FPに聞いてみた

投資信託はどう違う?運用対象別のリスクとリターン

投資信託はどう違う?運用対象別のリスクとリターン

昨今は少子高齢化が進み、将来の年金の不安が増しました。人々はそれに対応すべく様々な対抗策を検討しております。

さて、投資信託もその内の1つ。運用会社に実務を任せられるメリットがあるので、投資を知らない人であっても容易にスタート出来ます。

しかし、投資信託は種類が非常に多く、しかもリスクとリターンがファンドによって違うとも言います。これでは簡単に選べません。

そこで、ここでは投資信託の運用対象別のリスクとリターンを紹介したいと思います。

運用対象によってリスクやリターンに違う部分はあります。その事を知っているか知っていかないかを考えてみましょう。知る為には専門家の意見は重要です。FPの方に伺ってみました。

運用対象で違うリスクとリターン

まずは運用対象による違いのアウトラインを紹介します。

運用対象で違うリスクとリターン

運用対象で環境が違う

投資信託の運用対象は様々で、これは素人には困ったことです。

さて、多くの投資家にとって一番困ることは「リスクとリターン」の違いではないでしょうか。あるファンドはローリスク・ローリターンで別のファンドはハイリスク・ハイリターン。何が同じで何が違うかがわからないことでしょう。

では、何が運用対象で違うのでしょうか。

これは「環境」です。投資の環境が全く異なるのです。

と言うのもリスクの発生状況が違いますし、得られるメリットの条件も完全に違うもからです。例えば、海外と国内では金利が違いますし政治の安定性も異なります。環境が異なればリスクとリターンは必然的に違って来るのです。

リターンを求めればリスクを背負う

投資において、リターンにはリスクが付いて来る物です。大きなリターンを求めるならば、それだけ大きなリスクを背負うことにもなります。ローリスクでハイリターンの投資は、残念ながら見当たりません。

さて、これは海外の投資信託を見れば分かりやすいと思います。と言うのも、海外の投資は為替が大きく影響するからです。為替のタイミングによっては、リターンを更に大きくしてくれるでしょう。しかし、損をした時点で為替の状態が悪いと、損失を更に大きくしてしまうからです。

この様に、リスクとリターンは一体です。選ぶ際には気を付けましょう。

国内債券

ここからは、実際的なリスクとリターンを運用対象別に確認しましょう。

国内債券

まずは国内債券です。

運用対象の概要

国内債券の運用対象は主に日本国債、政府関係機関債、地方債、社債などです。値動きが少ないのが特徴で、発行した機関が潰れなければ資金を受け取ることが可能です。

国内の投資信託の場合は複数の種類に分散して、リスクの軽減を図っています。と言うのは、社債などの場合には経営悪化や倒産のリスクを持っているからです。

尚、債券は金利のリスクを受けます。今後、金利の変動があった場合にはリスクが顕著に現れるかも知れません。注視が必要となるでしょう。

リスクとリターン

国内債券はローリスク・ローリターンと言われています。ですから、初心者には向いています。

ただし、国内債券には金利のリスクがあるため、今後の金利政策によって環境が変わって来ると思われます。金利は国の方針によって異なりますので、今後の政局や内閣人事などによっても異なるかも知れないからです。

ちなみに、内閣人事などは政治家のスキャンダルなども影響する世界。読みにくい裏事情も多そうです。

海外債券

次に海外債券を取り上げてみましょう。

海外債券

運用対象の概要

海外債券はその名の通り外国の発行体の債券です。海外は日本と様々な点で環境が異なるので、違う特徴を持っています。

違う点の代表格は金利です。今の日本の金利は非常に低いのですが、海外を見るならば高い金利の国は多くあります。

また、海外の場合は為替があるので、タイミングによって利益の変動も見られます。為替は変動するので、条件が良くなることもありますし、逆に悪くなることもあります。難しい点と言えそうです。

リスクとリターン

海外債券は日本の債券よりもリスクもリターンも大きくなります。

例えば、先に挙げた金利は好条件になりますし、為替もタイミングによっては好条件です。ですから、これらの好条件が重なれば大きなリターンになります。

しかし、海外は日本とは違うリスクを負います。例えば、戦争などはリスクの最たる物の1つです。最近、ロシアの債券が暴落しましたが、これなどはロシアのウクライナ侵攻が大きな原因。カントリーリスクが最大限に出た結果です。

国内株式

次は国内株式です。

国内株式

運用対象の概要

運用対象は国内の企業の株式です。

投資対象となるのは平均よりも成長力があり、しかも持続すると考えられる会社です。

国内株式の特徴は国内の経済状況や社会情勢によって左右されるため、比較的読みやすいです。そのため、仮に状況が悪化したとしても損切りなどのアクションも素早い対応が可能と言えます。

また、投資信託は分散投資をしているため、一般の株式投資に比べてリスクが抑えられています。

リスクとリターン

国内株式は債券に比べるとリスクとリターンの度合いが大きくなります。と言うのも株式の場合は企業の業績によって成り立っているからです。

企業の業績は債券の場合よりもリスク要因も多いです。単なる販売不振だけでなく、原料の高騰なども経営を圧迫します。

また、企業の場合は倒産のリスクがあるのです。

しかし、経済環境が良くなれば企業の経営環境が良くなり、業績も好調になって大きなリターンを叩き出します。

海外株式

次は海外株式を取り上げます。

海外株式

運用対象の概要

運用対象は海外企業です。

海外企業には世界シェアを持つ巨大企業が少なくありませんし、新興国には成長力にあふれる企業が多数あります。特に新興国の場合は巨大なインフラのプロジェクトが多く、大きな利益を狙えます。

海外には日本よりも成長力のある企業や地域が多くあります。その様な元気なところに投資出来るのは大きな魅力とも言えそうです。

尚、海外株式も為替の影響を受けてしまいます。タイミングによってはリターンの幅が小さくなったり、大きくなったりもします。

リスクとリターン

海外株式は為替リスクやカントリーリスクを負ってしまうので、国内株式よりもリスクが大きくなります。その一方で、日本企業よりも大きな利益を生み出している会社も多数で、リターンも大きいです。

尚、海外の場合は先進国と新興国によって、リスクとリターンが異なります。アメリカやヨーロッパの国々であればリスクとリターンが小さくなり、新興国になれば逆に大きくなるイメージです。

また、海外の経済状況は情報が入るのも遅く、アクションが後手に回りやすいデメリットもあります。

国内不動産

次に、国内不動産について取り上げます。

国内不動産

運用対象の概要

国内の不動産投資信託はマンションなどの住居系不動産に加え、空港やホテル、ショッピングセンターなどまでカバーします。これは個人投資家には手が届きにくい範囲の物件。投資信託ならではの投資と言えそうです。

そして、不動産投資信託の場合は実物不動産投資と違って、物件や入居者管理など、不動産の運営をしなくて済みます。銀行融資が使えないため大きな投資はハードルが高いなどのデメリットはありますが、労力を抑えての投資が可能です。

リスクとリターン

不動産投資信託は物にもよりますが、株式よりもリスクとリターンが大きくなる物もあります。

ただし、リスクとリターンの要因が他の投資信託とは異なるので、購入の際には注意が必要です。

不動産投資信託のリスク要因としては、地震や津波などの自然災害リスクもあり、他の投資信託とは別物として考えるべきです。そのため、金融の知識に加えて建築や不動産の知識も必要。投資家として投資の内容を知るために勉強をしなければなりません。

海外不動産

次に海外不動産です。

海外不動産

運用対象の概要

海外不動産投資信託は海外の物件に投資をすると言う物です。海外は日本と比較すると活発な地域が少なくありません。投資対象として考えるならば魅力は大きいのです。

ただ、海外とは言っても国によって状況は異なります。

例えば、アメリカやヨーロッパ諸国と、中南米やアジア諸国などの新興国では人口も建設も条件が異なります。それによってメリットとデメリットが異なるため、選ぶ際にはファンドの内容を確認することが大切です。

リスクとリターン

海外不動産投資も国内の物よりもリスクとリターンの幅が大きくなります。海外は為替リスクやカントリーリスクがある一方で、人口増加などが日本国内よりも顕著だからです。

特に、アジア諸国は活発な動きを見せていて、投資対象としては魅力的です。しかし、自然災害リスクなどは国内の物よりも大きく、投資家にとってはデメリット要因にもなります。

コモディティ

次にコモディティ投資を挙げてみましょう。

コモディティ投資

運用対象の概要

コモディティ投資は幅が非常に広いです。農産物の様な物から、金やレアメタルなども投資に含まれます。ですから、投資家は社会情勢などを見極めながら、投資対象を絞ることになります。

尚、コモディティ投資の場合には、メリットとデメリットがファンド別に発生していて、分かりにくいです。例えば農産物を考えるならば、海外では害虫の大量発生などもリスク要因となり得ます。日本に居るとイメージが難しい投資があるのです。

リスクとリターン

コモディティ投資は投資対象が広いため、リスクとリターン幅も小さい物から大きい物まで様々と言えます。そして、社会情勢によっても強い物と弱い物が現れます。

例えば、ある地域での農業生産が天災などで上手く行かない場合は農産物の投資にも影響します。また、工業製品の需要によってレアメタル市場の状況が変わり、投資環境も変わります。

また、戦争などによっても環境が変わります。金などが強くなるのです。

この様に、コモディティ投資は実際に見なければ分からない部分が多く、難しいです。

選ぶ上での注意点

この様に、運用対象によってリスクとリターンの現れ方はずいぶん違います。

運用注意点

では、実際に運用対象を決めるにあたっては、どの様な点に注意すれば良いのでしょうか。

リスクとリターンのどっちを取るか

まず挙げられるのが、「リスクとリターンのどちらを取るか」と言う問題です。

投資に共通して言えるのですが、リスクが小さくなればリターンも小さくなりますし、大きなリターンを狙うならば高いリスクを背負う必要も出て来ます。

そのため、運用対象を選ぶ上では、自分がどれくらいのリスクを被るか、あるいはどれくらいのリターンを狙うかを、バランスを取りながら考える必要があるのです。

これは投資家それぞれの事情によっても異なるのですが、闇雲に決めるのでは無く、運用対象の特徴を考えながら選ぶのが良いでしょう。

リスクを理解しておきたい

投資信託には様々なリスクがあります。そして、場合によってはリスク要因が現実の物となり、元本割れを起こすまでの驚異となります。

さて、運用対象を決めるにあたっては投資のリスク要因を理解するのがベターです。「ローリスクとハイリスク」のリスク要因の違い、そしてそれによって違って来るリターンの条件などの理解が必要なのです。

リスク要因について知るならば、運用対象の選び方だけでなく、選ぶタイミングなども分かって来て、より効率の良い投資が可能になります。

ぜひともリスク要因についても知っておきましょう。

最新の情報から判断したい

投資環境は様々な要因によって変動します。景気が良くなれば好条件になりやすいでしょうし、何らかの緊張状態が続けば状況は悪くなることでしょう。

そのため、運用対象を決めるにあたっては、可能な限り新しい情報を集めることが重要になります。

例えば、原油などの場合には中東情勢が大きく関係しますので、中東からの新しい情報が投資環境を左右させることもあります。

ぜひ、情報収集に努め、より有利なファンドを選びましょう。

まとめ

投資信託の運用対象別のリスクとリターンを取り上げました。投資によってリスクとリターンの現れ方が違うことが把握出来たことと思います。

投資信託の成功のポイントの1つにリスクとリターンを理解することが挙げられるのですが、投資対象の比較はその点で重要です。しっかりと確認して、より良い投資としましょう。

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清水みち代

関東在住の30代女性。 生保代理店で窓口営業に従事していましたが、コロナの影響で休業中。 自宅にいる時間に資格取得に目覚め、通関士、宅地建物取引主任者、FP2級、総合旅行業務取扱管理者の各資格を取得。 将来の目標は、北海道での「田舎暮らし」。

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