サラ金の様な高利貸しからの借金は社会問題になるほど恐ろしい物です。と言うのも銀行のローンなどよりも高い利率だから。しかも複利計算なので、仮にでもほったらかしにしてしまうと雪だるまの様に利子が着いてしまうのです。
さて、投資信託は借りる方では無くて増やす方です。
投資信託を考えてみると、銀行預金よりも高い利率で増えて行く様にも見えます。しかもほったらかしでも大丈夫にも思えます。サラ金の逆の様な複利計算の構図になるので、ほったらかしでも良い様にも思えますね。 となると投資信託はほったらかしでも資産形成が可能とも思えて来るのですが、果たしてほったらかしではダメなのでしょうか。
もくじ
投資信託による資産形成
ほったらかしでの資産形成が可能かどうか、まずは投資信託の特性について挙げてみましょう。投資信託は銀行預金では無くて投資ビジネスなのですが、銀行預金に近い部分もあります。特徴を確認してみましょう。
基本的な運用にはノータッチ
例えば株式投資の場合には、投資対象とする企業を選んで株式を購入し、価値が上がった時点で売却をして収益を得ます。そのため、購入や売却のタイミングを考えなければなりません。つまり、運用は投資家が主体的になって進めなければならないのです。
しかし、投資信託はそれとは勝手が違います。銀行や証券会社を通してファンドに投資して運用してもらい収益を得ます。運用には基本的には投資家はノータッチ。一切を任せることが可能です。
運用のプロに任せられる
株式投資などでは運用は自前でしなければいけません。確かに証券会社の営業マンはパートナーになってくれるでしょうが、基本的には運用は自分持ちです。
しかし、投資信託の場合は運用のプロに任せられます。
投資信託の投資法人はいずれも運用のプロ。市況や世界の潮流を見極めて効率的な運用をしてくれます。株式を自分で購入し、新聞の経済欄などを見て考える素人判断などよりも、やはり投資の手腕は違います。その様なプロに運用を任せることが出来るのが、まさに投資信託のメリットと言うことが出来ます。
手軽にスタートが可能
投資信託は手軽に始めることも可能です。
特に、今はスマホなどでも口座を開くことが可能で、ネット場で多くの手続きが可能です。投資対象にどの様な物を選ぶか、資金はどれくらいにするかなどが手元の端末で操作することも可能。非常に手軽です。
また、投資信託は取り崩しや解約などをして現金化することもあるのですが、今のスマホのアプリはその様な手続きにも対応しています。スタート以外の操作も非常に手軽です。
少額でも始められる
投資ビジネスは一般に多くの資金が必要です。例えば不動産投資の様な物であれば、投資用物件の取得額として数千万円から数億円の資金が必要。不動産投資の場合には銀行の利用も可能なので、負担はいくらか緩和されるかも知れませんが、それでも資金の負担は大きいです。
さて、投資信託の場合は必ずしも大金が必要な訳ではありません。非常に少額の投資も可能となっているのです。特にネット系の証券会社は対応が良く、100円から受け付けてくれるところもあります。
ほったらかしでも投資信託なら資産形成は可能か
この様に、投資信託は仕事の多くを丸投げすることが可能なのですが、投資信託はほったらかしでも資産形成が可能なのでしょうか。
投資家がしなければならない仕事
投資信託は仕事の多くを丸投げすることが可能なのですが、全部を投げる訳には行きません。投資家がしなければならない仕事もあるのです。
例えば投資対象の決定。
投資信託をネットで調べてみると、非常に多くの種類の投資があるのに気が付きます。不動産に限定したとしても、タワマンの様な物件に投資をしている物から、商業施設やテナントに投資をしている物まで様々です。そして、投資家はこれらの種類の中から自分に合う対象を選び取らなければならないのです。
この様に、投資家に必須の物もあり、完全に丸投げとは行きません。
ダメな場合も少なくない
この様に投資信託は完全に丸投げには行きません。また、後述しますが完全放置にするとマズくなる状況も生まれ得ます。そのため、管理せず、ほったらかしの場合には、全体がダメになることも少なくありません。
仕事を全部丸投げに出来るからと思い込んでいて、管理もせずにほったらかしにしておいたら、投じた資金が減っていると言った事態もあり得るのです。
投資信託でもほったらかしだとダメな理由
この様にほったらかしだとダメになってしまうこともあります。では、ほったらかしにしてダメになった場合、どの様な理由が考えられるのでしょうか。
基準価額管理もほったらかしになる
投資信託において基準価額の管理は非常に大切です。基準価額はファンドの価格とも言える物。評価額を決める上で重要な数値なのです。
さて、ほったらかしにする人は基準価額管理もほったらかしにし得ます。
基準価額は毎日変動するので監視が必要です。しかし、この数値の監視を軽視してほったらかしにすると、評価額の管理もいい加減になってしまいます。非常に良くありません。
純資産総額もほったらかし
基準価額の管理がいい加減だと純資産総額のチェックもしなくなります。
投資信託の純資産総額はファンドの安定性を示す数値とも言え、実は重要です。また、純資産総額の変動によって、運用の状況も伺い知ることが出来ます。
運用が上手く行っていればファンドそのものが潤うので純資産総額が増える、上手く無い場合には減る…と言う具合に読み取ることが出来るのです。
チャートもほったらかし
投資信託の基準価額や純資産額はチャートで公表されます。このチャートはネットで見ることが可能なので、今ではスマホなどでも確認することが出来ます。
さて、チャートは基準価額や純資産額の推移をプロットしているので、ファンドの状況を伺うためには重要です。人によっては様々な数値の計算をやってのけることでしょう。
しかし、チャートを見ずにほったらかしにする場合には、ファンドの傾向も知らなくなります。そうすると知らない間に損失が発生し、ほったらかしにしていた期間、損失がそれだけ大きくなることも。…非常に危険なのです。
投資信託はほったらかしだとどうなるか?
ここでは、ほったらかしてダメになってしまったシナリオを挙げてみましょう。
基準価額下落による損失
基準価額は純資産額と口数によって決まる数値。運用が上手く行っているかの指標の1つとも言えます。
さて、投資信託は投資のプロが投資ビジネスを請け負う物。そのため、個人投資家などよりも精度の高い仕事をして、儲けを確実にします。
しかし、いくら投資のプロとは言っても人間であることには変わりありません。どうしても限界は発生します。
そして、時には基準価額を下げることも。…しかも値段を下げたままで償還日を迎えてしまったりすると、投資の大きさにもよりますが、大きな損失を被ることになります。
評価額の下落
投資信託の評価額は基準価額と口数から計算する物で、基準価額に比例します。そのため、基準価額が下がると評価額まで落としてしまうのです。
分配金の低下
分配金は運用に応じて投資家に入る資金。ファンドの運用の状況によって変動します。
ですから、現時点では満足の行っていた金額だったのに、いつの間にか落ちていたと言う事態も無い訳ではありません。ほったらかしにする人は分配金の下落も放置することも。そうするとリターンが入って来なくなってしまい、損をしてしまいます。
評価額の下落
投資信託の評価額は基準価額と口数から算出する物。ですから基準価額が上がれば評価額も上がりますし、下がれば評価額も落としてしまいます。
ここで、多額の資金を投じているケースを考えてみましょう。
投資額が多額の場合、基準価額の微妙な変動が大きな評価額の差となって現れます。例えば1億円の1%は100万円です。そして、ファンドにもよりますが、1%程度のブレは珍しくはありません。…投資額にもよるでしょうが、数百万円レベルの損失を一気に食らうこともあり得ます。しかも、それがほったらかしだった場合には、資産の目減りが続くことも。危険なシナリオとなり得るのです。
解約のタイミングを誤る
投資信託の解約は利益を確定する上で、あるいは損失を抑える上で重要です。
さて、ほったらかしにすると、解約のタイミングも見失ってしまいます。
チャートを久しぶりにチェックしてみたら、1周間前に最高値を更新して、その後1周間で大きく値を下げてしまうこともあり得るのです。
不動産投資信託のほったらかしについて
ここでは不動産投資信託のほったらかしについて考えてみましょう。
実物不動産投資の場合には、投資用物件を管理せずにほったらかし、と言う訳にはサブリースでも無い限り行きません。
さて、不動産投資信託は実物不動産投資とは違う点が多くあります。不動産投資信託をほったらかしにするならば、状況はどの様になるのでしょうか。
リスクの見落とし
投資信託には様々なリスクが存在します。それは為替であったり金利であったりします。また、海外の物では、その土地独特のリスクもあり得るのです。例えば、内戦の勃発により市況が大きく動いたなどです。
では、ほったらかしの場合にはどの様な事態が考えられるか、と言うと「リスクの見落とし」などがあり得ます。
例えば、レジャー施設への投資の場合、コロナの影響で集客が上手く行かずに値を下げた…と言った事態もあり得ます。これは明らかにリスクの見落とし。この時にファンドをほったらかしにしていると、基準価額を下げることも。危険なのです。
基準価額下落の放置
不動産投資信託も投資対象こそ違いますが、基本的には他の投資信託と変わりません。ファンドの価値を決める基準価額があるのです。
さて、基準価額のほったらかしは損失を招くことがあります。基準価額が下落しても放置してしまい、傷を深くしてしまうのです。
そして、そのまま償還日を迎えたならば、収益はどうなってしまうでしょうか。あまり良い結果にはなりません。
分配金の下落
投資信託の分配金は運用の収益を分配する物。口数も関係して来るので、そのファンドの人気とも関係するのですが、収益とすることも出来る費用です。
ところで、投資信託にもよりますが分配金をセールスポイントにしている物もあります。毎月の決算の度に分配金を放出するファンドです。
しかし、その様な投資信託でも状況が変動することもあります。その結果として分配金を落とすこともあります。そして、そのタイミングでほったらかしにするならば、分配金の下落もあり得るのです。
純資産額が減っても気が付かない
基準価額を落としてもほったらかしの人は、純資産額を落としてもほったらかしとなるでしょう。
不動産投資信託は不動産の状況によって異なる物。テナントの投資に特化しているファンドなどは景気の影響を大きく受けてしまいます。
そして、その結果として運用が上手く行かなくなってしまい、純資産額まで落としてしまい、安定性まで怪しくなってしまいます。
ところで、その様な時点で解約をすれば、損失は抑えられるかも知れません。しかし、その時点でほったらかしにするならば、更に純資産額が落ちてもほったらかし。そして、気が付いた時には償還日を迎える…と言ったシナリオもあり得るのです。
まとめ
投資信託をほったらかしにした場合について取り上げました。投資信託はほったらかしでも行けそうに一見すると思えるのですが、その中には危険性が潜んでいることが掴めたことと思います。
いずれにせよ、投資信託はリスクを伴う投資ビジネス。ほったらかしはマイナスの部分までほったらかしにすることなのです。
投資信託をはじめる場合には決してほったらかしにせず、緻密な計画を立てることをオススメします。
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