REIC編集部
当サイト、REICの編集部編集長です。投資の中でも「クラウドファンディング」に今は注視しています。様々な投資についての記事を作成していく予定です。投資について様々な角度からアプローチしていきます。投資経験は5年ほどと歴はそこまでありませんが、FXや暗号資産を経験。現在は、不動産投資に興味がありましたが、現在は不動産小口投資や不動産投資型クラウドファンディングで投資を行っています。今後ともよしなに!
LISK・危険性
不動産投資は初心者にとって敷居が高い印象をお持ちでしょう。投資額が多く知識が必要な上さまざまなリスクが存在するので当然です。しかし、それぞれのリスクを理解して適切な対策をおこなうことで、安定したキャッシュフローが得られる投資でもあります。
今回は不動産投資7つのリスクと対策法を解説していきます。リスクを把握すると、やるべきことが明確になり不動産投資への不安が解消されるため、ぜひご参考ください。
もくじ
不動産投資は比較的安定した投資といわれる一方、対策方法を知らないと損失を出す危険性の高い投資でもあります。とはいえ、リスクに関する情報や対策方法は確立されているため必要以上に怖がる必要はありません。ここで解説する不動産投資のリスクは次の通り。
以上7つです。それでは見ていきましょう。
空室リスクとは、入居者がみつからず家賃収入が無い状態のことです。家賃収入がなければ一区分のみ所有の場合そのまま損失になります。空室は定期的に発生するものですが、数ヶ月〜半年と長引く程大きな損失です。
では、なぜそのような状態になってしまうのでしょうか?それは「物件の間取りや設備が地域にマッチしていない」「家賃の相場を自分で調べていない、もしくは余裕のない資金計画で家賃を下げられない」といった準備不足が一つ。もう一つは「人口減少による全体の空室率の上昇」が考えられます。
前者は購入した後に変えることが難しいため、原因が判明した時点で最善の解決策を考える必要があります。一方後者の人口問題ですが、2020年は前年に比べ45万8,566人減少している状態です。(総務省統計局)これは、鳥取県の人口55万3,847人(2020年時点)に迫り、一つの県が無くなる程の深刻な問題といえるでしょう。しかし、利益を出している投資家がいることも事実です。
有効な対策として
以上のような対策が考えられます。
一つ目の募集方法に関しては、管理会社に任せっきりで機会損失をしている大家さんがたくさんいます。「良い管理会社であればみつかる」という訳でもなく、複数の業者に募集をかけるべきです。「管理会社に悪い」と感じるかもしれませんが、2〜3週間などの期限を決めて過ぎれば他社にも依頼する、という流れが自然でしょう。
二つ目の賃貸条件や見せ方ですが、そもそも物件の価値に見合った家賃なのかを確認する必要があります。周囲にある物件の家賃、設備をリサーチして強みをみつけることが大切です。また、家賃を下げる以外にも「ペット可」「Wi-Fi無料」「敷金・礼金無料」など、コストを抑えて訴求する方法はたくさんあります。
他に費用対効果の高い方法としてホームステージングがあります。空室に家具を設置したりテーブルセッティングをしたりして具体的なイメージを持ってもらう方法です。また、写真撮影をして管理会社に掲載してもらうのも良いでしょう。以上のように、空室の原因を自分なりに細分化し、効果的な対策を取ることが重要です。
滞納リスクは、入居者が家賃を支払わず家賃収入が得られない状態です。強制徴収や賃貸契約解除までの難易度が高く、そのまま支払われないケースも多々あります。また、督促をするにも法律で禁じられたさまざまな制約があり注意が必要です。
たとえば「入居者の勤務先に電話や訪問しての督促」「午後21時〜午前8時の間の督促」「ドアなどに滞納を知らせる紙を貼る」などがあります。このように、時間と労力をかけた末に家賃収入も得られないというリスクがあります。
まず大切なのは、支払日を過ぎたら翌日にすぐ連絡をすることです。すると、違うことにお金を使う前に家賃を回収できる確率が上がり、大家さんはもちろん入居者自身のためにもなります。
次に有効な対策は「定期借家契約」にすることです。普通借家契約の場合は立ち退きに訴訟が必要になり強制執行をおこなうまで半年程まで長引くこともあります。しかし、定期借家契約であれば貸し出しを一定期間に定め、互いの合意がなければ退去しなくてはいけません。また、滞納以外にも「契約者以外が住んでいた」「犯罪に使われていた」などにも有効です。
最後に「滞納保証会社の保険加入を条件にする」という方法もあります。入居者が滞納すると、滞納分の家賃を立て替えてくれます。便利な半面「初期費用の増加」「管理スキルの低下」などデメリットもあるため一長一短という印象です。以上のように、契約時点でリスクヘッジしつつ迅速に対応することが大切です。
天災のリスクは台風や地震、火災などによる物件の損壊です。日本は天災が多いため対策をしておかないと取り返しのつかないことになります。
そしてトラブルによるリスクとは、入居者の死亡により事故物件になることです。病気で死亡してすぐに発見されたケースは事故物件になりません。しかし、腐敗が進んだ状態であれば事故物件になります。さらに、入居募集の際に心理的瑕疵あり(過去の自殺や事件など)の説明が必要です。一般的に新しい入居者を一度入れるか5〜6年間は告知する必要があります。
天災リスクは火災保険で対応可能です。火災保険といっても、契約内容によっては火事だけでなく次のようなさまざまなケースに対応できます。
注意点は、地震や噴火、家財道具への損害は対象にならないことです。地震に関しては火災保険に付加する形で地震保険に加入できます。
保険会社からのデータを収集・解析している「損害保険料率算出機構」のデータでは、地震保険の付帯率が2020年時点で約7割と年々増加しているところをみると、それだけリスクが高いといえるでしょう。また、家財道具への損害は入居者の家財保険などで対応可能です。
次にトラブルリスクです。孤独死に関しては家賃損失や原状回復・遺品整理費用などを補償してくれる「孤独死保険」が存在します。孤独死保険は保険会社により補償内容や補償期間が異なり、「無縁社会のお守り」では1戸室あたり月々280円〜で原状回復費用を最大100万円、事故後の空室、値下げの家賃補償80%などが補償され大変お得です。
内閣府の調査では、日本の高齢化率(65歳以上の人口比率)は2019年時点で28.4%。2040年には35.3%になる見通しです。(内閣府:高齢化の原状と将来像)
これらの情報を踏まえると、物件購入時点で各種保険料も織り込みキャッシュフローを計算しておくと精度の高い資金計画ができます。
またコストを抑えた方法として、一人暮らしの入居者には見回りサービスの加入を勧めるのも良いでしょう。なぜなら発見が早まると事故物件になる確率が減るからです。また、もし事故物件になったとしても、近隣住民への気遣いや特殊清掃など適切な処理をすれば被害を最小限にできます。
住宅ローンの金利が上昇すると、利息が増えてキャッシュフローが低下します。「固定金利で良いのでは?」と考える方もいるでしょう。しかし、2019年におこなわれた「住宅金融支援機構」のインターネット調査では、金利変動型を選んだ人が「59%」と過半数をしめています。(住宅ローン利用者の実態調査)
その理由は、変動金利が約0.3%〜と固定金利の1.3%前後より金利が安いことや、1990年代後半からのゼロ金利政策による超低金利が続いているからです。しかし、金利の上昇はいつ、どのくらい上昇するかわかりません。なぜなら、経済に関する予想は経済学者でも外す確率が高いからです。
金利上昇へのリスクヘッジで効果的なのは固定金利にすることです。確かに損をする可能性もありますが、固定金利で問題のない資金計画を立てることで最悪の事態を避けられます。変動金利だとせっかく安定感のある不動産投資の強みを活かせず、経済や金融政策が気になり日々のストレスになる方もいるでしょう。
とはいえ、売却などの出口戦略を決めている方や金利上昇時の一括返済可能な方など、戦略的に利用する分には変動金利は効果的だといえます。他には、そもそも自己資本比率をあげておくという方法も有効です。
フルローンなど危険なことはせず、自己資本比率を最低3割〜5割用意すると良いでしょう。また、住宅ローンの元金部分を早く返済できる元金均等返済にして元金の返済を早めるなども効果的です。一つの情報を盲信せず、日本経済の動向や専門家の見解を聞いて自分で判断すると納得感のある不動産投資ができるでしょう。
流動性のリスクは物件をすぐに売却・現金化できないリスクです。株式投資のような流動性の高い取引市場がないため、買い手と売り手の需要が一致しないと売却できません。また、買い手がみつかっても手続きに3ヶ月〜半年程かかる場合もあります。
そのため、どうしても現金が必要なときやキャッシュフローの悪化により運用が難しくなったとき、仕方なく安値で売却する方もいらっしゃいます。このように、苦しいときにさらなる重荷となるのが流動性のリスクです。
流動性が良い物件=需要のある物件なのは事実ですが、大前提としてキャッシュフローを良くすることが目的の一つです。そのため、流動性よりも客付けができれば安定したキャッシュフローを生み出す物件であるかの方が重要と考えます。たとえば、流動性の低そうな地方の物件でも、中古の一戸建てなど少し手直しすれば高い利回りが出そうな物件の場合などです。
購入する際に目的を間違えないようにする事は頭に入れておいてください。
そのため、そもそも急いで売却する必要がない状態であることが大切といえます。つまり、空家リスクや修繕リスクなどその他のリスクを購入前に想定し、安定したキャッシュフローを目指すことで流動性リスクも自然と軽減されるということです。
流動性のリスクを回避するために人口の多い土地の物件や立地の良い物件、状態や設備がよい物件、エリアのターゲットにあった物件を探すなど挙げられますが、これらの本質は「流動性リスクの低減のため」におこなうのではなく「不動産投資成功のため物件選びに注力する」ということです。
つまり、流動性のリスクはそれだけに注目するのではなく優良物件を探す中で自然と軽減できるリスクといえます。
日本の不動産は新築時から年々価値が下がるのが常識です。年1%程度低下していくといわれるため「価値の下がる物を買って儲かるはずがない」と感じるでしょう。確かに購入時に下落を織り込まず購入すると「キャッシュフローが悪く売却したくても不動産価値の下落によりローン残高を返済できず売却できない」という事態になります。
つまり、不動産価値の下落自体がリスクというより資金計画を立てるときに計算していない、出口戦略を考えていないことが問題でしょう。
対策の基本は下落を織り込んだ計画を立てることです。たとえば、下落しても家賃収入でカバーでき売却時にトータルでプラスになる運用をしたり、修繕やリフォームをしながら物件の状態を保ち、長期運用でキャッシュフローを最大化したりなど考えられます。
また売却方法を工夫することも大切です。収益物件や自己居住用、更地にするなど、どのように売却すれば利益を最大化できるか検討する必要があります。以上のように、購入前の資金計画に織り込むことや最適な売却方法を選択することが有効な対策です。
修繕リスクとは、建物の老朽化や設備の故障などで修繕費用がかかることです。修繕は必ず発生するため毎月積み立てることが基本ですが、予想より高い金額になることも。
その原因として、修繕費用を抑えたいばかりに必要な修繕をせず建物や設備の状態が悪化するケースがあります。すると規模の大きな修繕になり、多額の費用が必要になる上に入居者にも不便を強いることになるでしょう。
結果的に「空室リスク」「家賃の低下」「売却価格の低下」などさまざまなマイナス要因につながります。
有効な対策として、修繕積立金以外に物件の2〜4%程度を修繕費として織り込んでおくとより安全な運用ができます。また、それぞれの修繕タイミングを把握しておくことも大切です。たとえば原状回復は入退去のたび、エアコンなどの設備交換は10年前後、建物外観の大規模修繕は10年〜15年に一度など、修繕費が必要なタイミングも計画に取り入れておきましょう。
他には「築浅の物件を購入する」「信頼できる管理会社と時系列で修繕計画をシュミレーションする」などの対策もあります。
物件の定期的な修繕は不動産価値を維持するためにも大切ですが、入居者との信頼関係にもつながります。空室率や家賃の低下を回避するためにも、余裕をもたせた修繕費の積み立てや適切な修繕をおこない健全な不動産運営を目指しましょう。
不動産投資には多くのリスクが潜んでいますが、一つひとつのリスクが明確なので株などに比べて対策のしやすい投資方法です。
ただし、不動産投資の知識を体系的に学びすべてのリスクを織り込んだ物件選び・資金計画を立てられることが条件になります。
そのため、敷居は高いですが再現性が高い魅力的な投資方法です。今回ご紹介したリスクをさらに深く学んでいき、不動産投資の強みを存分に活かした運用を目指しましょう。
不動産投資に限った話ではありませんが、投資には【リスク】が必ずあります。
その中でも、不動産投資のリスクに関しては、「対策しやすい」と言ってもいいのかもしれません。
リスクに対する対策、そもそもリスクを回避すると言うのは不動産投資でも非常に重要です。
知っていれば対策を行う事が出来ますが、知らなければ何もできません。そうならない為にも、まずは知識としてリスクを知っておき、対策を考えておく事は重要です。
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