今はネットの利用で多くのことが可能となっています。物を購入するためにはネット利用の通信販売が便利ですし、ネット銀行による資金のやり取りも便利です。しかも、ネット経由であれば手数料が安いなどのメリットもあります。
ところで、今では証券の取引までネットで対応します。つまり、ネットスーパーの様な感覚で証券取引が出来る様になったのです。これは投資信託においても当然可能。昔とはずいぶん様相が違うと言えそうです。
しかし、ネットは万能ではありません。便利な面だけでなく、デメリットや注意点などもあり、しっかりと理解しておく必要があります。
そこで、ここでは投資信託のネット活用について、メリットやデメリット、そして注意点などについて上げてみたいと思います。
もくじ
投資信託のネット活用について
まずは投資信託のネット活用について、そのアウトラインを挙げてみましょう。
自宅で取引が可能となる
ネット活用であれば自宅での取引が可能になります。この恩恵は多くの人にとってありがたいことでしょう。
と言うのも、証券会社の窓口は銀行ほどに散らばってはいないからです。銀行であれば小さい町であってもメガバンクでは無いにしろ店舗があります。そのため、銀行には行くことが可能です。また、最近はコンビニのATMでも多くの手続きが可能となりました。
ところが、証券会社は必ずしもそうとは限りません。投資信託の販売は証券会社がメインになりますが、地方の金融機関の場合は対応していると限らないのです。
しかし、ネット経由ならば自宅での取引が可能となります。ネット回線の開通は条件とはなりますが、証券会社に出向かなくても良いのです。
銀行口座との連携
投資信託の購入は店舗の窓口で現金で購入するのではありません。資金のやり取りは銀行口座を経由して行います。ですから、投資信託の場合も銀行経由で手続きをします。
さて、ネット証券はネット銀行と連携していて、資金のやり取りもスムーズです。操作はパソコンだけでなく、スマホでも可能となっているので、家だけでなく出先からでも可能です。
ただし、スマホやパソコンを使っての操作には慣れが必要。スムーズに操作が出来るまで時間が必要なのが難点です。
少額で対応可能
投資信託は株式投資や不動産投資と異なり、まとまった資金が無くてもスタートが可能です。今では数千円単位でも可能なことを前面に打ち出しているところも出て来ました。
もちろんネット系の証券会社も少額の投資には対応します。
しかし、ネット系の証券会社の場合には100円から受け付けるところも出て来ています。この額は驚異的です。
ですから、スマホで銀行口座を作って証券会社とやり取りが出来る様になれば、100円玉貯金のイメージで投資信託の購入が可能なのです。
投資信託ネット活用のメリット
この様に、ネット証券には一般の証券会社には無い優れた特徴があります。
それでは、個人の投資家にとってのメリットはどの様な点にあるのでしょうか。代表的な点を挙げてみます。
スタートが簡単
ネット証券はやり取りが簡単なだけでは無く、スタートも簡単です。ですから、個人で貯金目的に利用するのも、ハードルが非常に低くなっています。
今では書類の提出もスマホで写真を撮り、ネット経由で送れば認められる物も出て来ました。確かに写真を撮る手間は必要となるのですが、労力を考えるならば非常に利便性が高いです。
ただ、基本的なスマホやパソコンの操作は知らなければならず、慣れていない人は苦労をするかも知れません。しかし、それであっても証券会社に行って手続きをするよりも手続きが楽で、早いスタートも可能です。
証券会社を選びやすい
投資信託は運用会社が同じであっても、扱う証券会社によって対応は異なります。ある会社は費用の面で有利かも知れませんし、別の会社はサポート体制で優れるかも知れません。その点は個別に比較することが必要です。そして、ベストの会社を選ぶことが大切になるでしょう。
さて、ネットの証券会社も会社によって対応などが違う場合があります。そのため、証券会社を選ぶことが必要にもなります。
しかし、ネットの場合には調査がネット経由なので机上で可能、比較的選ぶ作業が容易になります。また、証券会社を扱うブログも多いので、情報を集めながら選べます。
証券会社に行かずに済む
証券会社に行かずに済むことは大きなメリットです。これは特に地方に住む人にとって大きな魅力となることでしょう。
と言うのも、地域にもよりますが、証券会社のある街に行くことが簡単では無い地域も少なくないからです。大きな街まで行くのに車を飛ばさなければならない…となると、必要となる労力も多いです。車を使うならばガソリン代も馬鹿にならないかも知れません。
その点、ネット系であれば証券会社の店舗に行く必要が無いので、移動の労力から解放されます。自宅のパソコン、あるいは手持ちのスマホでも操作が可能なので、交通費も発生しません。
手軽に取引が可能
投資信託の購入は意外に手間を取られます。証券会社に連絡し、必要な書類に目を通し、購入の手続きを取らなければなりません。しかも、場合によっては証券会社の人と話す必要も出て来ます。意外に煩雑です。
しかし、ネット証券であればその様な手間は必要ありません。確かに目論見書などを読む手間はあるでしょうが、それも端末の画面で確認することが可能。手間もほとんど必要ありません。
また、今ではスマホアプリも充実しているため、情報を確認しながら手元で取引をすることも可能です。スマホはサポートもチャットで対応しているところもあるので、手続きもスムーズに済みます。
いつでもアクセス出来る
一般の証券会社の場合には営業時間が決まっていて、基本的にはその時間内でしか対応をしてくれません。ですから、平日に仕事があって手が離せない人にとっては、決定的に不利です。
しかし、ネット証券による投資信託であれば、いつでもアクセスは可能なので、手続きに時を選びません。ネットの向こうでの証券会社での取引には制限があるかも知れませんが、こちらからの照会や手続きは朝でも夜でも可能です。
ちなみに、ネット証券の場合は前述の様にスマホでも対応します。ですから、ちょっとした隙間時間でも手続きが可能。タイミングを逃さないので、投資の上でも有利と言えます。
投資信託ネット活用のデメリット
次に、ネット活用のデメリットについて取り上げてみましょう。
方針が我流になりやすい
ネット証券による投資信託の最大のデメリットは、個人で全部が完結してしまう点と言えるでしょう。これは大きなメリットでもあるのですが、デメリットの面もあるのです。
例えば運用方針。投資信託であっても運用には計画性が必要ですし、ある程度の方針を考えなければなりません。その点、証券会社の営業マンがついているのであれば、タイムリーなアドバイスを得ることも可能でしょう。
しかし、ネットで個人で購入するならば、方針策定も我流で自己責任。特に初心者であればノウハウが一切無いので、自分のスタイルを見つけ出すまで多くの時間を費やすことになります。
情報の取捨選択が困難
ネット経由であれば情報収集が難しくありません。しかし、見つかる情報は本当に必要である情報とは限らず、場合によっては見当違いの情報しか見つからない場合もあり得ます。そして、特に初心者であれば、情報の取捨選択も難しく、怪しい情報を信じてしまうこともあり得ます。
ちなみに、投資信託には投資対象が海外の物もあります。海外の場合には、ただでさえ情報が遅いのに、情報の正確性まで疑問が出て来ると難易度が更にアップします。判断を誤る可能性が増えてしまうのです。
選定に迷う
投資信託の投資対象は非常に多いです。ポピュラーな株式や債券などから、不動産や農産物、あるいはハイテク分野まで広がります。
さて、投資信託にはリスクとリターンがあり、投資対象によっても異なります。例えば、国内の物はリスクもリターンも低いのに対して、海外の新興国投資はリスクもリターンも高いと言った具合です。
それでは、この選定を個人で行うとしたらどうでしょうか。投資信託は元本割れの可能性もあるビジネス、選定には非常に迷うこととなります。
ちなみに、証券会社の営業マンが一緒ならば、おすすめのファンドを紹介してくれます。個人でのネットによる取引は不利になることでしょう。
勉強がしにくい
投資信託には情報収集が必要です。例えば、海外債券を中心にするファンドに投資している人ならば、国際情勢の動きには敏感でなければなりません。
さて、投資信託には、その様な情報収集とは別に基本的な勉強も必要です。例えば基準価額や口数などの関係式、そしてリスク要因なども知らなければならないのです。
しかし、個人のレベルであれば、その様な勉強も簡単ではありません。ネットではある程度の学習は可能でしょうが、深い部分にまで行けるとは限らないのです。
投資信託ネット取引の注意点について
以上、ネットによる投資信託のメリットとデメリットを挙げてみました。しかし、投資信託には別個の注意点もあります。ここでは代表的な物について挙げてみましょう。
方針について
ネット証券の場合には自分で取引が可能となるため、方針の策定が甘くなってしまいます。
その結果として、基準価額が下がった時にパニックになって売却してしまい、大きな損失を被ってしまう。あるいは目標の策定をしなかったために売却タイミングを逃してしまい、結果的に損をしてしまうこともあり得るのです。
ですから、ネット証券経由の投資信託であるならば、方針の検討には一層の慎重さが必要になります。これは目論見書の通読に留まらず、世界情勢の監視も入るのです。
ネット経由であれば多くのことが簡単になります。しかし、運用に直接関係する部分は個人の裁量が大きいです。しっかりと勉強して臨みましょう。
情報の取捨選について
先にも挙げた様に、ネット証券による投資信託は情報の取捨選択が簡単ではありません。目にする情報については注意が必要となります。
仮に信憑性の無い情報を鵜呑みにしてしまうと、場合によっては損失を膨らませることにも繋がり得ます。
ですから、情報を集める時には、その情報が本当なのかのチェックが必要です。そのためには情報ソースがどの様なところかの確認や、情報発信の日付などのチェックも必要になるでしょう。
また、特に海外投資でハイリターンを狙う場合には日頃の世界情勢の観察も必要。海外で流れる情報については、早い段階で知っておかなければなりません。
リスクヘッジについて
投資信託は基本的にそのファンドでリスクヘッジを行なっている物です。例えば不動産投資信託であれば、投資対象となる不動産を分けてリスクを軽減していたりします。
しかし、投資家としては運用会社に丸投げでは不十分。自らもリスクについて学んで、実際の運用に役立てるべきです。
ですから、投資家としてもリスク要因とその理由についても勉強し、因果関係なども知っておかなければなりません。
尚、リスクについて知っておかないと、何らかの経済的アクシデントに見舞われた時に、対処が後手にまわってしまいます。傷口を広げないためにもリスクの対策を忘れない様にしましょう。
納税について
投資信託もビジネスなので、収益が出た場合には税金が発生します。そして、投資信託は個人での取引になるため、納税まで自分でしなければなりません。
そして、必要となるのが確定申告です。当然ながら、確定申告についても必要な知識はあります。事前に確認しなければなりません。
まとめ
投資信託のネットの活用とメリット・デメリット、そして注意点について取り上げました。メリットが多い分、意外なデメリットや注意点が見つかったことと思います。
ただ、注意は必要ではありますが、享受できるメリットが多いのは確実です。自分のオリジナルの運用を決め、資産形成にチャレンジしましょう。
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