「iDeCoを始めたいけど、どの証券会社で口座を作ればいいんだろう?」
「楽天証券とSBI証券とマネックス証券のiDeCoは何が違うの?」
こんな疑問を持っている人に、iDeCoにおすすめの証券会社の選び方や、各証券会社の特徴やお得なサービスなどを解説します。
iDeCoは上手く利用すると老後の資金不足を解決する有効な手段となります。
また今年の秋に行われる法改正で、新たにiDeCoを利用できるようになる人も増えるため、証券会社に口座を開設したい方も増えると思われます。
この記事ではそうした今後iDeCoを開始したい人のために、証券会社の選び方や、有名ネット証券3社(楽天証券・SBI証券・マネックス証券)のiDeCo口座のサービスの違いを詳しく解説していきます。
各証券会社におすすめの人の特徴も解説していますので、是非最後までお読みください。
もくじ
iDeCoを始める前に知っておきたい注意点
最初にiDeCoを始める時に知っておきたい注意点、証券会社の選び方を紹介します。
iDeCoがおすすめの人
iDeCoは20歳から60歳の成人であれば、基本的に誰でも資産運用を非課税で利用できるお得な制度です。
選べる投資信託も低コストで資産性の高いファンドが揃っているので、加入条件に合う人はぜひとも加入すると良いです。
特に公務員・会社員・自営業者(フリーランス)で厚生年金や国民年金に加入している人は、老後の資産形成に有益です。
一方で、専業主婦で国民年金を収めていない人は税金の軽減メリットは得られないので、加入メリットはほとんどないと考えてよいです。
その他では現在の生活費だけで困窮している、または借金がある人はiDeCoに加入する前に、生活費を下げて貯蓄できるようになってから始めることをおすすめします。
iDeCoを始める時に証券会社を選ぶポイント
iDeCoを始めるときに最初にすることは、口座を作る金融機関を選ぶことです。
金融機関を選ぶ際には以下の4点に注意して、自分に合った会社を選択すると良いです。
管理手数料が安い
iDeCoの手数料には2種類あります。
口座を開設する時にかかる「口座開設費用」と、運用中にかかる「口座管理手数料」です。
どの金融機関で口座を開設してもかかる費用と、金融機関ごとに異なる費用があります。
(金融機関に関わらずかかる費用)
- 国民年金基金連合会:口座開設費用2,829円、口座管理手数料105円/月
- 事務委託先金融機関:口座管理手数料66円/月
(金融機関ごとに異なる費用)
- 口座開設費用:0円~
- 口座管理手数料:0円~
金融機関ごとに異なる費用はネット証券が安くなっていて、楽天証券・SBI証券・マネックス証券ではすべて0円となっています。
取扱商品を見て決める
iDeCoの取扱商品数は各証券会社で異なります。
ですがそれよりも種類の豊富さや自分に合う商品があるかをチェックする必要があります。
国内株式だけで運用したいのか、海外の株式や不動産にも手を広げたいのかなど、自分の希望を決めて、それに合った金融機関を選ぶと良いです。
また低リスクで運用したい場合は、定期預金や債券のファンドがあるかを確認する必要があります。
信託報酬の低さ
iDeCoは長期投資を前提にした仕組みなので、運用中にかかる信託報酬が低い方が有利となります。
例えば同じ国内株式TOPIXに連動するファンドでも、証券会社によって信託報酬が異なるため、事前に確認する必要があります。
0.1%の差であっても保有期間が長く、金額が大きくなってくると大きな差になるので、できるだけ信託報酬の低いファンドを選ぶことをおすすめします。
使いやすさ
金融機関によってサービスの違いがあるので、自分に合ったスタイルを持つ会社で口座を開設したほうが良いです。
対面式のサポートが必要な場合は、手数料や管理費用が上がってしまいますが、店舗を構える銀行や証券会社などを利用したほうが、ネット型証券会社よりも細かいサポートが受けられます。
一方で、電話やチャットのサポートだけで良ければ、ネット型証券会社を利用するとコストを安く抑えられます。
またスマホだけで運用を考えているなら、スマホアプリが使いやすく情報量が多い証券会社を選ぶと良いでしょう。
iDeCoに加入する(始める)リスクとは
iDeCoを始める前に知っておきたいリスクを3点解説します。
iDeCoで運用する資産の多くは株式や不動産、債券といった価格が上下する商品です。
長期的には銀行預金より高い利回りが期待できますが、短期的には価格変動によって元本割れを起こす可能性があります。
運用している投資信託が、運用会社の都合により廃止されて期間前に償還されることがあります。
iDeCoは老後資金の形成を目的に導入された制度なので、60歳までは換金ができません。
急な出費でお金が必要になっても解約はできません。
上記のリスクを理解したうえで、証券会社に口座を開設してiDeCoを開始する必要があります。
楽天証券・SBI証券・マネックス証券のiDeCoを比較
それでは、ここからネット大手3社のiDeCoの特徴について解説していきます。
手数料の違い
まずは口座開設や管理にかかる手数料の違いについて解説します。
①加入手数料
- 楽天証券:2,829円
- SBI証券:2,829円
- マネックス証券:2,829円
②移管手数料
- 楽天証券:4,400円
- SBI証券:4,400円
- マネックス証券:4,400円
③還付手数料
- 楽天証券:1,488円
- SBI証券:2,148円
- マネックス証券:1,488円
④運用手数料
- 楽天証券:171円/月円
- SBI証券:171円/月
- マネックス証券:171円/月
手数料は3社ともほとんど差がありません。
還付手数料だけ違いがあり、SBI証券が2,148円に対して、他の2社は1,488円です。
大きな差でないため、手数料よりも取扱商品の違いで選ぶ方が重要です。
取扱商品の違い
続いてiDeCoの運用商品の違いについて解説します。
国内外の株式・債権・REITの本数を比較した結果がこちらです。
①楽天証券
- 商品数:32本
- 国内株式:6本
- 国内債券:2本
- 国内REIT:2本
- 海外株式:7本
- 海外債券:4本
- 海外REIT:1本
- その他:10本
②SBI証券
- 商品数:37本
- 国内株式:6本
- 国内債券:1本
- 国内REIT:1本
- 海外株式:14本
- 海外債券:4本
- 海外REIT:1本
- その他:10本
③マネックス証券
- 商品数:27本
- 国内株式:7本
- 国内債券:1本
- 国内REIT:2本
- 海外株式:8本
- 海外債券:3本
- 海外REIT:1本
- その他:4本
国内株式ではマネックス証券が7本で最も多い一方で、海外株式はSBI証券が14本で最も多くなっています。
楽天証券は国内・海外の債券が合わせて6本と最も多くなっています。
楽天証券の特徴
それでは楽天証券を利用するメリットやデメリットを解説していきます。
楽天証券がおすすめの人
楽天証券を利用するとメリットのある人は次のような人です。
- 楽天グループのサービスを複数利用している
- 楽天銀行のユーザー
- 手数料を安く抑えたい人
- 1日に何回も取引する人
楽天証券で積立投資をしていると、楽天市場で買い物する際にもらえる楽天ポイントが増えるメリットがあります。
また楽天銀行と楽天証券は連携サービスがあり、普通預金の金利優遇や自動入出金サービスがあります。
楽天証券のメリット
楽天証券を利用すると以下のようなメリットがあります。
- トレードツールが高性能
- 投資信託の銘柄数が多い
- 自動入出金サービスが便利
- ポイント投資やポイント運用がお得
- ロボアドバイザー「らくらく投資」が使いやすい
楽天証券のトレードツール「マーケットスピードⅡ」は無料で使えて、見やすくて発注から管理まで使いやすいという評判があります。
また投資信託数は大手ネット証券の中でも取り扱い本数が多く、すべて買い付け手数料が無料です。
また楽天ポイントを使って投資信託を買い付けできる他、投資信託を積立投資すると買い付け額に応じた楽天ポイントがもらえます。
楽天証券のデメリット
楽天証券を利用すると以下のようなデメリットがあります。
- Mac向けのツールが使いにくい
- コールセンターがつながらない
- マネーブリッジのメンテナンスが多い
楽天証券にはMac専用の「MARKETSPEED for Mac」がありますが、情報が見づらいなど不満の口コミが見られます。
またコールセンターの対応に不満を持つ人の口コミも多く、「電話がつながらない」「じっくり相談がしづらい」という感想を持つユーザーがいるようです。
SBI証券の特徴
それではSBI証券を利用するメリットやデメリットを解説していきます。
SBI証券がおすすめの人
SBI証券を利用するとメリットがある人は、以下のような人です。
- 手数料を抑えたい人
- IPO投資に興味がある人
- 株式投資以外の取引に興味がある人
- クレジットカード決済で投資をしたい人
SBI証券の手数料はネット証券の中でも最安値水準で、取扱商品も多い特徴があります。
またIPO投資に興味がある人には、取扱銘柄が多いためおすすめです。
その他に投資信託を積立投資するときにクレジットカード決済を設定すると、最大2%のVポイントが貯められるメリットがあります。
SBI証券のメリット
SBI証券を利用すると以下のようなメリットがあります。
- 手数料が安い
- クレジットカード決済が可能
- 外国ETFの積立投資ができる
- 最低投資金額が月100円から始められる
SBI証券は1日の取引額が20万円以上になると、楽天証券より手数料が安くなります。
また投資信託を積立投資する時に、三井住友クレジットカード決済を設定すると、取引額に応じたポイントが貯まります。
外国ETFを積立投資できるのはSBI証券の特徴の一つで、他の証券会社だと自分で定期的に注文を入れる必要がありますが、SBI証券なら毎月自動で買い付けが可能です。
SBI証券のデメリット
SBI証券を利用すると以下のようなデメリットがあります。
- サイトが煩雑で使いにくい
- 日本株と外国株の取引きが別々のサイトに分かれている
- デモ口座が無い
SBI証券は取引できる商品が多いため、ホームページが複雑で初心者には使いにくいという口コミがあります。
外国株と日本株の取引きできるページが分かれていて、別々にログインが必要という手間もあります。
実際に使ってみて使いづらいと感じる人はアプリを利用する手があります。
マネックス証券の特徴
それではマネックス証券を利用するメリットやデメリットを解説していきます。
マネックス証券がおすすめの人
マネックス証券を利用するとメリットがある人は、以下のような人です。
- 米国株投資に興味がある人
- IPO投資に興味がある人
マネックス証券はネット証券の中で特に、米国株取引可能な銘柄数が多い証券会社です。
国内証券会社で最も多い316銘柄を扱っています。
ただし外国株全体では中国株と2か国しか取り扱いが無いため、別の地域に投資を検討するには不向きです。
マネックス証券のメリット
マネックス証券を利用すると以下のようなメリットがあります。
- NISAやiDeCoの手数料が安い
- マネックスアドバイザーが便利
- 最低投資金額が月100円から始められる
- クレジットカードの積立投資ができる
マネックス証券はNISAやつみたてNISAの買い付け手数料が全銘柄無料で、iDeCoの采井管理手数料も無料です。
その他にはロボアドバイザーを使った金融工学理論に基づいて世界へ分散投資する「マネックスアドバイザー」が利用できます。
また投資初心者が投資を始めやすい制度として、投資信託やミニ株投資が100円から始める仕組みがあります。
マネックス証券のデメリット
マネックス証券を利用すると以下のようなデメリットがあります。
- 取引額が多いと手数料が高い
- 外国株が米国と中国だけ
マネックス証券の手数料は50万円以上になると、SBI証券や楽天証券より高くなるので注意が必要です。
また米国株に強い特徴がありますが、その他の外国株は中国株しか扱っていません。
まとめ
これまでiDeCoを始めるために、どの証券会社で口座を開設するのが良いのかを解説してきました。
手数料・管理料を抑えたい人はネット型証券会社を利用するのがおすすめで、その中で大手3社(楽天証券・SBI証券・マネックス証券)はいずれも手数料・管理料が業界内で安く抑えられています。
楽天証券・SBI証券・マネックス証券では、国内外の株式・債券・REITと幅広く商品が用意されています。
そのためiDeCo以外に自分がどのような証券取引に興味があるのか、サイトやツールが使いやすいのか、どういったサポートを受けたいのかなどを考慮して、口座を開設する証券会社を決めることをおすすめします。
不動産投資型クラウドファンディング
不動産投資に興味があるけども、ローンを組んでまで投資をするのには【リスク】を感じる。
そんな方は、不動産投資型クラウドファンディングを試してみてください。
どちらの事業者も不動産投資を少額から始めてみる、試してみるにはピッタリな事業者だと言えます。
【リスク】を少なく不動産投資を始めてみましょう。
また、当サイトで人気の記事はこちらです。