「株式投資を始めたいけど少ない資金で始める方法は無いかな?」
「ミニ株を始めたいけどリスクはないの?」
「ミニ株はどの証券会社で始めるのがいいんだろう?」
こんな疑問がある人に、ミニ株の仕組みやメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
ミニ株は通常の株取引より小額から投資が始められて、初心者でもリスクを抑えながら株式投資に慣れていくことができるメリットがあります。
一方で、まだ歴史の浅い投資方法なので証券会社ごとに独自の手数料やサービスがある他、株主優待を受けられない銘柄があるなど、投資を始める前に注意したいこともあります。
ミニ株用の口座開設を考えているのであれば、事前に仕組みやメリット・デメリットを確認しかないと、不必要なコストを払ってしまったり、投資のリターンを減少させてしまう可能性もあります。
この記事ではミニ株投資とは何か、仕組みや方法、メリット・デメリットについて詳しく解説していますので、是非最後までお読みください。
もくじ
ミニ株投資の特徴や仕組み
それでは最初にミニ株の基本的な仕組みや、特徴について解説していきます。
ミニ株とは
ミニ株とは通常購入できる単位の株数未満で、企業の株を購入する投資方法のことです。
1995年10月から大きな資金力のない投資家にも、投資が始められることを目的に導入されました。
ミニ株が導入される前の取引との違いについて解説します。
従来の株取引で、通常購入できる株数のことを単元と呼び、100株や1000株単位に設定されている場合が一般的です。
例えばトヨタ自動車であれば100株が単元であり、株価が2000円であれば購入するために100株×2000円=20万円の資金が必要になります。
その点ミニ株を利用すれば1株ごとに購入が可能なため、2000円あればトヨタ自動車の株を購入することが可能です。
ただし1株単位では無く、10株単位から購入可能な証券会社もあるため、事前に確認してから利用する証券会社を選ぶ方が良いでしょう。
ミニ株の仕組み
ミニ株が単元未満の株を購入できる仕組みについて解説します。
ミニ株では同じ銘柄のミニ株を購入したい複数の投資家が、同時に未単元株を購入します。
そのためミニ株投資を未単元株投資と呼ぶ場合もあります。
そして証券会社がそれらの投資家の注文をまとめて単元ごとの取引を行っています。
そのため注文から約定までタイムラグが発生します。
通常の株取引では、取引所の開いているときであれば注文を入れてすぐに約定が可能ですが、ミニ株では投資家が注文して即時注文が約定するわけではなく、翌営業日の取引開始時の株価で取引されることになります。
また購入した株式の管理は証券会社が行い、投資家本人の名義となるわけではありません。
初心者にミニ株がおすすめの理由
ミニ株投資はまとまった資金が無くても、トヨタ自動車を始め有名な大企業に投資することができる方法です。
また初心者であれば投資する企業の選定が難しいため、いきなり大きな資金を投資するのを躊躇してしまう可能性があります。
その点ミニ株であれば小額から投資を開始することができるので、1株ずつ購入して順調に運用が軌道に乗ってから金額を増やすことが可能です。
その他にもパソコン初心者であれば、ミニ株はスマホだけで取引できるアプリが用意されているため、難しいパソコン作業が不要なのでおすすめです。
ただし証券会社ごとにアプリが異なるため、利用方法や注意方法などを事前に確認しておくと良いでしょう。
ミニ株のメリット
それではミニ株のメリットについて1つずつ解説していきます。
少額から株式投資を始められる
ミニ株の1番の特徴と言えば、大きな資金が無くても株式投資を始められることです。
特に株価の高い銘柄に投資をしたい場合、通常の単元購入であれば100万円近い資金がないと投資を始められない場合があります。
例えばユニクロの運営会社である「ファーストリテイリング」という銘柄の株価は81370円(2022年9月16日終値)ですが、単元株数は100株なので投資の最低資金は約81万円です。
投資初心者にはなかなか用意が難しい金額であると同時に、もし株価が下がれば損失も大きくなります。
その点ミニ株であれば1株単位から購入できるため、約8万円の資金でファーストリテイリングに投資が可能であり、もし株価が下がっても損失が大きな額になりません。
精神的なプレッシャーが抑えられる
投資初心者であれば株式投資に慣れていないため、購入した銘柄の株価が下がり自己資金が減っていくと大きなストレスを感じると思います。
特に投資資金が大きいと株価が下がった時に損失額が大きくなるため、精神的なプレッシャーが大きくなり日常生活にまで影響を及ぼす可能性があります。
例えば仕事中でも株価が気になってスマホでチェックするようになったり、夜中でも損失額が膨らむかもしれないというストレスで眠れなくなるなどの症状が現れるようになります。
その点ミニ株であれば投資資金が少ないので、株価が落ち込んでも損失額は限定されています。
そのため初心者であれば少しずつ株式投資のストレスに慣れていくことができます。
未単元株でも配当金をもらえる
配当金は1年に1回や2回、投資した企業が株主に対して株価の数パーセントの金額を支払う仕組みです。
支払われる期間は銘柄により異なりますが、設定された決算月の最終営業日から数えて2日前までに、株式を購入すればその権利を得ることができます。
ミニ株の場合、証券会社がミニ株の保有主のため配当金を受け取れないと考える人もいると思います。
しかし実際にはミニ株であっても、株数に応じて配当金を受け取ることが可能です。
ミニ株の配当金は最初小さな金額ですが、ミニ株を積立投資していくと配当金の金額も徐々に増えていきます。
ただし配当金は会社の事業が上手くいかなくなった場合など、必ずしも支払われないケースもあるので注意が必要です。
ミニ株に投資をするデメリットと注意点
続いてミニ株に投資するデメリットについて1つずつ解説していきます。
大きな利益は狙いにくい
ミニ株は小額から投資することが可能な反面、投資した企業の株価が上昇しても得られる利益は限られています。
100株が単元の株の場合、1株しか購入していなければ得られる利益も1/100になるからです。
株式投資で一攫千金を狙いたいと考えていると、そのギャップを感じてしまう可能性があります。
ミニ株の特性を理解したうえで、現実に得られる利益が少なくてがっかりしないように注意しましょう。
取り扱っている証券会社が限られている
ミニ株はすべての証券会社で取り扱っているわけではありません。
もし自分が口座を持っている証券会社がミニ株を取り扱っていない場合は、新たにミニ株を取り扱っている証券会社の口座を開設する必要があります。
また証券会社ごとにミニ株の単位や、手数料などシステムに違いがあるので注意が必要です。
ミニ株を取り扱っている証券会社については、後の章で解説していきます。
株主優待は受け取ることができない
株主優待は配当金とは別に、その会社が取り扱っている商品やサービスなどを株主に還元する仕組みです。
ミニ株では証券会社が株主になっているため、株主優待は通常受け取ることができません。
ただし一部のミニ株では株主優待を受け取れる場合があります。
また株主優待の内容も通常の単元株と異なる場合があるので、証券会社で確認したうえで投資を始めることをおすすめします。
(ミニ株で株主優待を受け取れる代表的な銘柄)
- ジャパンベストレスキューシステム:キッザニア優待券
- フォスター電機:FOSTEX ONLINE SHOPの30%購入割引
- 京セラ:優待カタログの通信販売
- 上新電機:買物優待券200円相当25枚
- ニッケ:株主優待カタログ
ミニ株を取り扱っている証券会社
ミニ株の取扱がある証券会社を紹介しておきます。
SBI証券の「プチ株」
SBI証券の単元未満株サービスを「S株」と呼びます。
(S株の特徴)
- 口座開設数国内No.1のSBI証券が運営
- 買い手数料がキャッシュバックされて実質的な買いコストが無料
- 売り手数料は約定代金の0.55%
- SBI証券株アプリで注文可能
- NISA対象銘柄はNISA口座から注文可能
LINE証券の「いちかぶ」
スマホ用コミュニケーションアプリ「LINE」と同じ運営元の証券会社「LINE証券」では、「いちかぶ」と呼ばれるミニ株投資を取り扱っています。
まだ運用開始して長い実績はありませんが、若い世代に指示されて口座開設数を伸ばしています。
(いちかぶの特徴)
- 1株単位の投資が可能
- 手数料は取引時間、取引銘柄に応じて変動するシステムを導入(最低手数料0.2%~)
- 銘柄によって業界最安値の手数料で取引が可能
- LINEアプリ内で取引ができて、使いやすく分かりやすい
SBIネオモバイル証券の「S株」
SBIネオモバイル証券はSBI証券の中でも手数料が安く、スマホアプリで取引が完了するなど初心者に使いやすい証券会社です。
取り扱っているミニ株は「S株」と呼ばれていて、以下の特徴があります。
(S株の特徴)
- 月額製で取引し放題
- Tポイントを使ったポイント投資が可能
- 定期的な自動買い付けシステムで注文の手間が削減可能
- 手数料は月に220円(月間約定代金50万円まで)~で業界最安値基準
- 積立サービス対応で都度注文する手間が不要
マネックス証券の「ワン株」
マネックス証券のミニ株は「ワン株」と呼ばれています。
マネックス証券自体は外国株取引の銘柄数が多いことや、手数料が安いことで知られています。
(ワン株の特徴)
- 「ferci」(フェルシー)SNS型投資アプリで注文可能
- 買い付け手数料が0円
- 売り手数料は約定代金の0.55%
- NISA口座対応で税制優遇を受けられる
- 東証の他名証上場銘柄の取引が可能
auカブコム証券の「プチ株」
auカブコム証券で取り扱うミニ株を「プチ株」といいます。
auユーザーにメリットがある特徴があります。
(プチ株の特徴)
- Pontaポイントを使ったポイント投資が可能
- 1株単位から注文できて小額投資が可能
- 手数料は約定代金の0.55%(最低52円)
- NISA口座対応で税制優遇を受けられる
- プレミアム積立を利用すると買い付け手数料無料で取引可能
- 東証の他名証上場銘柄の取引が可能
SMBC日興証券のミニ株「日興フロッギー」
日興フロッギーは企業インタビューや、最新のヒット商品に関するニュース記事をもとに、投資する企業を選ぶスタイルのミニ株投資です。
チャートや財務諸表などを読まずに企業を選びたいという人にはおすすめといえます。
(日興フロッギーの特徴)
- dポイントを貯めたり、投資に使えるポイント投資が可能
- 100円からの少額投資が可能
- 買い手数料は約定代金100万円まで0%(売り手数料は0.5%~)
- NISA口座対応で税制優遇を受けられる
- 積立投資対応で毎回注文入力する手間が不要
ミニ株の始め方
最後にミニ株の始め方について解説していきます。
ミニ株を開始するステップは以下の通りです。
- 利用する証券会社を選ぶ
- 口座開設を申し込みする
- 口座開設が完了したら、投資資金を入金する
- 銘柄を選定して注文する
利用する証券会社は手数料の安さやアプリの使いやすさなど、自分に合った証券会社を選びましょう。
また積立投資を利用したい場合は、対応している証券会社かどうか確認して口座開設を進める必要があります。
(証券会社の選び方)
- 手数料の安さ
- アプリの使いやすさ
- 投資情報の豊富さ
- 購入できる最低株数
- 株主優待に対応しているか
- NISA口座を利用できるか
- ミニ株の取扱銘柄数
- ミニ株以外の取り扱い投資方法
まとめ
ここまでミニ株投資の仕組みや方法、メリット・デメリットについて解説してきました。
ミニ株は1株単位で様々な国内有名大企業に投資できるため、初心者であっても自由度の高い投資が可能な投資方法です。
株式投資に不慣れな初心者には特に、精神的な負担が抑えられて、少ない資金で始められる点は大きなメリットとなります。
一方で株式投資によって大金を稼ぎたい投資家には向いていない他、株主優待が受けられない銘柄もあるなど注意点があるため、投資開始前に証券会社などで情報収集する必要があります。
証券会社を選ぶ際には手数料の安さ、アプリの使いやすさなど自分の投資方法に合った証券会社を選ぶことが重要です。
投資初心者の場合は税制メリットがあるNISA対象銘柄を、積立投資する方法がおすすめです。
株主投資を本格的に始めようと考えているのでしたら、まずはミニ株投資から始めてみてはいかがでしょうか。
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