現在日本国内で上場している企業は、4,000社近くもあります。
株を買おうと思っても、多くの企業から選ぶのは難しくもありますよね。
この記事では、株式投資における、おすすめの銘柄の選び方を5つ紹介しています。
この記事を読むことで、自分に合った銘柄の購入ができるようになるでしょう。
他に銘柄の購入で重視したい点や、株式投資の注意点も解説していますので、ぜひとも参考にしていただければ幸いです。
もくじ
株式投資における「銘柄」とは?
銘柄とは、“株式を公開している会社の株”を指します。
言い換えると、銘柄=商品名(会社)のようなものです。
また株式市場では、「市場で取引される有価証券の名称」といった意味を持ちます。
株式会社の資金調達方法として、株式を発行して資金を募る方法があります。
出資者(株主)は資金を出して株式を購入するので、会社は株式を発行すると資金調達ができる仕組みです。
難しく考えずに、「銘柄=会社」というイメージで大丈夫です。
株式投資で得られる利益3つ
株式投資で得られる利益は下記の3つです。
インカムゲイン(配当金)
企業が投資家に利益を分配する(配当金)ことで得られる利益
キャピタルゲイン(売却益)
株を購入時よりも高い価格で売却し、利益を得ること
株主優待
株を保有している株主に対して、企業が商品券などのサービスをプレゼントしてくれる
どの銘柄を購入したとしても、上記3つのタイプを活用して資産を増やしていきます。
株式投資におけるおすすめの銘柄選び方5選
株式投資における、おすすめの銘柄選び方は下記の5つです。
- 「好きな企業から銘柄を選ぶ」
- 「身近な企業から銘柄を選ぶ」
- 「成長期待から銘柄を選ぶ」
- 「配当から銘柄を選ぶ」
- 「株主優待から銘柄を選ぶ」
1つずつ見ていきましょう。
「好きな企業から銘柄を選ぶ」
自分が好きな商品・サービスを提供している企業から銘柄を選ぶのも1つの方法です。
自分が好きな企業の株を購入することで、その企業の応援にもつながります。
また好きな企業であれば、業績の見通しも把握しやすいです。
株価は企業の業績に連動するので、株価が上がれば自分まで嬉しい気持ちになれるでしょう。
「身近な企業から銘柄を選ぶ」
自分が働いている業界や仕事で付き合いがある企業など、身近なところから銘柄を選ぶ方法もあります。
自分が良く知っているということは、今後の成長期待や業界内での強みなど、幅広い視点から購入を検討できます。
また業績が変動し、何が原因かを把握することで、経済や業界の勉強にもつながることでしょう。
親近感があるというだけで、購入までのハードルは一気に低くなります。
「成長期待から銘柄を選ぶ」
今後大きく成長しそう、これから伸びて欲しいといった観点からも銘柄を選べます。
近年はESG(環境・社会・ガバナンス)に力を入れる企業が増加傾向にあります。
また環境問題への取り組みを意識して、投資先を決める投資家も多いです。
環境問題でなくとも、自分が「将来的に成長しそう」と感じたら購入すれば良いのです。
また指標を元にすれば、今後の見通しも立てやすくなるでしょう。
指標については、後述で詳しく解説しています。
「配当から銘柄を選ぶ」
配当から銘柄を選ぶこともできます。
配当とは、企業が得た利益の一部を投資家に還元することです。
配当金は定期的な収入にもなるため、配当を重視する投資家も多いです。
注意点として、業績によっては金額が増減したり、配当が出なかったりもします。
また過去最高益を達成したとしても、利益を設備投資といった企業の成長に回すケースもあります。
そもそも配当自体を出さない企業もあるので、配当を重視する場合は、過去の配当歴などを必ずチェックしておきましょう。
「株主優待から銘柄を選ぶ」
株主優待とは、株を保有している株主に対して、企業が商品券などのサービスをプレゼントしてくれることです。
基本的に株主優待を受けるには100株以上保有している必要があり、保有期間や持ち株の差で優待の内容に差が出ることも。
株主優待で銘柄を選ぶ際は、その優待内容が自分や家族にとって必要かも考えなければなりません。
どんな優待が欲しいかを考えた上で、銘柄を購入することが大切です。
なお企業によっては、1株の保有だけで株主優待が貰えるケースもあるので、良く調べておきましょう。
株式銘柄を選ぶ上で重視したい指標5つ
株式銘柄を選ぶ上で重視したい指標は下記の5つです。
- 決算
- 通期業績の見通し
- PER(株価収益率)
- PBR(株価純資産倍率)
- 為替相場
1つずつ分かりやすく解説していきます。
①決算
企業の決算は銘柄選びにおいて大きな手掛かりになります。
企業の決算では、決算短信という資料がWEB上に公開されます。
決算短信では最初に「売上高」と「当期純利益」に注目しましょう。
前の期と見比べることで、企業が成長しているかどうか判断できます。
また決算短信には「1株配当」の欄もあるので、配当の減りや予想もチェックしておきましょう。
配当の減りは、決算内容が良くても株価の下げ圧力を強めます。
業績を更に深く知りたいのであれば、決算説明会資料の活用がおすすめです。
決算説明会資料には経営環境や事業戦略など、詳細を詳しく書いている企業も多数見受けられます。
決算書でチェックするポイント
分かる内容 | チェックしておきたいポイント | |
---|---|---|
貸借対照表 | 企業の財務状況 | ・自己資本比率 資産全体に占める純資産の割合。比率が高いほど安定している。 |
損益計算書 | 企業がどれほど儲けているか | ・営業利益 本業の活動で得た利益または損失。 ・当期純利益 税金などを差し引いて手元に残る最終的な利益または損失 |
キャッシュフロー計算書 | 企業の現金の流れ(流動性) | ・営業活動のキャッシュフロー 本業の事業に関わる現金の増減 ・投資活動のキャッシュフロー 設備投資に投じた資金。基本的にマイナスで表示されている ・財務活動のキャッシュフロー 銀行からの借入額や返済金額などの財務状況を把握できる |
②通期業績の見通し
企業の業績見通しは株価に大きな影響を与えます。
決算発表では、「通期業績の見通し」も発表され、通期業績の見通しでは「年間でどれほど稼げそうか=業績予想」を開示します。
また通期の業績見通しは修正されることも多いです。
上方修正ならば好調、下方修正ならば不調と判断できるでしょう。
数字だけではなく、「なぜ上昇したのか?」・「なぜ下方したのか?」と企業の背景を読み取ることで、自分に合う最適な銘柄を見つけやすくなります。
③PER(株価収益率)
株価が割安か割高かを判断する代表的な指数が、PER(株価収益率)です。
PER=株価÷1株あたり純利益
一般的に倍率が高いほど株高、低いほど割安と考えられています。
またPERは主に同業種間での比較に使い、日経平均株価のPERの平均は15倍前後です。
しかし、PERが高いから割高とは一概に言い切れません。
仮に将来の純利益が10倍になるのなら、PERは100倍でも割安と言えるでしょう。
なぜなら、株価が一定と仮定して純利益が10倍になった場合、PERも1/10に低下するからです。
成長期待のある新興企業などは、PERが高くても買われやすい傾向にあります。
注意点として、業績が悪化してPERが大幅に高まるケースも。
特に新型コロナの影響を受けた企業は高PERになりやすいです。
利益水準が低いとPERは何百倍にも跳ね上がる点に留意しておきましょう。
④PBR(株価純資産倍率)
PBR(株価純資産倍率)とは、株価を1株あたりの純資産で割った数字を指します。
PBR=株価÷1株あたり純資産
PBRは企業の資産に対する株価を示す数字であり、1倍が底地の目安です。
PBRが1倍を下回っている場合、割安=買い時と判断できます。
ただし、業種によっては1倍割れが当たり前になっており、必ずしも割安とは言えない点に注意しましょう。
例えばアパレル関係や地方銀行は、1倍割れの銘柄が多いです。
理由としては人口の減少に伴い、収益改善が難しいと見られているためです。
⑤為替相場
昨今では円安ドル高のイメージが定着していますが、為替は企業の業績にも変動を与えます。
一般的に円安の場合だと、輸出が多い企業はその恩恵を受けられます。
1ドル=100円、売上高が100万円と仮定したケース
例)1万ドルの車を海外に販売した
円高(1ドル90円)
90円×1万ドル=90万円(売上額)
円安(1ドル120円)
120円×1万ドル=120万円(売上額)
次に輸入が多い企業は円高の場合、その恩恵を受けられます。
1ドル=100円、仕入価格80万円、利益20万円と仮定したケース
例)0.8万ドルで車を輸入し、100万円で販売した
円高(1ドル80円)
0.8万ドル×80円=64万円(仕入値)
100万円―64万円=36万円(利益)
円安(1ドル120円)
0.8万ドル×120円=96万円(仕入値)
100万円―94万円=6万円(利益)
企業は開示資料で為替変動対策や想定レートを開示する傾向があり、為替影響を見極めることで、企業の発表前に上振れか下振れかを予想しやすくなるでしょう。
株式銘柄を保持する上での注意点3つ
株式銘柄を保持する上での注意点は下記の3つです。
- 損切りをためらわない
- 投資家の動向に注視する
- インサイダー取引
1つずつ見ていきましょう。
①損切りをためらわない
保有している銘柄が値下がりした際、思い切って損切りすることも大切です。
損切りとは、損をすると分かった上で株式を売却することを指します。
「いずれは上がるだろう」と保有し続けると、損失がどんどん膨らんでいく可能性が高いです。
「この金額まで下がったら損してでも売却する」といった、自分なりのルールを明確化しておきましょう。
損切りの判断ができないと株式投資で儲けることはできません。
②投資家の動向に注視する
株式投資においては、相場の動向を見極めることで売買のタイミングを掴みやすくなります。
銘柄を売買する上では、投資家の動向に注視することが重要です。
日本の株式相場は海外投資家の比率が高く、相場のトレンドを形成しているといっても過言ではありません。
海外投資家は株価が上昇しているときに買い、下落局面で売る「順張り」の戦略をとる傾向にあります。
逆に個人投資家は株価が上がると売り、下がると買う「逆張り」の戦略が多いです。
相場の流れを読むにおいて、投資家の動向には注視しておくと良いでしょう。
③インサイダー取引
インサイダー取引とは、上場会社の関係者などが、投資家の投資判断に大きな影響を及ぼす未公開(重要事実)の情報を知った上で、自己の利益を図ろうとして行う取引のことを指します。
また違反した場合、5年以下の懲役、500万円以下の罰金に処せられます。
重要事実とは、株価に大きな影響を与える可能性がある情報のことです。
上場企業の関係者だけでなく、その企業に勤める人や関係者から直接聞いた外部の人間も、インサイダー取引の対象となります。
特に宴会やゴルフ場といった非公式の場は、口が滑りやすいので注意しておきたいです。
インサイダー取引は犯罪行為に当たるので、細心の注意を払うよう心掛けましょう。
まとめ
この記事では、株式投資における、おすすめの銘柄の選び方を5つ紹介しました。
銘柄の選び方は様々ですが、最初は「好きな会社の株を購入する」くらいの気持ちで良いでしょう。
慣れてきたら、PERやPBR、決算資料といった指標も重視していけば良いと思います。
また株式投資で得られる利益は下記の3つです。
インカムゲイン(配当金)
企業が投資家に利益を分配する(配当金)ことで得られる利益
キャピタルゲイン(売却益)
株を購入時よりも高い価格で売却し、利益を得ること
株主優待
株を保有している株主に対して、企業が商品券などのサービスをプレゼントしてくれる
銘柄を購入する際は、どの利益を一番重視するか考えた上で購入してくださいね。
この記事が少しでも参考になったなら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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