「不動産投資を始めたいが、リスクが不安・手元資金が足りない…」
「不動産投資のREITって信頼できるの?」
「REITのメリット・デメリットを知りたい」
上記のような疑問や悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
不動産投資において、REITは気軽に始められる投資でもあります。
この記事では、REITとは何か、REITのメリット・デメリットやREITに向いている人を解説しています。
この記事を読むことで、自分自身がREITに向いていそうか、またREITの概要も把握できるようになるでしょう。
少しでも参考にしていただけたら幸いです。
REIT(リート)とは一体何?
REITを一言で表すと、「不動産投資信託」といえます。
REITは不動産投資の1つであり、投資法人が投資家から集めた資金で不動産を取得・運用し、賃料収入や売却益を投資家に分配する不動産投資です。
REITに出資するだけで、物件の選定から運用といった全ての業務を投資法人がおこなってくれます。
他には大勢の投資家が同じ物件に投資するといった特徴もあり、一般の不動産投資とは大きく異なります。
つまり、REITは間接的に不動産投資ができるシステムです。
また、不動産の取得や運用・売却はプロ(投資法人)がおこなうので、安心して任せられるのも特徴的です。
REITの配当金の仕組み
REITの運用益は、配当金として投資家に分配されます。
REITは不動産の賃料収入(インカムゲイン)や売却利益(キャピタルゲイン)で利益を出します。
REITは収益の90%以上を分配すれば法人税が課されないようになっているので、利益の大部分が投資家に分配されるのが特徴的です。
なお、投資家への配当金の支払いは、基本的に年2回の決算期におこなわれますが、REITによっては年1回のこともあります。
REITの種類
REITの種類は下記の3つに分けられます。
- 特化型…オフィスビルやホテルなど、特定(1種類)の不動産を対象に投資するREIT
- 複合型…ホテルと商業施設、オフィスビルと物流施設など、2種類の不動産を対象に投資するREIT
- 総合型…3種類以上の不動産を対象に投資するREIT
特化型のREITは対象の不動産が1種類のため、その不動産の価値が上がれば大きな収益が見込めるでしょう。
しかし逆に考えると、不動産の価値が下がれば大きな損失を生みます。
複合型・総合型のREITであれば、分散投資となり、リスクを下げることが可能です。
大きなリターンは望めなくなりますが、安定を求め、長期的に投資したい人には向いているでしょう。
REITのメリット5つ
REITのメリットは下記の5つです。
- 少額から投資可能
- 利回りが高い
- インフレに強い
- 不動産のプロが運用してくれる
- NISA口座に対応している
1つずつ見ていきましょう。
REITのメリット➀「少額から投資可能」
REITは数万円単位で不動産投資を始められます。
実際の不動産を購入するとなると、「数百万円の元手資金+銀行の融資」と大金が必要です。
REITは手元資金でも十分に投資できるため、気軽に始められるでしょう。
間接的な不動産投資なので、実際に不動産を運用する必要もありません。
REITのメリット②「利回りが高い」
REITは株式投資よりも利回りが高い傾向にあります。
前述したように、REITは利益の90%以上を投資家に分配すれば、法人税が免除されるので配当利回りが高くなりやすいです。
REITの利回りは平均で3~4%あり、高い時は10%を超えることも珍しくありません。
投資を続けていれば、高い利回りの配当を長期的に得ることができるでしょう。
REITのメリット③「インフレに強い」
REITはインフレに強いといった特徴を持ちます。
インフレ時には不動産の価格や賃料も上昇しやすいです。
不動産の価格や賃料が上昇すれば、相対的にREITの配当金も高くなります。
REITを保有しているときにインフレが起これば、通常より多くの配当金を受け取れるでしょう。
インフレ時には、なるべくREITを保有しておきたいものです。
REITのメリット➃「不動産のプロが運用してくれる」
REITは、不動産知識がない初心者の人にもおすすめできます。
なぜならREITにおいて、不動産の運用はプロが全ておこなってくれます。
物件の選定・運用・維持管理・入居者募集・売却など、自分でやる必要がありません。
手間もかからないので、本業が忙しい人もできます。
プロに任せられるので一定の安心感も得られるでしょう。
REITのメリット⑤「NISA口座に対応している」
REITは、NISA口座での取引が可能です。
NISAは一般NISAとも呼ばれ、2014年に始まった“少額投資非課税制度”です。
NISAの大きな特徴として、専用口座を開設して投資をした際、得られた利益の税金を非課税にできることが挙げられます。
通常の口座では、株式投資などで利益が出ると「20%」の税金が課されます。
しかし、NISA口座で取引をおこなった場合、課税対象外になるのです。
NISA口座は年間120万円までの投資にかかる税金に対して、最長5年間、非課税にできるのが特徴的です。
REITを始めるのであれば、ぜひともNISAを活用しましょう。
REITのデメリット5つ
REITのデメリットは下記の5つです。
- 1. 長期投資に向いていない
- 2. 相場の動きが激しい
- 3. 災害リスク
- 4. 上場廃止リスク
- 5. 融資を受けられない
1つずつ見ていきましょう。
REITのデメリット➀「長期投資に向いていない」
REITは長期投資には向いていないといえます。
なぜならテレワークが普及してきた昨今では、大きなオフィスビルに入居する法人が減ってきているからです。
オフィスが不要となれば、連動してREITの価値も下がります。
長期的に見ると、価値が徐々に下がっていく可能性が有り得るのです。
ただ、REITは短期投資に強いので、短期投資目的では十分活用できるでしょう。
REITのデメリット②「相場の動きが激しい」
不動産は経済情勢の影響を受けやすく、価値が変動しやすくもあります。
投資対象である地域の経済が落ち込むと、賃料が下がる=REITの価格も下がることになりかねません。
つまり、不況になると一気に価値が下がることも有り得るのです。
実際に2020年のコロナショックでは、REIT価格は半分に急落しました。
経済情勢の影響を受けやすいのはデメリットといえるでしょう。
REITのデメリット③「災害リスク」
投資先の物件が火事で焼失したり、地震で倒壊したりすれば、価値は大きく下落します。
日本は自然災害が発生しやすい国ですが、世界的に自然災害が発生していることもあり、海外のREITに投資をしているからといって安心はできないでしょう。
ただ複合型・総合型のREITは、1つの不動産に火災が起きたとしても、他の物件で損失を補填できる仕組みを作っている可能性が高いです。
REITのデメリット④「上場廃止リスク」
保有しているREITを運用している投資法人が、倒産・または必要な基準を満たさなくなった場合、上場廃止になります。
倒産の場合、倒産時に不動産は売却されて投資資金は投資家に分配されますが、満額で戻る訳ではありません。
基準を満たすことができず上場廃止になった場合、投資家は上場廃止までに売却しなければならないため、その時の価値によっては大きな損失を被ることも考えられるでしょう。
REITのデメリット⑤「融資を受けられない」
REITでの不動産投資は銀行から融資を受けられません。
通常の不動産投資は融資ありきで投資しますが、REITは自己資金だけで投資をする必要があります。
また、あくまで銀行の融資を受けられないだけなので、消費者金融やキャッシングでの資金調達自体は可能です。
借金をする場合も、計画的に借りることを忘れないようにしましょう。
REITに向いている人の特徴
REITに向いている人の特徴は下記の3つです。
- 少額から不動産投資を始めたい人
- 投資におけるリスク・手間を抑えたい人
- 即現金化したい人
1つずつ見ていきましょう。
①少額から不動産投資を始めたい人
REITは少額から不動産投資を始めたい人に向いています。
通常の不動産投資では、100万円以上の元手が必要となり、かつ銀行の融資を受けて始めるのが一般的です。
「そんな大金を用意できない…!」といった人でも、数万円程度から投資できるので、従来の不動産投資より少額で始められます。
資金はあるけどまずは不動産投資に慣れたいという人も、REITが向いているでしょう。
②投資におけるリスク・手間を抑えたい人
REITは現物の不動産に投資するわけではないので、大きなリスクを背負うことはありません。
通常の不動産投資では、大金が必要になる上、失敗するリスクもそれなりにあります。
また、不動産の維持費や税金もかかってくるので、初年度は支出の方が多くなりやすい傾向にあります。
一方でREITは少額でできたり、投資法人が業務を全ておこなってくれたりするので、投資のリスクだけではなく、時間と手間を抑えることも可能です。
③即現金化したい人
REITはいざという時に、即現金化したい人にもおすすめです。
通常の不動産投資であれば、すぐに現金化したいと思っても不可能です。
現金化できるまで早くても3ヶ月はかかるでしょう。
REITは証券市場で取引されているので、数日で現金化できます。
急な資金が必要になったときを考えても、安心して投資できるでしょう。
REITの選び方3選!
REITを選ぶ際は下記3つのポイントに注目しましょう。
- 決算時期・回数
- 分配金利回り
- NAV倍率
ここからは、それぞれのポイントについて1つずつ解説していきましょう。
REITの選び方➀「決算時期・回数」
配当金の時期や回数は基本的に決算時期・回数と連動しています。
ですので、投資するREITの決算時期・回数は必ず確認しておきましょう。
貸借対照表・損益計算書などの業績を見ておくことも大切です。
業績が悪化していると倒産や上場廃止になる可能性もあるので、別のREITへの乗り換えも検討すると良いでしょう。
REITの選び方②「分配金利回り」
分配金利回りとは、投資額に対してどのくらいのリターンがあったかを意味する数字です。
利回り金が高ければ高いほど、多くの分配金を期待できます。
ただし、あまりに利回り金が高すぎると、翌期以降では利回りが下がるケースもあります。
逆に分配金が低いからといって、一概にダメとは言えません。
業績やNAV倍率など様々な観点から予測し、ケースバイケースで選ぶことも大切です。
REITの選び方③「NAV倍率」
NAV倍率とは、「1口あたりのREIT(投資)価格を1口あたりの純資産で割った」数値です。
数値が1.0未満であれば、REIT価格が純資産を下回っていることを意味し、割安と判断されやすいです。
逆に数値が1.0以上であれば、純資産価値を超える価格で取引されていることを意味し、割高と判断されやすくなります。
人気エリアに多数の不動産を所有しているREITは、NAV倍率が1.0を超えやすい傾向にあります。
一方でREIT価格が急落している時期は、NAV倍率が1.0を下回りやすくなるのが特徴的です。
まとめ
この記事では、REITとは何か、REITのメリット・デメリットやREITに向いている人を解説しました。
通常の不動産投資は多額の資金が必要になりますし、失敗するリスクのことを考えると、なかなか手を出しづらいですよね。
ですがREITは不動産投資信託のようなものなので、気軽に少額で不動産投資をおこなえます。
まずはREITをして不動産投資の勉強をする・不動産投資に慣れてから、通常の不動産投資を始める方法もアリでしょう。
この記事が少しでも参考になったなら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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