不動産投資は将来の年金対策や資産形成のために有効と言われ、多くの投資家に受け入れられて来ました。投資家の中には一般の会社員をはるかに超える収入を得る人もいて、上手く行けば大きな儲けが可能なことも実証しています。
しかし、不動産投資は投資ビジネスの中でも自己資金が多く掛かる物。誰もが簡単に始めることは出来ません。
そこでスポットを浴びたのが不動産投資型クラウドファンディングなのですが、儲かる仕組みや儲けを逃がさないための注意点など、知られていないことが多くあります。
そこで、ここでは不動産投資型クラウドファンディングについて、儲けの仕組みを中心に解説したいと思います。
もくじ
頭に入れておきたい!投資ビジネスのリスクとリターンについて
「儲け」を考える前に再確認しておきたいのが「投資ビジネス一般のリスクとリターン」です。見て行きましょう。
リスクとリターンの関係
投資ビジネスは資金を投資対象に出資して、その運用によって得られる利益を投資家に還元するビジネスです。投資先のビジネスの状態によって儲けが違って来ます。
例えば、株式投資の場合には企業の株に出資して、株の値上がりによって利益を得るビジネス。その企業の儲けが多ければ株価も上がって収益が発生します。収益の大きさは企業業績による部分が多く、大儲けをした場合には株価も大きく上がります。
しかし、企業の業績は良い時ばかりではありません。赤字の時もあるのです。その場合には株価は下落して、投資家によっては損失を被ります。
つまり、リターンとリスクは同居しているのです。
一般的にはリスクとリターンは同じだけ発生します。ローリスクであればローリターンであり、ハイリターンを狙えばリスクも高くなります。
不動産投資クラウドファンディングの場合
それでは、不動産投資型クラウドファンディングはどうでしょうか。
これは位置的には、ミドルリスク・ミドルリターンが当てはまると思われます。と言うのも、不動産投資そのものがミドルリスク・ミドルリターンと言われるからです。実物不動産投資よりもリスクは少ないでしょうが、それでもミドルリスク・ミドルリターンと言えるでしょう。
ちなみに、ローリスクの物を挙げるとすれば銀行預金が代表格。元本割れが無い分、利子は極端とも思えるほどに少額です。逆にハイリスク・ハイリターンの物を挙げるとすれば、海外でも新興国への投資。
金利などが日本とは違いますし、経済成長の期待出来る国も多いです。しかし、一般のリスクに加え、為替やその土地特有のリスクがあり、ハイリスクとなります。
投資の中ではローリスク・ローリターンと言われる事もありますが、預金などを含めるのならミドルリスク・ミドルリターンと考えておくといいですね。
不動産投資の儲かる仕組みを復習しよう!
次に不動産投資の儲かる仕組みについても復習しましょう。
不動産クラウドファンディングとは見た感じが違いますが、基本となる部分は同じだからです。
家賃収入
まず挙げられるのが家賃収入。物件の状態によって変動します。
家賃を決める要因はいくつもあります。立地条件、物件の外観、内装、設備、街の景観、風紀、土地の人気度などが挙げられます。これらのパラメータが上がれば家賃も上がりますし、下がれば家賃が低くなるのです。
例えば、物件の外観。建物を見た感じがキレイでスタイリッシュであれば入居者も納得し、高い家賃も期待出来ます。しかし、ボロボロの外観では家賃を下げなければ入居すら期待出来ません。
そのため、物件の家賃の維持にはリフォームが効果的です。リフォームをすれば設備や内装が一新され、暮らし心地も良くなります。暮らし心地が良くなれば家賃を下げる必要もなくなり、水準をキープ出来るのです。
売却益
次に挙げられるのが売却益です。
これは物件の収益性によって値段が変動します。
と言うのも、投資用物件を購入するのは多くが別の不動産投資家だから。儲かる物件は高値が付きやすいのです。
例えば、駅に近くて交通の利便性の高い物件と駅から遠い物件を比べると、その差は歴然です。利便性の高い物件の方が人気を集めます。人気が集まれば家賃のレベルも高くなり、収益性も上がります。売却にも有利になるのです。
尚、物件を売るためにリフォームをして収益性を上げる手法もあるのですが、状況によっては古いままの方が売りやすい場合もあります。その場合、売る立場としてもリフォーム費用が浮くメリットが発生します。
現物の不動産投資と比較すると不動産クラウドファンディングはどうなの?
ここで、不動産投資型クラウドファンディングと現物不動産投資の比較をしてみましょう。
どちらの儲けが大きいか
結論から言うと、現物不動産投資の方が利回りが高くなりやすく、不動産投資クラウドファンディングの方が低くなる傾向があります。ただ、基本的には双方ともがミドルリスク・ミドルリターンなので、違いはあくまでも「傾向として」のレベルです。
投資用物件を購入するためには、物件選びの手間や購入の手続き、そして銀行とのローンの相談など、様々な工程が必要です。実物不動産投資の場合は、その工程を投資家がしなければなりません。
その一方で、不動産投資型クラウドファンディングの場合は購入から運営まで業者に一任します。当然ながら、そこには業者側のマージンが乗りますので、その分の費用が余計に掛かって利回りが下がるイメージと言えるでしょう。
現物不動産の有利な点
ここで、現物不動産投資の有利な点を挙げてみましょう。
まず挙げられるのが「銀行融資を利用できる点」です。
不動産投資には投資用物件を購入する費用が必要ですが、銀行は資金を融資してくれます。融資額は物件や投資家の属性にもよりますが億の額も可能です。しかも、不動産オーナーとしてのステージが上がり、銀行とのコネクションが強くなると、融資額も増えて来ます。その点、不動産投資型クラウドファンディングの場合には銀行融資が使えず、大きな投資は出来ません。
また、物件の手配の自由度も高いです。不動産投資は投資用物件の活用でビジネスの流れが変わります。
例えば、物件の購入費用が抑えられる中古物件を購入して自前でリフォームして利回りを上げるケース、内装材にこだわりの逸品を使って差別化を計るケース、ペットや楽器演奏を可能として市場開拓をするケースなど、物件を自前で持っているから可能となることは多いのです。不動産投資型クラウドファンディングはこの点でも劣ります。物件運営は事業者が担当。投資家の自由度は低く、仮に旗色が悪くなっても運営は任せるしか無いのです。
不動産投資型クラウドファンディングの有利な点
次に、不動産投資型クラウドファンディングの有利な点を挙げてみましょう。
これは多くがリスク低減に働く要素と言えます。
例えばクラウドファンディングは少額投資が可能になるのですが、これは大きな損失を防ぐのに有効です。
また、銀行融資を使わない点、これは借金だけが残らないことを意味します。
物件選びや運営を任せられるのもリスク低減に役立ちます。特に投資初心者の場合は物件をどの様な基準で選べば良いか分かりません。その点、不動産投資型クラウドファンディングではプロの不動産会社に任せることが可能なのです。
しかし、前述の様に投資ビジネスはリスクが抑えられればリターンも減る物。収益面では不利となるのです。
いきなり銀行ローンを使って不動産投資をするのか?それとも不動産投資クラウドファンディングで少額からでもリスクを低減させて始めてみるのか、はっきり言って、どちらも良し悪しがあると言えるでしょう。
どちらが良いとは言えません。どちらにもメリットとデメリットが存在するのです。
不動産クラウドファンディングで儲ける条件とは?
前述の様に、不動産投資型クラウドファンディングはリターンがある程度抑えられます。しかし、抑えられた範囲の中でも高いレベルを狙うことは可能です。
そこで、ここでは不動産投資型クラウドファンディングで儲ける条件について取り上げてみましょう。
良い業者選び
まず挙げられるのが良い業者選びです。
不動産投資型クラウドファンディングの事業者は高いレベルの不動産会社です。物件選びから管理まで任せられ、収益を稼いでくれるビジネスパートナーなのです。
しかし、事業者にもレベルの高い業者とそれなりの業者があるのは事実。良い業者を選ぶことが儲けるカギとなります。
不動産投資型クラウドファンディングの事業者は宅建業者としての免許番号や資本金を公開しています。会社としてのキャリアや安定性が分かるので、選ぶ際には活用しましょう。
良い物件選び
不動産投資を考える上で、良い物件を選ぶことは外すことは出来ません。物件の収益性が悪いならば、空室が常態化してしまい、赤字だけが膨らんでしまうからです。
これは不動産投資型クラウドファンディングでも同じです。物件が良く無ければ儲けは期待出来ないのです。
しかし、良い物件を引くならば、それだけ大きな儲けを狙うことが可能です。投資用物件選びには細心の注意を払いましょう。
いくら不動産投資型クラウドファンディングがプロに任せたものだと言っても、参加するクラウドファンディングは自分で選ぶものです。情報の開示はしてあるので、参加する前にしっかりとチェックしておきましょう。
不動産知識の習得
不動産投資型クラウドファンディングは資金を業者に預ければ配当を受け取ることが可能なビジネス。しかし、銀行預金の様な性格の物ではありません。直接的では無いにしても、立派な不動産投資なのです。
例えば、不動産投資の利益は家賃収入と売却益から成立しますが、不動産投資型クラウドファンディングであっても基本は同じ。収益を得るプロセスは同じなのです。
ですから、不動産投資の知識はどこまで行っても必要です。積極的に勉強をしましょう。
リスク管理の知識
不動産投資型クラウドファンディングでもリスク対策は必須。しっかりしていないとビジネスの破綻にも繋がり得ます。
ただ、不動産投資型クラウドファンディングのリスク対策には2つの要素があり、両方とも注意しておく必要があります。
第1の要因は「投資先の分散」です。
投資先を分散させると、仮に何等かのダメージを受けたとしても全体が傾くことは無くなるのです。例えば、複数のクラウドファンディング業者に資金を分散して投資しておけば、仮に1つの事業者が倒産したとしても、投資ビジネス全体が破綻することにはならず、生き残るのです。
第2の要因は「個々の不動産の様子を観察すること」です。
先にも挙げましたが投資用物件の状態は非常に大切。状態によって家賃レベルも違って来るのです。そのため、投資をスタートさせる時には物件の確認が必要となるでしょう。
情報の精査
不動産投資において情報収集は欠かせません。良い物件を探すにしても、良い業者を探すにしても調査は欠かせないのです。
しかし、情報はただ集めるだけでは不十分です。集めた情報の精査も大切なのです。
例えば、不動産情報を集めてみると、物件概要として立地や築年数などが記載されています。そして、業者に依頼をするならば、更に詳細な情報が来るかも知れません。
では、その情報が鵜呑みにされたらどうでしょうか。解釈の違いが発生するリスクが高くなり、ビジネス上のダメージにも繋がるのです。そのリスクを回避するためには情報の精査が必要。可能な限りのチェックが重要なのです。場合にもよるでしょうが、現地に行ってみることも大切です。
尚、情報を精査するためには不動産の知識も大切。日頃からの勉強が重要です。
判断力と決断力
不動産投資型クラウドファンディングは少額から投資が可能ということもあり、人気が高くて需要に供給が追いついていない状態が続いています。
そのため、新しい物件が出た場合には競争率が高く、早い者勝ちで決まってしまっています。…つまり、迷っているならば、他の投資家に物件を取られてしまうのです。
そのため、良い物件が出た時には素早く判断をして決断することが要求されます。
ただし、その判断力と決断力のベースになるのも不動産の知識が重要。勉強が大切になります。
まとめ
不動産投資型クラウドファンディングについて、儲けの点から考えてみました。儲ける仕組みに加えて、儲けるための条件についても理解出来たと思います。
また、不動産投資型クラウドファンディングに不動産の知識が重要であることも掴めたことでしょう。
いずれにせよ、物件選びにしても業者選びにしても、ヤマ勘で考えてはいけません。しっかりと勉強し、儲かるビジネスを構築しましょう。
貴方は不動産クラウドファンディングの詐欺を見破る事はできますか?見破り方をファイナンシャルプランナーに伺ってみました!
不動産投資型クラウドファンディング
不動産投資に興味があるけども、ローンを組んでまで投資をするのには【リスク】を感じる。
そんな方は、不動産投資型クラウドファンディングを試してみてください。
どちらの事業者も不動産投資を少額から始めてみる、試してみるにはピッタリな事業者だと言えます。
【リスク】を少なく不動産投資を始めてみましょう。
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