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今さら聞けない木造アパート投資、メリット・デメリットを一挙解説!

今さら聞けない木造アパート投資、メリット・デメリットを一挙解説!

不動産投資は利回りアップが重要。そのため、投資金額を抑えながら家賃収入を確実にして行く必要があります。しかし、投資金額を抑えようとすると、それに連動して家賃も低くなる場合も。物件調達には工夫が必要です。

それでは、どの様な物件を選ぶのが有利なのでしょうか。この回答の1つとして「木造アパート投資」が挙げられます。木造アパートは特有のリスクもあるのですがメリットもあり、上手く運営すれば収益を上げることが可能です。

ここでは、木造アパート投資に焦点を絞って紹介します。木造アパート投資のメリット・デメリット、そして注意点なども把握出来ることでしょう。

鉄筋には鉄筋の、木造には木造の良さと悪さがあります。今回は木造アパート投資のメリットとデメリットについて、FPの方に伺ってみました。

数ある不動産から木造アパートを選ぶ意義

まずは木造アパートを選ぶ意義について取り上げます。

木造アパートを選ぶ意義

アパート投資には鉄骨系などの物もありますが、木造アパートを選ぶこと自体に意義があります。

では、どの様な意義があるのでしょうか。

比較的大きな利回りを得られる

まず挙げられるのが「比較的大きな利回りを上げるのが可能」である点です。

これは区分マンション投資と比較すると分かりやすいでしょう。

区分マンションの場合、ワンルームの様な物件であっても取得コストが意外に大きくなり、利回りが圧迫されることも多いです。そして、1部屋しか無いので収入は限定的です。

しかし、アパートであれば複数の部屋があり、家賃は部屋の数だけ増えます。そして、木造であれば比較的取得コストを抑えることが可能。それだけ利回りが上がるのです。

購入がしやすいのでスタートしやすい

木造建築物はマンションの様な鉄筋コンクリート構造物と違って建設が比較的容易です。そのメリットとして、建築コストを抑えることが可能。購入しやすくなります。

ちなみに、大都市圏に住宅地にも木造アパートは多いです。大都市圏と聞くと物件価格が非常に高い様にも思えるかも知れません。しかし、大都市圏であっても木造アパートはあり、取得しやすいです。

木造アパート投資を選ぶメリット

それでは木造アパート投資にはどの様なメリットがあるのでしょうか。

木造アパート投資のメリット

代表的な物を挙げてみましょう。

取得費用が抑えられる

先にも挙げた様に木造アパートは取得費用が抑えられるメリットがあります。

木造は鉄筋コンクリート構造の様に大掛かりな工事は必要ありませんし、多くの工務店で対応が可能。ローコストで対応してくれる会社もあります。

尚、取得コストは利回りの計算にもダイレクトに影響します。家賃と入居率を上げることが前提とはなるのですが、安く買えるのであればそれだけ利回りがアップ。キャッシュフローを良くすることも可能なのです。

家賃を低く設定しやすい

物件の取得コストが抑えられると家賃そのものを抑えやすくなります。

多額の取得コストが必要ならば、一定以上の家賃収入が無いと採算が取れません。しかし、取得コストが抑えられるならば、利回りが確保しやすくなるため、家賃の設定を低くしても採算が取れるのです。

家賃が抑えられると客付け力も高くなります。そうするとキャッシュフローが安定するのです。

リフォームがしやすい

リフォームしやすいのもメリットの1つです。

木造は建築コストが抑えられるのと同様に、リフォームのコストも抑えられます。鉄筋コンクリート建築物と違って加工しやすいからです。

特に在来工法で作る場合は構造のスケルトン化も可能。間取りの変更を含む大規模リフォームも比較的容易です。

修繕しやすい

木造建築物、特に在来工法の場合は基本構造が木材やパネル材なので加工がしやすく、修繕も難しくありません。また、木造建築物は最もポピュラーな構造ですので、多くの工務店で対応をしてくれます。そのため、メンテナンスの必要性を考えるならば、木造アパートは非常に優れる構造と言えます。

その一方でマンションなどの鉄筋コンクリート造は破損部分の修繕は木造ほど簡単ではありません。特に古い物件の場合はメンテナンス性で劣る物もあります。

解体しやすい

時として建物は「解体のしやすさ」が重宝される場合があります。特に、一旦建物を解体し、その土地に別な建物を造る計画のある場合です。

さて、木造建築物は解体も比較的容易です。前述の通り、木造建築物の構成材は木材やパネル材。切断にしても分解にしても容易なのです。

その一方で、鉄筋コンクリート構造物は頑丈過ぎるため、解体は簡単ではありません。重機を使ったとしても工期が掛かり、その分だけコストが膨らんでしまうのです。

木造アパートを選ぶデメリット

木造アパートは長所も多いのですが、やはり短所も存在します。

木造アパートのデメリット

では、木造アパートのデメリットにはどの様な点があるのでしょうか。

法定耐用年数が短い

建築物には耐用年数が法的に決められています。これはあくまでも行政の帳簿上の耐用年数なのですが、銀行融資などはこの耐用年数でカウントします。これを法定耐用年数と呼び、構造により違うのです。

これによると、マンションなどの鉄筋コンクリート造は47年、その一方で木造は22年と決められており、木造建築物は不利です。

ただし、これはあくまでも行政の帳簿上の耐用年数。実際の耐用年数は環境やメンテナンスの状態にもよりますが、耐用年数は長く、木造アパートは22年以上の使用が可能です。

融資の面で劣る

不動産投資の銀行融資は融資期間が法定耐用年数の切れるまで。鉄筋コンクリート造の場合は47年、木造の場合は22年程度。ですから、融資の返済を考えるならば木造アパートは不利です。

また、投資用物件は利回りが上るために新築よりも中古の方が選ばれます。木造アパートはただでさえ融資の面で不利なのに中古ならば融資期間が22年より短期。ローンの比率を大きくしたい人には購入が難しくなります。

売却の点で不利

投資用不動産の売却先は別の投資家。その投資家も銀行融資を利用して購入します。ですから、ローンの組みにくい木造アパートは売却の点で不利です。

投資用不動産の価値は収益性で決められることが多く、リノベーションなどで価値向上が可能なのですが、それでも融資の点では法定耐用年数が短いので不利。マンションなどの鉄筋コンクリート造には敵いません。

騒音の問題が起きやすい

木造建築物はマンションなどの鉄筋コンクリート建築物ほどに遮音性は高くありません。

そのため、隣室の音が漏れて来るリスクは鉄筋コンクリート建築物よりも高く、トラブルに発展するケースも出て来ます。

ちなみに、遮音性に劣ってしまうとプライバシーの確保の点でも不利ですし、音楽鑑賞の様な趣味も楽しみにくくなります。

シロアリ・腐朽のリスクがある

木造建築物にはシロアリや腐朽のリスクがあります。これらは鉄筋コンクリート建築物には無いリスク。今の建築物には土台や柱に防蟻剤や防腐剤を塗って対処をしているのですが、これらの薬剤には耐用年数があり、数年で効果が切れてしまいます。定期的なメンテナンスが必要です。

ちなみにシロアリの被害に遭い、著しく食われた場合には駆除だけでは不十分になることも。部材の強度が落ちていることもあるので、リフォームで補強することも必要となるのです。

木造アパートの実質耐用年数について

先にも挙げた様に、木造建築物の法定耐用年数は22年です。

木造アパートの実質耐用年数について

しかし、街を見回すと22年を超えた木造住宅を多く見かけます。

では、実際の木造アパートの耐用年数はどれくらいになるのでしょうか。

実際の耐用年数の考え方は重要

木造建築物と聞くと、部材は腐ってしまいボロボロになって行く物と思うかも知れません。しかし、それは環境とメンテナンスの状態によって大きく異なります。

例えば、誰も住まずにメンテナンスもしない家などは中に入ることも出来ない程にボロボロです。しかし、その一方で京都の様な古い街では、築100年を超える様な木造の建物も現役で使われています。

これは木造アパートについても当てはまります。環境条件に気を付け、メンテナンスを適切にすれば22年を超えても使うことが可能なのです。

材料の耐用年数

ここで、木造アパートを構成する素材の耐用年数について取り上げます。

木造アパートの構成材には、梁や柱などの主要部材には集成材が使われ、床や壁には合板が多用されています。これらは無垢の木材とは異なりますが、林業の専門家に言わせると、集成材などは50~70年を超えても問題無いと言われていて、非常に高い信頼性を誇ります。

また、接合に使われているのはスチールやステンレスの部品。これらも表面にメッキを施すなど、長く使うための工夫がされています。

この様に木造アパートは素材のレベルで見ても高性能。耐用年数は長いのです。

2000年耐震基準

建築物は築年数によって耐震性が異なります。一番大きな違いはマンションなどの「新耐震」と「旧耐震」。1981年を境に変わるのですが、違うのは大きな地震の時の性能。新耐震の方が強度のアップがされています。

さて、木造建築物はこの後にも耐震基準がアップされています。これは2000年耐震基準と呼ばれる物。基礎の仕様や窓の配置、部材の接合方法まで基準が決められており、更なる耐震性の向上が図られているのです。

木造アパート投資をする際のポイント

木造アパートは法定耐用年数こそ短いのですが、実際には長期間の使用が可能。

木造アパート投資のポイント

しかし、この投資にもポイントはあります。

リスクの克服が重要

不動産投資にはリスクが付き物。襲い掛かって来るリスクをどの様に克服するかが、経営を良い状態にするカギになります。

さて、木造アパートの場合は取得コストを抑えられるなどの大きな魅力があるのですが、法定耐用年数が短いなどのデメリットがあります。また、シロアリや腐朽などのリスクも存在します。このリスクの克服、これが重要課題です。

デメリットにしてもリスクにしても遭遇するのは避けたいのですが、完全な回避は不可能です。しかし、その部分を克服するならば、木造アパート投資の持つメリットを最大限に生かすことが可能。経営状態は非常に良くなります。

入居率が大きなポイント

不動産投資の経営を決める大きな要因に「入居率」があります。

さて、木造アパートの場合は他の不動産よりも入居率に気を付けなければなりません。と言うのも、ローンの期間が短く、キャッシュフローを健全にしておかなければならないため。仮に赤字体質に陥るならば、ローンの返済が滞ってしまい、ビジネスそのものが破綻してしまいます。

物件の入居率のカギとなるのは入居者の満足度の向上です。メンテナンスやリフォームを適切にして、物件の魅力を上げて満足度アップに注力することが大切です。

リノベーションでの付加価値アップも考えておく

木造アパートはマンションよりも人気が出ないことも多いです。そのため、物件の魅力の底上げが大切になります。特に中古の木造アパートでは、その傾向が強いとも思われます。

そこで考えたいのがリノベーションです。リノベーションは物件の価値を上げる改装。単に設備を交換するのでは無く、ランクアップした物を設置して魅力の底上げをします。

木造アパートは改装の自由度が比較的高いです。より良い住空間を作り、客付け力を上げましょう。

インスペクション・耐震診断で物件の状態を確認する

特に中古の木造アパートの場合、環境によっては老朽化が進んでいることもあります。ですから購入した場合には精度の高いチェックが必要です。

そこで必要なのがインスペクションや耐震診断。未知の状態の建物であったとしても、インスペクションや耐震診断で物件の品質や強度が確認出来ます。木造アパートの購入には確実にチェックをしましょう。

まとめ

木造アパート投資について取り上げました。木造アパートの特徴から注意点までイメージが出来たものと思います。

アパート投資は木造であるならば独特の注意が必要です。

しかし、投資金額が抑えられるなどのメリットも大きいので、視野に入れておくべき。上手に運用すれば儲けは大きくなるでしょう。

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関東在住の30代女性。 生保代理店で窓口営業に従事していましたが、コロナの影響で休業中。 自宅にいる時間に資格取得に目覚め、通関士、宅地建物取引主任者、FP2級、総合旅行業務取扱管理者の各資格を取得。 将来の目標は、北海道での「田舎暮らし」。

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