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不動産投資の生き残り策!生活保護世帯向け物件

不動産投資の生き残り策!生活保護世帯向け物件

近年の新型コロナ騒動によって社会のあらゆる部分がダメージを受けました。仕事を失った人々も数多く、未だに仕事が無くて困っている人も少なくありません。その様な背景から生活保護の受給を余儀なくされる人も増加。社会問題とも言える現象です。

ところで、生活保護世帯であっても住居は不可欠。つまり、不動産には絶対的な需要があると言えるのですが、この部分に不動産投資の活路は見い出せないのでしょうか。

そこで、ここでは生活保護世帯向け物件について取り上げたいと思います。

不動産投資では、貸主として、様々な借主のターゲットを考えた上で、不動産投資を行う必要があります。その一つに生活保護世帯向け物件を狙うと言うものもあるようなので、詳しい話をFPの方に伺ってみる事にしましょう。

不動産投資をする前に生活保護世帯にはどの様な世帯があるか知ろう

まずはじめに、生活保護世帯にはどの様な世帯があるかを押さえておきましょう。不動産を提供する立場としては需要を知る上で非常に重要です。

不動産投資をする前に生活保護世帯にはどの様な世帯があるか知ろう

母子世帯

ひとり親世帯でも母子世帯は、経済的にどうしても不利になってしまいます。そのため生活保護を受給するケースが多く見られます。

特に子供が小さい母子世帯は母親が外に出て働くことが出来ないので、経済的に困窮してしまいます。子供を預ける母親も多いのですが、保育園なども不足しているので、預けたくても預けられない…と言った背景もあり、問題は簡単ではありません。

障がい者の世帯

障がい者世帯も生活保護世帯に多く見られます。

今では企業も障がい者雇用に前向きになってはいますが、それでも体制が整っている企業は少数派です。

また、仮に就業が可能となったとしても、給与が少ない職場もあり、生活保護で収入の補填をしている例も見られます。

高齢者世帯

高齢になって働きたくても働けない、その様な方々が生活保護を受給する例があります。

ところで、高齢者世帯の場合には単身で生活している方も意外に多いです。そして、人によっては訪問看護を受けるケースも見られます。高齢になると身体を動かすのも大変になります。生活のためには福祉サービスが必要なのです。

【知っておこう】生活保護費について

次に生活保護費がどの様な物かを挙げてみましょう。

【知っておこう】生活保護費について

生活保護費用の支給はあまり知られていませんが、賃貸物件の運営には必須の知識です。

支給について

生活保護は住んでいる土地での生活に最低限必要な資金を支給する制度です。そのため、自治体によっても支給額は異なります。

また、世帯の構成によっても支給額には差があります。例えば、単身の場合と母子世帯を比較すると、子供が居る方が子供の分だけ加算されて支給額が増えるイメージです。

どの様に支払われるか

生活保護はいくつかの資金を組み合わせて支払われます。例えば、基本的な生活を守るための資金、住居の確保のための資金、教育のための資金、医療を受けるための資金…などです。

さて、この内の住居に関する費用ですが、発生する家賃の実費が上限額までの範囲内で支払われます。

例えば支給の上限が40000円で実際の家賃が38000円であった場合には、上限の40000円では無く、実費となる38000円が支給額です。

生活保護世帯向け物件投資のメリット

生活保護を受けるには様々な制限が加えられるため、不動産投資を考えると不利に見えるかも知れません。

生活保護世帯向け物件投資のメリット

しかし、生活保護世帯向け物件投資にもメリットはあるのです。

ここでは、生活保護世帯向けに物件のメリットを挙げて見ましょう。

一定数の需要がある

賃貸不動産全体として、生活保護世帯を歓迎して受け入れる物件は多数ではありません。生活保護世帯は収入が少なくて、家賃の支払い能力が乏しいと思れがちだからです。

しかし、歓迎する物件が少なければ、それだけ需要が高いとも言えます。この点をクリアすれば、他の物件に対する差別化でもあり、強みです。

確かに生活保護世帯の受け入れには独特のノウハウが必要でしょう。しかし、それを乗り越えれば、収益を獲得する上で有利となるのです。

家賃滞納リスクが低い

生活保護世帯の家賃の支払い条件として、役所から不動産オーナー宛に直接支払う方式があります。

これは世帯に資金を渡すと生活資金にする可能性があり、住居に困る様になるからです。

この制度を使うならば、不動産オーナーとしては役所から確実に家賃を支払ってもらうことにもなります。つまり、家賃滞納のリスクが低くなるのです。

長期の入居になりやすい

生活保護は収入を得るなどの一定の条件を満たせば抜けることが可能です。

しかし、生活保護を抜けるハードルは低い訳ではありません。母子世帯であれば子供が大きくなるまで収入を得ることは簡単ではありませんし、高齢者世帯や障がい者世帯は働くことそのものが困難だからです。そのため、一旦入居してしまうと、その物件に長く居ることになりやすいです。

これは長期の入居になりやすいということ。投資家目線で言うならば、空室リスクが下がることでもあるのです。

生活保護世帯向け物件投資のデメリット

この様に、生活保護者向け世帯にもメリットはあるのですが、やはりデメリットも存在します。代表的な物を挙げてみましょう。

生活保護世帯向け物件投資のデメリット

特有のトラブルがある

生活保護世帯に中にはアルコール依存や薬物依存に陥ってしまい、就労が困難になっている人が居ます。そして、その様な人の中には精神障害を起こしてしまい、妄想に取り付かれてしまって変わった行動を取る人もいる様です。時には救急車を呼ばなければならないこともあり、扱いが簡単ではありません。

また、最近では育児に疲れ果ててしまい、子供にひどく当たってしまう親も居ます。これらのケースは場合によっては警察が介入する騒ぎにもなり得ます。

家賃に上限がある

生活保護世帯には行政から住居費用が支給され、その中から家賃を支払う形になります。基本的には家賃は行政の支給する費用が上限です。生活保護世帯向け物件の家賃は、その中に納めなければなりません。

更には、行政は生活保護の住居費用の枠を狭める可能性があります。その場合には家賃収入が落ち込んでしまい、利回りも下がってしまうこともあり得ます。自治体の台所事情にもよりますが、状況が悪ければ経営が苦しくなることも可能性があるのです。

孤独死などのリスクがある

生活保護世帯、それもお年寄りの1人暮らしの世帯は孤独死のリスクを抱えます。

特に、持病を抱えた1人暮らしのお年寄りは病院に掛かることも難しくなりがちです。その結果、1人で部屋に居る時間が長くなってしまい、引きこもった状態になってしまいます。

また、何等かの身体的なトラブルに襲われたとしても、外部に助けを求められなくなり、発見が遅れてしまうこともあります。

尚、住人が孤独死をした部屋には心理的瑕疵が付いてしまいます。

生活保護世帯に向けた物件はどんな物件がいいのか?

生活保護世帯を迎えるためには独特のノウハウが必要です。と言うのも、限定された収入の中で部屋を作らなければならず、それで利回りを上げなければならないからです。また、入居者の利便性をも考えなければなりません。

生活保護世帯に向けた物件はどんな物件がいいのか?

では、具体的にはどの様にしたら良いのでしょうか。

設備はコストを優先させる

住宅設備には高級・中級・普及のグレードがありますが、生活保護世帯向けの物件を作るのであれば、やはりコストを優先させるべきです。今の住宅設備はコストを優先させた物であっても、昔の物よりも機能的に優れ、しかもきれいです。

生活保護世帯は入居が長くなりやすいのですが、それでも家賃は抑えなければなりません。また、行政の引き締めもあり得ます。利回り確保のためにはコストを抑えなければなりません。設備のコストダウンを徹底しましょう。

安全性を重視する

生活保護世帯向け物件には母子家庭の小さな子供、そして高齢者世帯のお年寄りが入居します。ですから、物件は安全性を重視しなければなりません。

例えば内装ですが、可能な限り段差を減らし、手すりなども適切に設置しましょう。

また、安全性がアップして収益性が出て来れば、物件の売却益も狙える様になります。

ただし、安全性のアップでも費用は必要です。採算が合う範囲での設置となるので、事前から情報を集めて研究しておくべきでしょう。

家電製品・家具付きだと有利

生活保護世帯の方々は十分な家財を持っているとは限りません。そのまま何も無い部屋に入ったとしても、生活に困ることは目に見えています。

そこで考えられるのが家電製品や家具をあらかじめ設置しておくことです。エアコンや洗濯機などを設置してあるならば、入居しても困る場面も少なくなります。

そして、家電製品・家具付きにするならば、他物件との差別化に繋がります。客付け力が上がるのでおすすめです。

生活保護世帯向け物件の注意点

生活保護世帯は一般の世帯と比較して特殊な面も少なくありません。賃貸不動産経営でも独特のノウハウがあります。

生活保護世帯向け物件の注意点

ここでは生活保護世帯向け物件の注意点を挙げてみたいと思います。

不動産管理会社選びについて

不動産管理は生活保護世帯向け物件においても重要です。特に、トラブルの発生には管理会社の活躍が大切になるでしょう。

ところで、不動産管理会社であっても得手不得手があり、生活保護世帯向けへの対応にもバラ付きが発生してしまいます。そのためにも不動産管理会社の選定は非常に大切です。

管理会社を選ぶ時には、過去の実績を提示してもらい、参考にすると良いでしょう。

入居者審査

賃貸不動産の契約は借地借家法に基づいて取り交わされる物で拘束力があります。これは相手が生活保護世帯であっても変わりません。

そして、賃貸住宅の契約はオーナー側からの破棄は簡単には出来ない様になっています。つまり、一旦入居してしまうと退去させることがほとんど出来なくなってしまうのです。

そのため、入居者審査は入念にしなければなりません。間違った人を選んでしまうとトラブルを起こしかねないので、審査は人任せにせず、オーナー自身がしっかりと見ることが大切です。

家賃の入金は役所から直接してもらう

前にも述べましたが、生活保護世帯の場合には、家賃を役所から直接支払ってもらうことが可能です。

これは入居者が家賃まで生活費に注ぎ込んでしまうことを防止するための措置。手続きを確実にしておきましょう。

尚、費用の使い込みが疑われるのはギャンブル依存やアルコール依存の人です。どんな人物かを審査の段階でしっかりと見て、危なそうな人は敬遠するのが得策でしょう。

生活保護世帯であっても入居者であることを忘れない

不動産投資は入居者からの家賃によって成立するビジネスです。これは生活保護者であっても原則的には変わりません。入居者の納得があってこその家賃収入なのです。

仮にでも「生活保護の人だから物件は少しくらい荒れていても大丈夫」などとは考えるべきでは無く、入居者の快適な住生活を忘れてはいけません。

物件を良い状態に保つのであれば、それだけ長い期間の家賃収入が得られます。また、売却にも有利になります。入居者の満足度を優先して考える様にしましょう。

行政との連携は取っておきたい

生活保護の人は役所との繋がりがありますが、不動産オーナーとしても、役所の担当者と繋がっておくべきでしょう。また、ケースワーカーなどとの連絡も大切です。

と言うのも、物件でトラブルが発生した場合、生活保護の担当者の世話になることもあり得るからです。精神的な問題でのトラブルなどは、特に、これらの方々の出番となります。

日頃から連絡を取っていれば、何かがあった時には話がスムーズに進みます。ぜひともコネクションを作っておきましょう。

まとめ

生活保護世帯向け物件を取り上げてみました。生活保護世帯にはどの様な物があるか、物件のメリット・デメリットなどが掴めたことと思います。また、生活保護者であっても入居者は大切にしなければならないことも把握出来たことでしょう。

生活保護世帯向けの物件は上手く扱えば潜在的な需要を掴むことも十分に可能です。入居者について知り、物件を整えることが重要となりますので、しっかりと研究して対処出来る体制を作りましょう。

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関東在住の30代女性。 生保代理店で窓口営業に従事していましたが、コロナの影響で休業中。 自宅にいる時間に資格取得に目覚め、通関士、宅地建物取引主任者、FP2級、総合旅行業務取扱管理者の各資格を取得。 将来の目標は、北海道での「田舎暮らし」。

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