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物件維持に重要、不動産投資用物件の外構部分のメンテナンス

物件維持に重要、不動産投資用物件の外構部分のメンテナンス

投資用不動産の魅力を考えて思いつくのが、物件の立地、建物の外観、内装の充実度などとなるかも知れません。しかし、不動産の魅力を決めるのは、それらの条件だけではないのでしょうか。…実は、今回取り上げる外構も重要な部分なのです。

さて、建物にメンテナンスが必要な様に、外構部分にもメンテナンスが必要です。しかし、外構部分のメンテナンスと言ってもイメージが出来ないのでは無いかとも思われます。

そこで、ここでは外構部分をクローズアップし、外構のアイテムとメンテナンスを紹介したいと思います。

これまでもメンテナンスについては取り上げてきましたが、それぞれメンテナンスが必要になってくるので、どういったものがあるのかしっかりとチェックしておいた方がいいでしょう。

なぜ投資用物件の外構部のメンテナンスが大切か

まずは外構のメンテナンスの重要性について振り返りたいと思います。

何故重要なのか?

客付け力の維持が期待できる

外構部分は意外に重要視されないかも知れませんが、物件の印象付けに非常に大切な部分です。

入居者は物件のエントランスを通って中に入りますが、そこで目に付くのは外構部分。エントランス、そしてアプローチ部分は、敷地に入って来る人の目に最初に映る部分、物件の第一印象を決めることもあります。

物件の第一印象が良いならば、物件がより魅力的に見えます。設備や内装の状態が良ければ、入居者との契約に近づくのです。

そして、外構部分のメンテナンスを適切に続けるならば、物件の印象をも維持し続けるので、客付け力も維持され、更には空室リスクも抑えられるのです。

家賃の維持に繋がる

物件の魅力が維持されると家賃維持も狙える様になります。

家賃は築年数に大きく関係するのですが、状態が良ければ下落を防ぐことも可能です。そして、状態維持のためには建物のメンテナンスが非常に大切と言えるのです。

これは外構部分も同様に言えることで、メンテナンスにより状態が維持されます。物件の外観やエントランスまわりの印象が新しいままであれば、家賃を下げなくても入居者は納得して住み続けます。こうして家賃が維持されるのです。

売却対策になる

物件の魅力は収益性に直結します。そして、収益性のある物件は売却にも有利です。投資用物件購入するのは別の投資家である場合が多く、彼らも収益性のある物件を求めるからです。

外構のメンテナンスを適切にするならば物件の状態もキープされ、収益性も落ちません。その結果、物件を欲しがる人も現れやすくなるのです。

また、物件の価格交渉においては状態の良い方が高値になりやすいです。利益確保の面からも大切なのです。

実は重要な意味がある設置してある外構アイテムの役割

居室内の設備は生活に密着しているのですが、外構部分は必ずしも密着しているとは言えません。そのため、設置の理由が知られていないかとも思えます。しかし、外構のアイテムも実は目的があり、生活に大きく役立っているのです。

外構アイテムの役割とは?

そこで、ここでは外構のアイテムの意義について再考したいと思います。

デザイン目的も重要

外構の大きな目的の1つはデザインです。

不動産は土地と建物だけではありません。敷地の入り口には門を構えますし、周囲にはフェンスを張ります。それによって物件全体が飾られるのです。

例えば、門扉やフェンスにはシャープなデザインの物や、中世ヨーロッパの雰囲気を湛えた物、シンプルさに特化した物など、様々なデザインと材質の物があります。デザイン性の無いブロック塀などよりも、門扉やフェンスで飾った方が見た目が映えます。

また、アプローチまわりを考えても、土間コンクリートを打っただけの殺風景過ぎる光景よりも敷石やレンガなどで飾っている方が、見た時の気分も違うでしょう。

そして、周囲に植栽で飾られている場合といない場合、どちらの方が美しく見えるでしょうか。…植栽で飾られている外構に軍配が上がります。

この様に、外構を飾るならば全体の印象が変わります。その結果、物件の魅力、そして収益性も上がるのです。

最近では必須とも言える防犯目的

窃盗犯をはじめとする侵入犯罪が凶悪化する中で、住宅の防犯性の必要性は以前よりも増しました。さて、その様な社会的背景を受けて、ドアをはじめとする開口部建材の防犯性は上がったと言えます。

ところで、その一方で「敷地内に人を入れない」という本質的な防犯も必要。門扉やフェンスなどの外構部はその点で重要な役割を持ちます。

例えば、マンションの敷地まわりに高さが2m程度のフェンスがある場合と無い場合は大違いです。しかも今のフェンスには乗り越えにくい工夫がされているのもあります。つまり「敷地内に人を入れない」という本質的な防犯効果が期待出来るのです。

無いと入居者は減る駐車・駐輪

地域にもよりますが、日常の足として自動車や自転車が不可欠の場合があります。その際、駐車場や駐輪場が敷地内に確保されているならば、物件が一層便利になります。特に、屋根付きであれば雨天時に便利です。

建物の価値を上げる外構のアイテムの名称など

ここで、外構に設置されているアイテムについて紹介します。

外構アイテムって何?

エントランスまわり

エントランスまわりのアイテムは、門扉やゲートなどがメインです。この部分には、防犯性と意匠性、そして利便性が求められます。

さて、エクステリアメーカーのカタログを見ると、スタイリッシュなデザインで機能が充実している物が多く見つけられます。防犯性・意匠性・安全性の全てが優れているのです。

ちなみに、広い開口部に設置されるゲートも様々です。狭いスペースに収納が可能な伸縮タイプの物、高い防犯性を持つ背の高い引戸など、用途や納まりによって使い分けられています。

駐車場・駐輪場

駐車場や駐輪場には屋根が設置されます。

これらは雨天や雪の日などに非常に便利です。役割としては、雨や雪、そして粉塵などから車や自転車を守ります。

ちなみに、今の屋根製品はアルミの物もあります。アルミは腐食に強い金属のため、美観を非常に長い期間キープ出来るメリットがあります。

塀・フェンス

塀は敷地を囲うため、防犯効果の高い物と言うことが出来ます。また、今のフェンスは意匠性にも優れるため、物件を美しく飾ります。

今のフェンスは美観と共に高い強度を両立させています。例えば、スチールメッシュのフェンスは見た目が弱そうに見えますが、実は強度が高く簡単には壊れません。

植栽

植栽は美観目的がメインと言えるのですが、前述の様に美観は物件に必要なのです。

特にマンションなどの場合、物件全体の印象が無機質の様になり、冷たい印象になってしまいます。しかし、植栽があると外観の雰囲気は一転して、楽しい雰囲気にもなります。

また、ガーデニングのブームを考えるならば、面白い植栽を植えれば物件としての人気のアップも狙えます。

照明類

照明器はデザインの他にも安全性の確保や防犯の目的などがあります。

安全性を考えるならば、例えば夜間のエントランスのアプローチ部分、暗い中での歩行は安全性を考えると望ましくはありません。特に段差がある場合には危険になります。

また、防犯に関しては、暗がりがあるならば窃盗などの侵入犯罪の恰好の標的にもなります。その様な状況を作らないためにも照明は大切なのです。

砂利など

砂利は建物周囲に敷く場合、あるいは駐車スペースに敷く場合などがあります。

まず建物周囲ですが、これは防犯目的です。砂利敷きにすると、人がその上を通るならば「ジャリジャリ」と鳴ります。これが侵入者を知らせるのです。また、侵入者の多くが砂利の防犯効果を知っているため、威嚇にもなります。

次の駐車スペースですが、こちらはコストダウンがメインです。と言うのも、駐車スペースをコンクリート舗装するならば結構な費用が飛んで行ってしまいます。その点、砂利敷きにするならばコストを抑えることが出来るのです。

物件の価値にも直結する外構のメンテナンス内容

次に、外構のメンテナンスについて挙げてみます。外構のアイテムは金属製品やレンガなど、無機的な工業製品から、植栽の様な自然の素材まで様々。しかし維持・管理は次に挙げる内容が基本です。

外構アイテムのメンテナンス

状態の維持

外構部分の状態の維持のためには対処方法がいくつかあります。基本的には清掃になりますが、塗装が必要な物もあります。

例えば、門扉やフェンスなどの金属製品は清掃がメンテナンスの基本。中性洗剤などが使われます。

その一方でラチスパネルなどのウッド系のアイテムであれば、清掃に加えて定期的に塗装をしなければなりません。また、植栽の場合には刈り込みなども必要。メンテナンスは様々なのです。

点検

点検は電動製品で必要です。

外構の電動製品の良い例が電動式のゲート。ゲートは動けば良いだろうと思うかも知れませんが、意外に複雑な制御装置や安全装置が付いています。と言うのも、ゲートは戸先などで挟まれる危険性があるからです。

この対策としては、赤外線センサーなどが安全装置として組み込まれていますが、定期的な点検が推奨されます。

補修・修繕

外構アイテムも年月が経つと劣化してしまいます。また、使い方が荒いと傷も付いてしまいます。そこで必要なのが補修・修繕です。

補修や修繕もアイテムで変えなければなりません。ペイントで済む物、削って対応する物、部品の交換が必要な物など様々です。

また、電動設備の場合は機械の交換が必要となる時も。大掛かりな工事が必要にもなるのです。

設備の更新

外構アイテムに関しても耐用年数が一応決まっています。工業製品の場合は10年の物が多いです。その場合は更新するのがベターです。

ちなみに、工業製品の場合には製造物責任をメーカーが負うため、仮に何かの事故が起きてもメーカーがアクシデントに対する費用を基本的には負担してくれます。しかし、その負担も10年で失効してしまうので、オーナーとしても不利。更新した方が立場の上で有利と言えるのです。

より価値のある外構を考えると投資用物件の価値は上がる

外構とメンテナンスについて述べて来ましたが、不動産の付加価値を上げるためには「更なる1手」があります。…外構アイテムの価値向上です。

より価値のある外交を目指す

では、どの様な手段があるのでしょうか。

新型設備への更新

今の外構製品は日進月歩の進化を続けているため、最近の製品が古い物よりも性能がアップしている物も多いです。ですから、新柄設備に交換するならばアイテムの性能アップが狙えます。

また、住宅設備は高級・中級・普及という具合にグレードが分けられていますが、これは外構アイテムも同じ、グレード分けがされています。そのため、例えば普及クラスのアイテムを高級に変えるならば、そこに付加価値が生まれ、投資用不動産としても収益性のアップが見込めるのです。

バリアフリー化

バリアフリーの点で、外構の整備が意外に進んでいない物件があります。エントランス部分の段差が解消されていなかったり、スロープが無かったりする場合があるのです。

そこで、バリアフリーに焦点を絞り、外構まわりを改善するならば付加価値が付きます。特に今は高齢化が進む社会のため、物件のバリアフリー化は重要と言えるでしょう。

電動化

電動化も有効な手段です。

ゲートなどは電動製品も以前からあるのですが、コストの関係から普及が遅れている現実があります。多くは人力で開閉をしなければなりません。これでは労力が掛かりますし、雨天の時は困ります。

しかし、電動化すれば、この様な労力が軽減されます。特に大型の引戸などは特に労力が必要ですので、電動化をするならば利便性が上がるのです。

ただし、電動製品は改造をメーカーが禁じている場合が多いです。便利になるからと言って、制御装置を変更したりすることは出来ない場合が多いので、更新を検討する際には注意をしなければなりません。

まとめ

不動産の外構とメンテナンスについて取り上げました。外構が意外に重要であることが再確認することが出来たと思います。また、その維持管理の上でのメンテナンスの重要性も把握出来たことと思います。

外構部分は敷地外からの物件の印象を決めるので、付加価値の点で非常に重要です。そして、維持管理も非常に大切です。価値創造のためにも、しっかりメンテナンスをしましょう。

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清水みち代

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