無くなり得るのです。
保険・年金・税金
保険・年金・税金についてもデメリットは多いです。
サラリーマンの場合には、これらは会社の方で手配をします。そのため実質的には何もすることがありません。しかし、脱サラしてしまうと、これらの手続きを自前でしなければなりません。年金事務所に行ったり、確定申告の手続きをしたりしなければならないのです。
しかも税金では給与所得控除などのメリットも無くなり、年金もシステムが変わります。手続きにしても控除にしても、脱サラによって失う物もあるのです。
退職金が無い
サラリーマンの立場のメリットの1つに「退職金」の制度があります。これは特権とも言える制度。当然ながら脱サラしたサラリーマンにはありません。脱サラ投資家は組織に属していないのです。
サラリーマンの退職金は時には数千万円クラスに上る時もあり、それは老後のための資金にもなります。しかし、脱サラした投資家には退職金が無いので、老後の資金なども自前で準備をしなければなりません。
脱サラをして不動産投資一本に絞るための条件
脱サラをするにしてもクリアしなければならない条件はある物です。
ここでは脱サラを可能とする条件を挙げてみましょう。
一定以上の収入
サラリーマン投資家の場合、収入の補填が不動産投資を始めたきっかけだと思います。
ですから、脱サラによって収入がマイナスになる時点では、リタイアはおすすめ出来ません。リタイア出来るとしたら、不動産投資の収入が増えて、投資家デビューした頃を超えるのが最低条件と思われます。
ちなみに、不動産投資には空室や家賃下落などのアクシデントもあります。脱サラは、これらのアクシデントを見越して、それでも大丈夫な収入と判断されるまで待った方が良いでしょう。
経営の安定
収入が増えたとしても脱サラは経営が安定してからの話です。不安定な経営ではトラブルへの対処が困難なため、あまり大きくないアクシデントであったとしても致命的にもなり得ます。経営体力が付くのを待った方が無難です。
ちなみに、経営状態は隠し通せる訳ではありません。特に銀行などに見抜かれると、後で厄介な問題にもなり得ます。周到な計画を立てた方が銀行の評価も上がりますので、無計画な脱サラは我慢するのが無難です。
脱サラで不動産投資は成功するか
それでは、脱サラでの不動産投資は成功するのでしょうか。
超えるべきハードルは多い
サラリーマンは先輩や上司から仕事を教えてもらうことが可能です。しかし、脱サラ投資家の場合は基本的には暗中模索。自力で収益化してトラブルを解決しなければなりません。ですから、地道な努力が必要ですし、度胸や決断力が試される場面もあります。
この様に超えるべきハードルは高く、しかも多彩。成功が可能であってもあまり簡単では無いと言えそうです。
しかし、勉強を怠ること無く、地味な作業であっても努力を欠かせないならば、勝率が上がるとも思われます。
いずれ投資家の努力や姿勢による部分が多そうです。
不動産投資は「投資」では無く「経営」に近い
不動産投資は誤解されている場合が少なくないとも思われます。と言うのも、証券会社などで扱う金融商品に近い性質の物と思われる節があるからです。投資をすれば、それに見合ったリターンを期待出来る…と言った勘違いが多い様子です。
しかし、不動産投資は投資ビジネスと言うよりも、賃貸不動産の経営の色合いが濃いビジネス。そして投資家の立場は「経営者」です。と言うのも、不動産投資の場合にはキャッシュフローだけでなく、不動産の購入や管理も必須だからです。
脱サラ後に成功するために必要な物
脱サラは決して平たんな道では無いことが分かったことと思います。
ただし、持っていることによって勝率が上がる物もあります。では、どの様な要素を持つならば有利になるのでしょうか。
資金
資金は物件購入に必要ですが、購入のためだけではありません。購入の他にも様々な場面で必要となるのです。
良い例が物件の修繕費用。特に中古物件の場合には、購入した段階で老朽化が進んでいる物。何等かの修繕が必要になる場合もあります。
また、広告宣伝の様な見えにくい項目の支払いもあります。やはり自己資金を確保するならば有利なのです。
良質な物件
言うまでも無く、不動産投資の明暗を分けるのが物件の状態です。良質であるならば、それだけ成功に近くなるのです。
では良質な物件とは、どの様な物件を指すのでしょうか。…これには様々な条件があり、それぞれについて高いレベルで無くてはなりません。
土地であれば駅に近くて日当たりも展望も良く、便利で静かで風紀も良いところ。建物の状態では、中古でありながら外観も内装もきれいで、設備も新しいタイプで…と言う様な条件が挙がることでしょう。しかし、実際にはその様な物件を探し出すのは困難。一般の物件を理想的な状態に変えることが成功のカギになりそうです。
ビジネスパートナー
不動産投資は基本的には、物件の購入にしても管理にしても自分でしなければなりません。
しかし、これは半分正解で半分ハズレであると言えます。と言うのも意外にビジネスパートナーが居るからです。
例えば、不動産販売会社。購入の際にはこちらの条件を聞いてくれるでしょうし、様々な手続きもしてくれます。また、不動産管理会社も重要です。管理の仕事は物件の運営に欠かせないからです。
その他にも銀行や損保会社なども必要となるでしょう。これらは「業者として見る」べきではありません。「ビジネスパートナーとして見る」べきなのです。
ビジネスパートナーを大切にするならば、有利な条件や情報を提示してくれます。様々な点で重要になるのです。
管理ノウハウ
不動産投資を成功させるためには良質な物件が必要なのですが、それを良い状態でキープさせることも非常に大切となります。物件の老朽化は避けられないのですが、劣化を可能な限り食い止めれば入居者の満足度もキープされ、空室発生や家賃下落などのリスクを避けることが可能なのです。
そのために必要なのが管理ノウハウ。物件の修繕やリフォームをコストを抑えながら最大限の好条件で行い、入居者管理などもスムーズにする、といったノウハウです。当然ながら、この様な技術を身に着けるには相当な勉強が必要。努力が要求されるのです。
質の良い情報源
不動産投資を成功させるためには勉強が必要なのは言うまでも無いこと。しかし、情報ならば何でも良い訳では無く、場面に合わせた適格な物で無ければならないのです。
例えば、自然災害によるトラブル発生に関しても様々な情報が必要です。火災保険の補償についての情報や物件を修理するための情報など、必要な物は様々です。ただし、その情報が的外れならばアクションを起こしても効果は期待出来ません。効果を上げるためには情報が的確であることが大切なのです。
それを左右するのが「情報源の質」です。例えば投資家同士の横の繋がり。ネットにも出ていない様な知識を得る場面も出るのです。
まとめ
不動産投資と脱サラに関して取り上げました。脱サラは可能ではありますが、様々なハードルを超えなければならないことが分かったことと思います。また、条件も多いことも把握出来たことでしょう。
これらの条件を満たすのは困難と思えるかも知れません。しかし、普段の地道な努力で実を結ぶことも。勤勉さが重要とも言えるのです。ですから、脱サラには覚悟が必要。強い意志を持って立ち向かうことが必要と言えるでしょう。
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