FPに聞いてみた

高配当株投資とは?メリット・デメリットや特徴、始め方を紹介

高配当株投資とは?メリット・デメリットや特徴、始め方を紹介

「高配当株投資って儲かるのかな?どういう投資方法か知りたい。」

「高配当株投資って安定しているっていうけど本当に危険はないのかな?」

高配当株投資について株式投資に関する書籍や雑誌、インターネットなどで目にすることがあると思います。

こういった疑問を持っていて高配当株投資に興味がある方は、特徴やメリット・デメリットを最初に学んでから投資を始めないと、投資目的に合わない結果で後悔する可能性があります。

高配当株投資は一攫千金を狙った投資方法ではなく、毎年もらえる配当金をコツコツ貯める投資方法だからです。

そして配当金が高い企業であれば良いかというと必ずしもそうではなく、いくつかの特徴を備えた企業を選ぶ必要があります。

この記事では高配当株投資の基本的な特徴や企業の選び方、メリット・デメリットを詳しく解説していきます。

高配当株投資に興味のある方は、是非最後までお読みください。

【高配当】と言う言葉がいかにもリスク満載と言った感じがするのですが、投資内容を見てみると意外とそうでも無いという事は知っておいてください。FPの方に始め方や特徴、メリット・デメリットについて伺ってみました。

高配当株投資とは?

高配当株投資とは、配当利回りが高い企業に株式投資する方法です。

高配当株投資とは?

まずは基本的な仕組みや特徴を解説していきます。

高配当株投資の特徴

配当とは通常1年に1回か2回、株主に会社の利益の一部を株主に還元する仕組みのことです。

高配当株投資とは投資した金額に対する配当金の割合が高い企業に投資する方法です。

こういった企業のことを配当利回りが高い企業と言います。

(配当利回りの計算方法)

配当利回り(%)=1株当たり配当金÷株価×100

例えば株価が1000円の企業が、1年に1回50円の配当金を払った場合の配当利回りは以下の通りです。

50(円)÷1000(円)=5(%)

東証1部に上場している企業の平均的な利回りが約2%です。(2022年6月現在)

配当利回りは一般的には3%を超えると高いと言われていて、高配当株企業といえます。

ただし特定の利回り以上が高配当株という決まりはなく、そのときの市場の平均的な利回りと比較して判断する必要があります。

高配当株投資とキャピタルゲイン投資の違い

高配当株投資は配当利回りの高い企業を選んで株式投資する方法です。

通常のよくある株式投資のイメージと異なるかもしれません。

それは目標とする利益の種類が異なるからです。

(投資方法による目標利益の種類)

高配当株投資

株を保有することで得られる配当金(インカムゲイン)を狙う投資方法

通常の株式投資

企業の成長による株価上昇で売却益(キャピタルゲイン)を狙う投資方法

目標とする利益が違うため、投資する企業の性質も異なります。

キャピタルゲインを狙った投資方法の場合、急成長が望める有望企業や、企業の実力に対して株価が非常に安い企業を選ぶ必要があります。

一方で高配当株投資に適切な企業については、ここから詳しく解説します。

高配当株投資銘柄の選び方

高配当株投資は企業が急拡大していたり、株価が割安に放置されている必要はありません。

>高配当株投資銘柄の選び方

必要な条件について説明していきます。

ディフェンシブ銘柄かどうかチェックする

高配当株投資は業績が乱高下する企業は適していません。

例えば最先端IT企業のように、競争が激しい業界の企業は順調な時には売り上げが急成長しますが、技術の進歩によって突然淘汰されてしまう可能性があります。

そういった企業は株価が乱高下して、配当利回りも激しく変化するので高配当株投資には適していません。

高配当株投資ではディフェンシブ銘柄と呼ばれる、業績の安定した企業を選ぶ必要があります。

ディフェンシブ銘柄とは不景気においても売上が落ち込みにくい以下の業界に属する企業のことです。

(ディフェンシブ銘柄の例)

  • 食品業界:JT、ヤクルト、アサヒ、日清食品HDなど
  • 医療関連業界:武田薬品工業、アステラス製薬、塩野義製薬など
  • 運輸業界:JR東日本・西日本、東急、小田急など
  • 電気・通信業界:NTT、東京電力、東京ガスなど

財務状況に問題が無いかチェックする

株式投資に共通する注意点として財務状況に問題が無いか確認することは重要です。

高配当株投資の場合も同様です。

財務状況に問題がある会社とは、大まかにいえば借金が多く、現金や有価証券などの資産が少ない会社です。

もっとも簡単にチェックする方法は、会社の自己資本比率を確認することです。

自己資本比率とは返済が不要の資金が、その会社の資産に占める割合を示した数値です。

自己資本比率が大きいほど、短期間での倒産のリスクが低い会社といえます。

企業のIR情報や、証券会社の会社情報の重要な指標として提示されています。

ただし自己資本比率が低いからといって、倒産リスクの高い会社とは限らない場合があります。

それは企業が属する業種によって、ビジネススタイルが異なるためです。

仕入れた商品を売却して利益を得る小売業や不動産業では、仕入れのための借入金が多くなりやすいので自己資本比率は低く、設備投資が少ないIT企業などでは自己資本比率は高い傾向があります。

営業成績が落ち込んでいないかチェックする

高配当株投資では安定した配当金を得る必要があるため、投資する企業は安定した収益を続けている必要があります。

現在は好調なビジネスでも市場自体が縮小している業種では、今後も高配当を続けられない可能性があるからです。

例えばたばこ産業のような業種では、喫煙率が低下を続けているため今後は売り上げの低下が進む可能性があります。

そうした業種に属する企業よりも、安定して成長が続く業種やビジネスに属する企業を選択する方が懸命です。

そのためには人口減少が続く日本国内のみでビジネスを展開している企業よりも、海外競争力をもったグローバル企業にも目を向ける必要があります。

高配当株投資の始め方

高配当株投資を始めるためにはまず証券会社に口座を開設することが必要です。

高配当株投資の始め方

証券会社の中でもネット証券は売買手数料が低く、オンラインで口座開設まで完了するので手軽に投資を始められます。

ネット証券は様々な会社がありますが、日本国内の上場企業をターゲットにするのであれば、手数料が安くて情報量が多い証券会社を選びましょう。

おすすめの証券会社はユーザー数が多く、手数料が業界内でも安いSBI証券や楽天証券などです。

口座を開設したら投資資金を入金して、投資する企業を検索します。

検索条件にディフェンシブな業種、配当利回り、自己資本比率、売上成長率などを指定すると対象の企業を簡単に見つけることができます。

高配当株投資のメリット

それでは高配当株投資のメリットについて1つずつ解説していきます。

平均より高い配当が受け取れる

高配当株投資の一番のメリットは、通常の株式投資以上に安定して高い配当金が受け取れることです。

どの程度違いがあるか分かりやすく理解するために、具体的な例でシミュレーションを行います。

東証一部に上場する平均的な企業(配当利回りは2%)と、5%の配当利回りの高配当株投資を10年間継続投資した場合を比較します。

投資資金は100万円として、配当金はすべて再投資に回すこととして計算します。

また配当金の違いを比較するため、株価は10年間で変化が無かったとします。

(配当利回りの違いによる10年後の投資結果)

配当利回り2%の場合

100(万円)×1.02^10≒122(万円)

配当利回り5%の場合

100(万円)×1.05^10≒163(万円)

※税金は加味せず計算

配当利回り5%と2%では、10年間で約40万円の差が発生することが分かりました。

短期間で資金を数倍にする投資方法ではありませんが、安定した利益を得られるのは大きなメリットといえます。

株価の落ち込みが少ない

高配当株投資で投資する企業は大きな業績の変化が少ないため、株価の動きが比較的小さい傾向があります。

大きな利益を狙えないという点はありますが、株価が乱高下して資産が上下すると心理的な負担が大きくなります。

投資初心者であれば特に株価が大きく値下がりしたときに、ストレスによって狼狽売りしてしまうこともあります。

ただし高配当株でも大きな政治的なイベントや、世界的な景気後退などでは大きな値動きを起こす場合もあるので、日ごろから経済情勢などに注意することは必要です。

倒産リスクが低い

投資した企業が倒産すると投資した資金はゼロになるため、倒産リスクは何よりも注意しなければいけません。

一攫千金を狙ってあえて業績不調で財務状況が好ましくない割安株を購入する投資方法もありますが、そういった投資方法は一か八かを狙った方法のため倒産リスクが高くなります。

一方で高配当株投資の場合は、倒産リスクは低いメリットがあります。

高配当株を選ぶうえで企業の財務状況を把握することが重要であることは前述しました。

借入金が少なくて自己資本比率が高いため、短期間で投資した企業が倒産するリスクは低いといえます。

高配当株投資のデメリット

続いて高配当株投資のデメリットを1つずつ解説していきます。

配当金が減る可能性がある

高配当株企業であっても必ずしも配当金が減らないわけではありません。

世界的な景気後退、金融ショック、大規模な紛争などでは、ほとんどすべての企業の業績が悪化します。

景気に敏感な業種の企業に比べれば影響は小さいかもしれませんが、ディフェンシブな業種に属する企業であっても何らかの影響はまぬがれません。

業績が落ち込めば株主に還元することができなくなるため、高配当を見込んだ投資家は株を手放す可能性もあります。

そうすると株価が落ち込んで、評価額がマイナスになる場合も考えられます。

株価が急上昇する可能性が低い

高配当株企業は成長率が高い企業ではないため、株価が短期間に急上昇する可能性は高くありません。

また安全な経営や株主還元を重視している企業なので、大きな借金をして売り上げを拡大しようビジネススタイルではありません。

所属する業界も地味で成長率が高くない業界なので、徐々にしか売上は伸びない傾向があります。

もし短期間に大きな利益を得るのが目的であれば、売上が短期間に急成長しているIT企業などに投資する方法がありますが、こうした企業は業界無いので競争が激しく生き残りが厳しいので、急に成長が止まって株価が急落するなどのリスクがあります。

投資する企業の見極めが難しい

高配当株投資で最も重要なステップは、安全で今後も高い配当利回りを維持できる企業を見極めることです。

過去の実績を決算情報で確認することが第一ですが、それでも絶対に高配当が将来的に維持できるかは分かりません。

ただしその会社が株主に還元する志向が高いのか低いのか、あるいは好景気・不景気の波で売り上げが上下しやすいかなど、特徴をつかむことは可能です。

さらに経済ニュースなどで今後の世界経済や日本経済の動向を把握して、その会社がこれからも社会に必要とされるビジネスモデルなのか予想することが重要です。

配当金に税金がかかる

高配当株投資で得られた配当金には20%の税金がかかります。

高配当であるほど支払う税金は高くなるデメリットがあります。

一方で売却益に対しては、NISAなどの非課税制度を利用すると税金がかかりません。

配当金にかかる税金を安くする方法に「配当金控除」があり、株の売却で損失を出した場合に損益を合算する方法もあるので、節税方法を知っておくと投資成績を上げることができます。

確定申告時に申請をすれば控除を受けられるので、投資初心者の方は知っておくと節税することができます。

まとめ

ここまで高配当株投資の基本的な仕組みや特徴、メリット・デメリットを解説してきました。

高配当株投資は配当利回りが平均より高い企業に投資する方法ですが、安定して配当を出し続けられる企業が判断することが重要です。

そのために財務状況・営業状況が安定しているか、景気の波に影響を受けにくいビジネスモデルなのか様々な面から検討をする必要があります。

また高配当株投資は短期間に大きな利益を狙う投資方法ではありません。

毎年投資した資金に対して数%の配当をもらって、コツコツと資産を増やしていく方法です。

銀行預金より高い利回りで運用できて、株価が激しく乱高下しない特徴があります。

ですがインデックファンドを購入するよりも、値動きは大きくリスクも高くなるので、ミドルリスク・ミドルリターンの投資方法を目指している投資家の方には、おすすめの投資方法といえるでしょう。

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メーカー勤務のかたわら、投資家として株式・不動産投資など15年以上のキャリア。 保有資格は簿記2級、フィナンシャルプランナー3級など。 年収500万円からの資産形成『節約・副業・投資ブログ』管理者。

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