事業には「向き・不向き」はある物です。外食産業に向く人もいますし、販売業に向く人もいるでしょう。自分に向く仕事に就いた人は才能を開花させて成功するかも知れません。毎日の仕事を楽しめる、ある意味で理想的な毎日を手に入れられるのです。
しかし、自分に向かない仕事に就いた人は大変です。なかなか覚えることも大変で、人一倍苦労するかも知れません。
では不動産投資はどうなのでしょうか。
ここでは不動産投資に失敗する「向かない人」がどんな人かを挙げてみます。
もくじ
不動産投資は簡単なのか?簡単なのに失敗してしまうのか?
向かない人の解説の前に、「不動産投資はそんなに簡単なのか」という問題を扱ってみましょう。
不動産投資は「カネの成る木」では無い
まずは不動産投資のアウトラインを振り返ってみましょう。
不動産投資はマンションやアパートの家賃収入から成立するビジネス。そのため、入居者の募集や物件のメンテナンス、更にはトラブルの解決などを必要とします。そのため、証券会社や保険会社などの金融商品とは完全に違い、「預ければリターンが来る」と言う物ではありません。
ですから、世間で聞くような「放置しておけば勝手にカネが入って来る」と言った物では無いのです。
ところが「カネの成る木」の意味に取れる宣伝があまりにも多いため。誤った認識をされることが多いのです。
不動産投資の本質は不動産賃貸業
不動産投資は家賃収入で成立します。そのため、「投資」とは呼ばれますが、その本質は「不動産賃貸業」なのです。
賃貸不動産を上手く運営するためには、家賃を集めるだけでなく、物件を快適な状態に保たなければなりません。仮にそれが出来ない場合には入居者に退去されてしまいますし、新たな入居者も入って来なくなるのです。
不動産投資の投資家も、この点では全く同じ。物件の購入だけでなく上手に運営することが必須。それが出来ない場合には入居者に退去されてしまい、赤字に転落してしまうのです。
不動産投資家は経営者
不動産投資は不動産賃貸業と言えますが、このことは「投資家は経営者」であることを意味します。
実際、投資家は物件購入のために資金を銀行から調達しなければなりませんし、火災保険などを活用してリスク管理もしなければなりません。また、キャッシュフロー管理や税金対策までしなければならないのです。
ですから、サラリーマンが副業で始めた不動産投資であっても、その投資家は経営者。利益を手に入れるならばリスクも取らなければならないのです。
不動産投資で失敗しやすい人
では、実際的に不動産投資で失敗しやすい人にはどの様なタイプがいるのでしょうか。
自分が行う投資について勉強しない人
まず挙げられるのが「勉強をしない人」です。
不動産投資は賃貸不動産を使うため、不動産関連の勉強をしなければなりません。また、経営者としての立場もあるため、経営の勉強も必要となります。他にも建築や火災保険など、学ばなければならないことは多いです。
しかも、それらの情報は更新されて行きます。例えば建築基準法などは災害や技術革新によって変わりますし、商法なども状況次第で変わります。
そして、それらは「知らなかった」では済まされないことも多いのです。
仮に自然災害で建物が破損してしまった場合、それが火災保険の適用となるのに「知らなかった」ために自前で費用を出したらどうでしょうか。これは「知識不足による損失」です。経営者としては避けなければならないミスなのです。
計画性が無い投資を行う人
計画性の無い人も不動産投資には向きません。
事業には計画が大切ですが、これは不動産投資も同じ。資金にしても物件の管理にしても計画が重要なのです。
例えば物件が古くなるとリフォームが必用ですが、これも費用や時期、そして仕様に関する計画が必要となります。仮に無計画にリフォームする場合、資金面で苦労することになったり、思う様な仕様の改装が出来なくもなり得るからです。外壁塗装のリフォームで「10年保証」の物と「15年保証」の物が同じ金額だったらどうでしょうか。当然ながら「15年保証」を取るべきでしょうが、無計画に進めてしまうと不利な物を選びかねません。
無計画にはその様なリスクがあります。ですから、計画性の無い人は不動産投資には向かないのです。
自分で考えない人
不動産投資は自分で考えない人も向きません。
特に、情報を考え無しに受け入れたり、他人の判断で決済をする人は危険と言えるでしょう。
前者の場合、情報を未確認の内に受け入れる場合もあり得ます。そのため、情報がデマであっても信じてしまうこともあるのです。そして、その情報が事業の存続にまで関係する物であったらどうなるでしょうか。…事業の座礁もあり得るのです。
また、後者の場合にも大損をする可能性があります。例えば、物件の売却で価格やタイミングを考えなければならない時。悪質な会社に騙されて、安く買い叩かれてしまうこともあり得るのです。
これらは自分で考えなかった結果。やはり自分で考えない人は向きません。
リスクを考えない人
リスクを考えない人も不動産投資には向きません。
不動産の経営には様々なアクシデントが付きまといます。それは地震などの自然災害のアクシデントであったり、空室発生などの経営上のアクシデントであったりします。
さて、それらのアクシデント、そしてリスクに対しては「備え」が必用です。例としては火災保険や地震保険、そして空室発生の対策としてはリフォームなどがあるでしょう。
当然ながら、火災保険にしてもリフォームにしても、費用が発生する物。最初の段階から予算を組む必要があります。
しかし、リスクを考えない人は、これらのアクシデントや備えに対して無頓着。場合によってはビジネスを座礁させる場合もあるのです。
投資の致命的失敗回避のための行動①勉強
それでは、失敗回避の手段は無いのでしょうか。
そこで、ここからは失敗回避の行動を挙げて行きたいと思います。
まず第1に「勉強」です。
幅広い知識を仕入れる
不動産投資には幅広い知識が必要です。先にも述べた様に、不動産の他にも建築など、多くのことを知っておかなければなりません。
そこで問題となるのは「どの様にして勉強をするか」という点です。確かにネットを調べれば様々な情報がありますが、どれが必用かが分からない場合も多いことでしょう。
これに対しては不動産投資のセミナーやメルマガがおすすめです。
不動産投資のセミナーは不動産投資の入門の部分から勉強出来ますし、他の投資家とのコネクション作りの場にもなります。
また、メルマガは情報がランダムになるかも知れませんが、新しい話題を見ることが可能です。また、今のメルマガには動画のリンクも貼ってあるので、分かりやすく出来ています。
注意点としては、悪質なセミナーもあるので、勉強をする前にしっかりと調べる事も重要でしょう。
早い情報を仕入れる
情報は早いに越したことはありません。古い情報を参照して判断を間違ってしまうこともあり得るからです。
例えば、物件情報を集める場合、古い情報だと現状にそぐわない場合もあります。仮に目星を付けていた物件の価格が変わっていたらどうでしょう。…買うタイミングを変える必要が出るかも知れません。
また、法令などは最新の情報で無かった場合、契約で不利な立場に立つこともあり得ます。
いずれにせよ、情報は最新であることが重要。不利益を被らないためにも注意が必用なのです。
情報ソースには気を付けて
不動産投資には情報収集が欠かせませんが、闇雲に集めるのも少し考え物です。と言うのも、情報の中には疑わしい物もあるからです。
そのため、情報ソースには気を付ける必要があります。
特にSNS発信のニュースは早いために参考にはなるのですが、匿名性が高いのも事実。その場合は複数のソースを比較するなどして精査することも有効です。
失敗回避のための行動②計画
失敗回避のためには計画性も大切です。
特に資金面では収入の他に支出や融資の返済も考えなければなりません。計画は特に重要なのです。
では、失敗回避のためには、計画はどうあるべきなのでしょうか。
計画は余裕が大切
事業には計画が大切ですが、計画と言っても余裕は欲しいです。ガチガチに決めてしまうと苦しくなってしまうので、少し余裕を持って立てましょう。
ただし、「余裕を持つ」とは「適当に立てる」ことではありません。あくまでも「狙い値」を可能な限り正確に定め、その狙い値に対して余裕を持つと言うことです。
ちなみに、計画に余裕が無い場合には、アクシデントにも弱くなってしまいます。例えば地震や火災などは未来を予測して立てられませんので、火災保険などがメインの対策。しかし、そこもガチガチの計画だと、他の出費に対応が難しくなります。ですから、やはり余裕は大切なのです。
計画の修正も忘れない
計画を立てても想定外の事件はあるものです。その様な場合には、計画を柔軟に修正することも大切です。
確かに計画通りに進めることも大切なのですが、やはり未来は見えない部分があるものです。フレキシブルに対応しましょう。
相談することも大切
不動産投資の経験を積んでいるならば、自力で計画を立てることも出来るでしょう。しかし、初心者の場合は自力での計画は難しいです。その様な場合には相談するのがおすすめです。
尚、この様な場合に頼りになるのが不動産投資会社やフィナンシャルプランナー、そしてコンサルタント。知識やノウハウでの特化はそれぞれありますが、いずれも相談先としては頼りになる存在です。
失敗回避のための行動③リスク管理
間違いは誰にでもありますが、それを管理するのと放置するのでは大違いです。不動産投資でもリスク管理は非常に大切。失敗回避のための布陣になります。
では、リスク管理はどの様に進めるべきでしょうか。
前もってリスクを挙げておく
リスクは前もって挙げておくことが大切です。事前に挙げておけば、トラブルが発生してもスムーズな対応が可能になるからです。
ただ、リスクは単に挙げるだけでなく、体系立ててまとめておく方が管理しやすくなります。
例えば、「建物に関するリスク」「資金に関するリスク」の様にカテゴリーに分けておき、それぞれのアクシデント、建物であれば「漏水」「劣化」「設備故障」、資金であれば「修繕費の予算オーバー」「ローン金利の変更」と言った具合にです。
リスクの重大さと発生頻度を見積もっておく
リスクは重大さと発生頻度を見積もっておけば、対策を立てる上で便利です。
例えば、漏水のリスクを考えると、配管トラブルから来るので頻度的には低いと考えられます。しかし、発生した場合の対処の費用は高く付いてしまいます。その一方で、小さな頻発するトラブルもあります。その場合には仮に1件のトラブルの対策費用は小さくても、発生頻度が高いためにトータルでの対策費用が高くなってしまうこともあるのです。
それでは、「めったに発生しない大きなトラブル」と「頻発する小さなトラブル」についてはどの様に考えるべきでしょうか。これはトータルの対策費として、同レベルと判断すべき。対策予算を立てておくべきです。
ちなみに、仮にリスクを挙げる時点で「頻発する大きなトラブル」が見つかった場合には、物件の改修など、根本的な対策が必要となります。
最悪の状態を想定しておく
リスクは最悪の状態まで想定しておくべきです。そして、あらかじめ対策を考えておくことも必要です。
例えば、火災や地震、そして津波など。これらは予測が不可能ですが、備えることは可能。基本的には火災保険や地震保険での対応となるのですが、契約の細則までを確認しておかなければ、どの様な対処が可能かまでは分かりません。最悪を想定して、足りない補償があると思った場合には適宜追加することが大切なのです。
まとめ
不動産投資に向かない人や失敗回避などを取り上げてみました。これらのことから、不動産投資に必要な資質まで見えたとも思います。また、情報収集やリスク管理の重要性も再認識出来たことと思います。
いずれにせよ、失敗しやすい人であっても、その考え方や行動姿勢を改めれば勝機が見えて来ます。勉強にいそしみ、計画を立てることに慣れることから始めましょう。
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