FPに聞いてみた

不動産投資でワンルームはやめとけの理由は?成功するポイントも解説

不動産投資でワンルームはやめとけの理由は?成功するポイントも解説

「不動産投資でワンルームマンション投資を勧められてるんだけど、実際儲かるの?」

「ワンルームマンション投資の失敗例について詳しく知りたい!」

「ワンルームマンション投資で成功するにはどうしたらいい?」

とお困りではありませんか?

この記事では「不動産投資でワンルームマンションが流行っている理由」や、「ワンルームマンション投資の失敗例」について詳しく解説します。

さらに「ワンルームマンション投資で成功するポイント」についても、しっかり紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

不動産投資を行う時に、手ごろな値段だな、これだと手が出るなと感じるのは、「ワンルームマンション」への投資ではないでしょうか?しかしながら、調べてみるとワンルームマンションへの投資はやめておけ。と言ったものが非常に多いです。その理由についてFPの方に伺ってみました。

なぜ不動産投資でワンルームマンションが流行っているのか?

ワンルームマンション投資とは、「投資家がワンルームマンションの1室を購入して、家賃収入を得たり物件の売却益を狙う投資」のことです。

なぜ不動産投資でワンルームマンションが流行っているのか?

ワンルームマンション投資は、不動産投資の中でも比較的低コストで始めることが可能であるため、若いサラリーマンから医師などの高所得者まで、様々な投資家が実践しています。

特に最近では東京23区内のターミナル駅に近い立地にワンルームマンションが建設されるケースが多いため、新規の入居者を募集しやすいのがメリットです。

さらに上場企業のサラリーマンなど属性が良い方であれば、4,000万円程度のフルローンが簡単に通ってしまうため、よく自分でリサーチをせずに気軽に始めてしまう方もいます。

また、サブリース契約によって空室が発生しても家賃保証をしてくれるサービスもあるため、ワンルームマンション投資が人気です。

低コストで始める事が出来ると言うのはメリットですよね。ですが、それだけで考えるのは少しリスクがあるように感じます。

不動産投資でワンルームマンションはやめとけと言われる理由

この章では、「不動産投資でワンルームマンションはやめとけと言われる理由」について、以下の4点を解説します。

  • 理由①|ワンルームマンション投資は利回りが低くなりがち
  • 理由②|ワンルームマンション投資は「空室=即赤字」になる
  • 理由③|ワンルームマンション投資は家賃勝負になりやすい
  • 理由④|売却しようと思っても時間がかかる

理由①|ワンルームマンション投資は利回りが低くなりがち

ワンルームマンション投資は利回りが低くなる傾向があります。

なぜならワンルームマンションは、土地値が割高になるケースが多く、さらに新築の場合は建築会社の利益が上乗せされて販売されるから。

不動産の売買価格は、土地価格と物件価格に分類されますが、ワンルームマンションを1室だけ購入したとしても土地価格が高いため、どうしても割高な買い物になってしまいます。

さらに新築のワンルームマンションを購入する場合、建築会社の利益が上乗せされて販売されるため、さらに投資家の利益を圧迫する要因となります。

そのためワンルームマンション投資は、得られるリターンに対する購入費用が割高になるケースが多く、利回りが低くなりがちです。

利回りが低くなりがちと言うのは覚えておいた方がいいです。想定利回り通りにならないことも多々あるので、その点には注意でしょう。

理由②|ワンルームマンション投資は「空室=即赤字」になる

ワンルームマンション投資は、空室が発生したら即赤字となるため、注意しなければいけません。

なぜなら物件を1部屋しか所有していない場合、他の収入や自分の貯蓄から持ち出しでローン返済をする必要があるから。

たとえば一棟マンションや一棟アパートであれば、1室が空室になっても他の部屋から家賃収入を得ることができますが、ワンルームマンション投資は「空室=即赤字」です。

さらに空室期間中であっても、管理会社への業務委託料や修繕積立金などの費用が発生するため、空室が長期化するほど投資効率が悪くなってしまいます。

部屋一つとなると、空室になった瞬間に赤字が続くようになります。

理由③|ワンルームマンション投資は家賃勝負になりやすい

ワンルームマンション投資は、ライバル物件との家賃勝負になりやすいため、注意しなければいけません。

なぜなら東京23区内を中心に次々とワンルームマンションが建設されており、飽和状態になっているエリアが存在するから。

物件自体に何も問題がなかったとしても、近隣に類似の新しいマンションが建設された場合、家賃を値下げしないと新規の入居者が決まりづらくなります。

特に更地や築古物件が多いエリアは、将来的に新しいマンションが建設されるケースがあるため、購入する際は注意が必要です。

ワンルームマンションは色々な人が住みますが、多いのは学生の方だったりします。となると、住環境よりも家賃で住まいを決める事も多々あるので、家賃勝負となってしまいがちです。

理由④|売却しようと思っても時間がかかる

ワンルームマンションは売却しようと思って売りに出したとしても、買い手が決定するまでにどうしても時間がかかってしまいます。

なぜならワンルームマンション投資は利回りが低くなる傾向があり、利回りが低い物件をわざわざ買う投資家は少ないから。

特に新築ワンルームマンションを購入した場合、購入した瞬間に価格が約20%程度落ちる(※1)ため、売却したお金でローンの完済をするのはかなり難しいでしょう。

(※1)建築会社の利益が約20%程度上乗せされて販売されるため

想定される利回りよりも低くなる傾向にあると言うのは覚えておかなくてはいけない部分でしょう。余程の良い立地が条件だと考えておくべきです。

ワンルームマンション投資の失敗例

この章では、「ワンルームマンション投資の失敗例」として以下の4つをご紹介します。

  • 失敗例①|営業マンのシミュレーションは信用できない
  • 失敗例②|ワンルームマンション投資の節税の真実
  • 失敗例③|サブリース契約の落とし穴
  • 失敗例④|相場をよくリサーチせずに物件を購入
何故失敗するのか?失敗例から学ぶべき事は多いです。投資をするのなら知っておくべきです。

失敗例①|営業マンのシミュレーションは信用できない

不動産の営業マンが提示する収支シミュレーションは、ほとんど信用できないため、絶対にそのまま鵜呑みにしないように注意しなければいけません。

なぜなら物件の運営コスト、空室や家賃下落のリスクが全く考慮されていないケースが非常に多いから。

たとえば新規の入居者募集の広告費、管理会社への業務委託費、家賃下落による収益減など絶対に想定される費用やリスクは、念入りにシミュレーションしておかなければいけません。

残念なことに不動産会社の営業担当者は、「物件を売ること」を第一に考えるため、物件の良し悪しや購入の最終判断は必ず自分で行う必要があります。

そのため物件の購入判断をする際は、必ず自分自身で徹底的に収支シミュレーションを行うのがおすすめです。

営業マンは販売目的なので持参するシミュレーションは上限のものだと考えておくのが良いです。自分でもシミュレーションはしておくべきでしょう。

失敗例②|ワンルームマンション投資の節税の真実

実はワンルームマンション投資で節税できる方は、ごく一部の方のみであるため注意しなければいけません。

なぜならワンルームマンションの節税で大きなメリットを享受できるのは、高所得の人だけだから。

不動産投資で節税する代表例として、「不動産事業で赤字を出して、他の所得と損益通算して税金の総額を減らす」という手法が一般的です。

実はこの損益通算によってキャッシュフローを増やすことができるのは、「課税所得が900万円以上の高所得者だけ」であるケースがほとんど。

それ以外の方は住民税や所得税よりも、不動産投資の運営費の方が大きくなるケースが多いため、損をする可能性が高くなります。

節税できるかどうかのラインはしっかりと知っておくべきです。漠然と節税できると言われても、後々考えると損をしている場合もあります。

失敗例③|サブリース契約の落とし穴

実際にワンルームマンションを購入する際は、サブリース契約(※2)に注意しましょう。

(※2)空室が発生しても家賃保証をしてくれる契約のこと。

なぜならサブリース契約期間中であっても、家賃保証額を減額されたり、一方的に契約解除される可能性も十分あり得るから。

実は近年サブリース契約に関するトラブルが急増しており、国土交通省でも問題視しています。

サブリース契約を検討している場合や、管理会社と業務委託契約を結ぶ際は、管理会社比較サイトなどをうまく利用して複数の業者をよく比較するのがおすすめです。

サブリース契約は便利ではあるのですが、昨今は問題化する事もあるので、注意が必要です。

失敗例④|相場をよくリサーチせずに物件を購入

自分で相場をよくリサーチせずに、ワンルームマンションを購入するのはおすすめできません。

なぜなら不動産相場に無知であることを逆手に取って、相場よりも高い値段で投資家へ売却して利益を出している悪徳業者もいるから。

実は上場企業のサラリーマンや医師のように、優秀なビジネスマンほど本業が忙しいため、不動産投資に関して自分で勉強する時間を確保するのが難しいため、注意する必要があります。

そのためワンルームマンションの購入を検討しているなら、必ず自分で「類似物件の相場価格」を徹底的にリサーチしてから購入するようにしましょう。

結局は自分で考える事が重要です。特に家賃帯を考える場合は、周辺相場は気にしておかなくてはなりません。

ワンルームマンション投資で成功するポイント

基本的に利回りの低いワンルームマンション投資はおすすめできません。

不動産投資でワンルームはやめとけの理由は?成功するポイントも解説

ただし中古物件など相場の半額程度で物件を購入して、十分なキャッシュフローを得られる場合は立派な資産となります。

この章では、「ワンルームマンション投資で成功するポイント」として、以下の4つをご紹介します。

  • ポイント①|ワンルームマンションは中古物件を狙う
  • ポイント②|複数の部屋を所有する
  • ポイント③|物件条件が弱い場合は実績のある管理会社に任せる
  • ポイント④|出口戦略もあらかじめ考えておく

ポイント①|ワンルームマンションは中古物件を狙う

どうしてもワンルームマンション投資にチャレンジしたい方は、中古物件に絞って購入するのがおすすめです。

なぜなら中古物件には建築会社の利益が上乗せされないため、その分安く物件を購入できるから。

また新築物件は建物の劣化による家賃下落が激しいのに対して、中古物件は家賃下落が緩やかであるため、収支シミュレーションがしやすいのも大きなメリット。

特に都内の新築ワンルームマンションを購入するよりは、「地方の中古アパート」を購入した方が得られるリターンが多くなる可能性が高くなります。

中古物件は築年数が古いとローンが通りにくいですが、投資対象としては利回りが高くなるため魅力的な物件です。

新築物件よりも、運用実績のある中古物件の方が利回りの計算はしやすいかもしれません。かと言って古すぎても入居率が落ちてしまうので、選択は非常に難しいです。

ポイント②|複数の部屋を所有する

ワンルームマンション投資で成功するには、複数の部屋を所有するのがおすすめです。

なぜならワンルームマンションを複数所有することによって、空室リスクや災害リスクなどのリスクヘッジができるから。

ワンルームマンションの最大のリスクは、「空室による赤字」であるため、複数の部屋を所有することによって空室リスクを分散させることができます。

また物件を所有するエリアを分けることによって、地震や水害などのリスク対策も可能です。

ただし土地感のない遠方エリアの物件を購入する際は、現地調査を徹底するなど念入りにリサーチすることをおすすめします。

ワンルームマンションに継続して住む方も多くいらっしゃいますが、学生なども多く借りる為、どうしても空室リスクは出てきます。1つの物件では赤字となっていますが複数持っていると少しはその赤字をカバーする事も出来るのです。

ポイント③|物件条件が弱い場合は実績のある管理会社に任せる

最寄り駅から遠いなど、物件条件が弱い場合は、管理実績の豊富な管理業者へ委託するのがおすすめです。

なぜなら物件条件が弱い場合、営業力のある管理会社じゃないと、次の入居者がなかなか決まらないから。

特に空室が三ヶ月以上続いているなら、管理会社の変更を真剣に考える必要があるでしょう。

実は各管理会社によって得意な物件条件やエリアがそれぞれ異なるため、注意する必要があります。

物件の良しあしに関わらず、不動産管理会社は重要です。管理会社が悪いと入居者への心証もわるくなってしまいます。

ポイント④|出口戦略もあらかじめ考えておく

ワンルームマンションを購入する際は、出口戦略もしっかり考えてから購入するのがおすすめです。

なぜならワンルームマンションを売却しようと思っても、時間がかかる可能性が非常に高いから。

ワンルームマンションは利回りが低く、投資対象として積極的に購入する投資家が少ないため、売却が長期戦になりやすい傾向があります。

特に築古のマンションはローンも通りにくいため、さらにハードルが上がってしまうため注意しなければいけません。

まとめ

この記事では「不動産投資でワンルームマンションが流行っている理由」や、「ワンルームマンション投資の失敗例」について詳しく解説しました。

ご紹介した通り、ワンルームマンション投資は利回りが低くなる傾向があるため、基本的に投資対象としておすすめできません。

ただし中古物件を安く購入することができ、十分なキャッシュフローが得られる場合は、立派な資産となります。

ワンルームマンション投資で成功するには、「空室リスク対策として複数の部屋を所有すること」が必須です。

これからワンルームマンション投資を始める方は、「中古物件に絞って様々な物件をリサーチすること」から始めてみてはいかがでしょうか?

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「難しい専門知識をわかりやすく解説すること」をモットーとしており、実務に基いたノウハウの提供ができるのが強み。 不動産関連の記事だけで「累計100記事以上」の執筆経験があり、ライターと不動産営業マンの二足のわらじで活動中。 【所有資格】 ・宅地建物取引士 ・ファイナンシャルプランニング技能士2級 ・住宅ローンアドバイザー

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