不動産投資は副業として多くの人に受け入れられています。しかし、不動産投資は投資用物件を購入しなければならないので、多額の資金が必要です。そのため、多くの人が諦めていることと思われます。
さて、そんな中でクローズアップされたのが不動産小口化商品。小口化されているので多額の資金を必要としません。しかも、事業者が運営してくれるので「ほったらかし」でも収益が得られるメリットもあります。
この様に不動産小口化商品は多くのメリットがあるのですが、そこに危険性が潜んでいないかが気になります。果たして不動産小口化商品は安全なのでしょうか。
そこで、ここでは不動産小口化商品の危険性について取り上げたいと思います。
もくじ
不動産小口化商品は安全か
最初に不動産小口化商品は本当に安全であるかを検証してみましょう。
ネットなどで不動産小口化商品の安全性は高いと評されていますが、必ずしもそうではないことが理解出来ることと思います。
事業者により運営のレベルが違う
不動産小口化商品を扱う事業者は一定の水準をクリアした会社です。評価基準には資本金なども含められ、会社としての安定性もチェックされます。それを見るならば、自分の資金を安心して預けても良い様に思えます。
しかし、その様な業者においてもレベルの違いがあります。つまり、事業者として優秀なところと格下のところがあるのです。当然ながら、優秀な会社は経営も安定していて利回りも良く、倒産のリスクなども低いことでしょう。しかし、格下の会社は不動産の扱いも良く無く、利回りも期待出来ない場合もあります。
この様に、一定の安全性を認めながらも完全では無く、やはり危険性は潜むのです。
元本割れもあり得る
投資ビジネスはリスクとリターンが同居しています。リスクが無くてリターンが大きい投資は無いのです。これは不動産小口化商品でも同じで、損失を被ることもあり、場合によっては元本を割ることさえもあり得ます。
損失の例を挙げるならば、物件に何等かに自然災害が襲い掛かり、利用することが難しくなることがるでしょう。近年の首都圏で言えば水害…実際に水浸しになったタワーマンションもある程なので、危険性は否定
出来ません。その様な物件は安全性を疑われ、敬遠されるかも知れないのです。
また、収益性が無くなってしまえば物件は売りにくくなります。その様な事態に陥ってしまうと、非常に良くありません。元本を割り込む事態にもなるのです。
事業者の倒産もあり得る
不動産小口化商品を扱う会社は経営のしっかりしている会社です。しかし、絶対に倒産しない訳ではありません。事業者の倒産リスクをゼロにすることは出来ないのです。
例えば、過去にはバブル崩壊やリーマンショックなど、不動産業界にとっては暗闇の時代がありました。この時には不動産会社どころか破綻した銀行があった程。企業にとっては受難の時代だったのです。
さて、この様な極端な時代では無いにしろ、経済的な逆境が今後あるかも知れません。そうなると、事業者倒産の危険性は上がります。投資家としては気を付けなければならないのです。
不動産小口化商品の危険要因の種類
それでは、不動産小口化商品にはどの様な危険要因があるのでしょうか。
代表的な危険要因を挙げてみましょう。
事業者の経験不足
不動産小口商品の運営はプロの不動産会社です。
しかし、不動産小口化商品を扱う会社であっても、経験不足である可能性は否めません。そして、事業者の経験不足は時として重大な事態を起こし得るのです。
例えば、不動産管理がいい加減である場合には入居者が不便を感じるため、退去のリスクが上がります。また、一旦退去してしまうと次の入居まで待たなければなりません。
仮に不動産会社が経験不足で、この様な事態の深刻さに気が付かなかった場合はどうなるでしょうか。場合にもよりますが、事業そのものが危うくなります。投資家としても被害を受け得るのです。
事業者の倒産リスク
事業者の倒産を完全に無くすことは出来ません。
さて、事業者の倒産は事業の進め方や経験だけでなく、会社規模や資本金などによっても変わります。…つまり、経営基盤が弱い企業であるならば、それだけ倒産リスクが高くなるのです。
ちなみに、資本金はそれなりにあったとしても、経営が自転車操業の様な会社もあります。この様な会社も倒産の危険性は高いので、選定には注意が必要です。
詐欺リスク
不動産小口化商品を扱う会社は一定の基準を満たした会社なので、経営の信頼性は高いです。しかし、経営が良いから善良であるかと言うと、必ずしもそうではありません。経営状態が良くても悪質な会社があるのです。
そして、その様な会社は詐欺まがいの手段に出ることがあります。例えば「必ず儲かる」などと言った甘い勧誘文句。あるいは商品概要に怪しさを残す場合など。それらの要因は投資家にとって非常に危険です。
尚、不動産小口化商品を選ぶ人は不動産に必ずしも詳しいとは限りません。知識不足を突かれてしまい、被害を受けることもあり得るのです。
知識の絶対的な不足
前述の様な知識不足も重大な危険要因の1つです。
不動産小口化商品は物件の選定はプロによる物なので信頼性は高いのですが、やはり完全とは言えず、格下の物件も入ってしまいます。
そこで重要になるのが不動産投資の知識。仮に知識不足の場合は格下の物件であっても安易に買ってしまうことにもなり得ます。しかし、知識を十分に持っている投資家であれば、良い物件を見分けることが出来るため、ベストの物件を選ぶことが可能となるのです。
また、知識不足は事業者の選定を誤ってしまう要因にもなり得ます。非常に危険なのです。
物件情報の精査が足りない
不動産小口化商品は人気が高く、状況によってはクリック合戦になってしまうほど。決断もそれだけ早く求められます。
しかし、いくら急いでいるとは言え、物件情報を十分に精査しないことは危険です。
事業者の提供する物件情報は参考になるのですが、自分でも他の角度から検証しないならば片手落ちにもなるのです。
仮に物件からしばらく離れた地点に騒音や悪臭などの発生源があって、それが物件情報に載っていなかったらどうでしょうか。場合によっては経営の足かせにもなりかねません。
しかし、現地の地図で物件の周囲を検証すれば、より確かな判断材料になります。情報の精査は大切なのです。
焦った契約
不動産小口化商品は人気が高いため、公表されるとすぐに募集が埋まってしまうことも少なくありません。特に条件の良い物件はその傾向が強く、投資家のクリック合戦になってしまうことも良く見られます。
ところで、この様な忙しい状況の中にあると、どうしても契約を急ぐ方に走ってしまいます。その結果、物件情報を良く見なかった、あるいは検討が不十分のまま契約をしてしまった…といったケースも出て来るのです。つまり、契約を焦ってしまい、失敗することも。不動産投資には冷静さは重要で、焦りは損失を生み出し得ます。危険なのです。
途中解約が出来ない
投資ビジネスは途中解約の可否が最終的な収益に大きく関係して来ます。
例えば、不動産投資信託の場合には基準価額の下落が続き過ぎた時、売却をして損失の拡大を防ぐことが可能です。しかし、仮に途中での解約が出来なかった場合にはそのまま価値を下げ続けてしまいます。
さて、不動産小口化商品には途中解約が可能な物と不可能な物があります。そして、仮に途中解約が出来ない物を購入してしまい、その上で経済状況が悪化すると損失が増えてしまうことも。途中解約が出来ないために損失が増えることもあり得るのです。途中解約が出来ないことは危険にもなるのです。
事業者の経営の確認不足
前述の通り、不動産小口化商品は一定の基準をクリアした会社が行う物のため、基本的には企業は安定しています。しかし、それは必ずしも全部ではありません。経営状況が不安定なところもあり得るのです。
これは特に会社としての経験不足と資本の弱さによって起こり得ます。つまり、契約の際の事業者の確認によって避けることが可能となる事態でもあるのです。言い換えれば事業者の確認不足は危険なのです。
危険性を減らすために
この様に、不動産小口化商品にはいくつものリスク要因があります。しかも、状況によっては複数のリスク要因が重なって発現することもあり、危険性が増大することもあり得るのです。
しかし、危険性を減らすことは不可能ではありません。そして、複数の対策を同時に行うならば危険性を下げることが可能なのです。
では、リスク対策にはどの様な物があるのでしょうか。代表的な物を挙げてみましょう。
投資ビジネスのリスクヘッジを知る
まず挙げられるのが、投資ビジネスのリスクヘッジを知ることです。特に不動産投資のリスク対策を知ることが重要になるのです。
例えば、投資ビジネスのリスク対策の基本は分散投資ですが、不動産の場合は単に分散させるだけではいけません。分散をさせつつも、収益が上がる物件を選ばなければならないのです。
そして、仮にリスクヘッジの理論を知っておかなければ、リスク対策は不十分になってしまい、危険性は依然として残存、良くないのです。
不動産投資のリスク要因を知る
ビジネスの危険性を下げるためには、投資ビジネスの危険性を知るだけでなく、不動産投資そのものが抱える危険性についても知っておかなければなりません。
例えば、不動産投資のリスクの代表格は空室の発生と家賃の下落。これは不動産投資独特の物なので、それに合わせた対策が必要です。しかも、それぞれのリスクには異なった理由があります。不動産管理の悪化なのか、周囲に良い物件が出来たのか、それとも物件の環境が著しく悪くなってしまったのか複数の理由があり得るのです。
そして、これらの理由を知るか否かで対応の可否も変わります。成功出来るかどうかが違って来るのです。
物件の選び方を知る
不動産投資は物件の状況によって成功の可否が変わります。良質の物件であれば空室の発生も家賃の下落もそれほど発生しません。その一方で早い内に空室が目立つ様になり、家賃も下がる物件もあるのです。
さて、前述の通り、不動産小口化商品は物件の選定はプロの事業者が行うので、信頼性の高い物ばかり…なのですが、実際には物件にも良し悪しがあり、収益性の良くない物も出回っているのです。
しかし、物件の選び方を投資家自身が心得ているならば、その様な良くない物件は避けることが可能。ビジネスの破綻から身を守れる様にもなるのです。
事業者の評価方法を知る
不動産小口化商品を扱う事業者は宅建業者になるのですが、会社の評価方法を知っていると危険な会社を避けられる様になります。
例えば、宅建業者のキャリアは免許番号から知ることが可能です。つまり、免許番号の読み方を知るならば評価の有効な手段ともなるのです。逆に、免許番号を知らない場合にはキャリアの浅い会社の物を購入してしまいます。危険性は下がらないのです。
詐欺手段を知る
残念ながら不動産投資には詐欺まがいの物が存在します。そして、被害を受けてしまう投資家も少なくはありません。そして、詐欺に併せて経済的な悪条件が重なってしまった場合には、大損を被ってしまうこともあり得るのです。
しかし、詐欺手段を知るならば危険性は抑えられます。手段を知ることは重要なのです。
まとめ
不動産小口化商品の危険性を中心に取り上げてみました。危険性の裏には様々な要因が隠れていることが掴めたことと思います。また、対策についても触れました。どの様な手段があるか分かったことでしょう。
いずれにせよ、危険性を下げるためには下げるノウハウの習得が必要。日頃から情報収集に務め、投資の安全性を高めることが非常に大切と言えるでしょう。
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